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#月に想いを No.11

土星とカッシーニと私。

カッシーニとは土星探査機カッシーニのことだ。
彼(擬人化している)との出会いは夕方のニュース番組でだった。
間もなくそのミッションを終えようとしている探査機に注目した内容。探査機と言えば、すぐに思い浮かぶのは小惑星探査機「はやぶさ」ではないだろうか?

大西先生のX(旧ツイッター)から

この写真が気に入りすぎて・・・ご本人にお願いして保存させていただいました(´இωஇ`)
だって大西先生があのKAGAYAさんを撮られたなんて・・・!!!!

「小惑星探査機はやぶさの帰還」

そして、この写真が5月に池袋で開催されていたKAGAYAさんの「星空の世界展」での1枚。
もう感無量でした(இoஇ; )

結果的には燃え尽きてしまったわけですが、故郷の地へ戻れたし、多くの人に見守られた最後・・・


この頃はまだ宇宙のことも惑星のことも探査機もまったくわかっていない状態でした。

土星とカッシーニ
(Image credit: NASA/JPL-Caltech/Space Science Institute)

1997年10月15日、 アメリカフロリダ州ケープカナベラル基地より遥か土星を目指して旅立ったカッシーニ。
2004年6月30日、金星→金星→地球→木星の順に合計4回のスイングバイを行なって土星軌道に到着した。この時点で7年近く経過。
このあと12月25日、土星の周回軌道を回っていた土星探査機カッシーニは7年に渡る旅を共にしてきた小型惑星探査機ホイヘンス・プローブを分離する。ホイヘンスは翌年1月14日、惑星タイタンへ突入、着陸を成功させた👏🏻✨👏🏻✨

ホイヘンスと別れ、孤独の旅を続けるカッシーニ。

グランドフィナーレ

13年の孤独な旅の終わりが近づいた。地球を後にして20年が経過。

「土星本体とリングの間を潜ること」

最大のミッション。
2017年4月26日、カッシーニは初めて土星の本体とリングの間を通りぬけたのだ!!👏🏻✨👏🏻✨人類の探査機として初めて通過!!!!

・・・すごいよ。カッシーニ\(^o^)/

カッシーニの偉業は私をときめかせた(✱°⌂°✱)
毎日、土星を探したし、そこにいるであろうカッシーニを想った。とは言え・・・肉眼では「・」でしかない(笑)

・・・カッシーニがいる土星を見てみたい・・・

その思いは日が経つにつれ強くなっていった。
そんな時、いつも行く博物館で観望会があることを知った。どうしても見たい私は子どもたちに混じって参加することを決意!!
ミッションの終わりが近づいている。もう時間がない!!ヾ(・ω・`;)ノ

あの「・」が土星

博物館の望遠鏡なら「環」も見えるはずだ。

観望会の様子


iPhone5sなので画質は悪いです。
子どもたちの後ろに並んで順番待ち。

初めての望遠鏡🔭

当時は望遠鏡のことなんて何も知らなかったから知識はゼロ😱
お父さんと一緒に参加してた子の方が詳しいでしょう。
このあと天体観測室にある口径40cmの大きな望遠鏡で土星を見ました。
・・・生まれて初めて見た環のある土星!!🪐

(*゚ロ゚)(*゚ロ゚)(*゚ロ゚)ォォォオオ!!!!!!!!

・・・あそこにカッシーニがいる!!・・・

感動して涙が出てきたことは内緒です(  ;∀;)

しかし、実はもっと大きく見えるものだと思っていたので「えっ?」と思ったことも事実です。
さすがは素人。図鑑みたいなのを想像してたんです。(*ノω<*)
そして、遠慮気味だったため観測室の写真が一切ありません(笑)
今だったらスマホを当てて撮影させてもらうとかありだと思います。
だから、その「・」の中にカッシーニはいます。


カッシーニから見た地球だって「・」
価値はちがうけど(笑)
感情移入しているのでどんな気持ちで生まれ故郷を見たのだろう?なんて考えた。感情なんてないのにね。

土星のリング越しに見た地球
(Image credit: NASA/JPL-Caltech/Space Science Institute)

接近時でさえ13億kmの彼方・・・

土星から見た地球
(Image credit: NASA/JPL-Caltech/Space Science Institute)


2013年7月19日にカッシーニが広角レンズのカメラで撮影した写真。土星の環の向こうに、地球と月が写っている。

地球と月

同時に撮影された狭角カメラの画像をトリミングして5倍に拡大したもの。左が地球、右が月(Credit: NASA/JPL-Caltech/SSI)

カッシーニと地球は約14億4585万8000km離れていました。

You are here.  〜あなたはここにいる〜

素敵な表現です。

「お別れのキス」〜the goodbye kiss〜

2017年9月12日。
タイタンへの最後の最接近・・・その距離11万9049km。約12万kmが宇宙では近い距離。
実はこの最接近は土星の大気へ突入するための軌道調整のためのもの。最接近(フライバイ)することでタイタンの動力により軌道変更、土星の大気へ突入するための軌道へと導かれていたのです。
13年もの間、毎月のように会いに行っていた。最後にタイタンのやさしさも受け止めていたのかもしれない。゚( ゚இωஇ゚)゚。

土星に突入し消滅するカッシーニのイメージ

そして、ついにその日はやってきた・・・・・・(ノд-。)

2017年9月15日4時56分(JST)
カッシーニ最後の撮影

カッシーニの最後の画像
(Image credit: NASA/JPL-Caltech/Space Science Institute)

5時22分。最後の画像を受信。
12時15分。キャンベラ(オーストラリア)のディープスペースネットワーク(DSN)がカッシーニの信号を追跡。
19時31分。土星の大気圏に突入。その間もアンテナを地球に向け続ける。
それから1分後、19時32分。
交信が途絶える。𓄹📡•.*ﮩ٨ـﮩﮩ٨ـﮩ٨ـﮩﮩ٨ﮩ෴ﮩ___
・・・・・・・・・「完全に消滅」。

あの頃、度々見たこの画像。

カッシーニが眠る場所

(白い丸)カッシーニが突入した土星の表面の位置(北緯9.4度、西経53度)。カッシーニに搭載の可視光線・赤外線マッピング分光器による観測データから作成

NASA/JPL-Caltech/University of Arizona


これはあとから知ったことだ。私にはこの赤い画像が何だかとても嫌だった。
何度も何度も自分が飛び込む場所を確認したはずだ。もちろん人間が決めたことに従っただけ。
私は家族とか友人を失ったみたいな気分だった。しばらく泣いた。今も泣いてる。
当時も色々調べたけど、難しくてわからなかったことの方が多かった。今でもわからないことばかり。もっと知りたい。いい年して「自由研究」をしてるみたい(笑)

カッシーニ。
私、望遠鏡を買ったんだよ。月面も見てみたかったけど、あなたが眠っている土星を見てみたくて。まだあなたが潜った環を分離させることは出来ないけど、何となく土星らしく見えるよ。

2021/07/19

地球が微笑んだ日

8年前、あなたが地球を撮った日。8年後、私が土星を撮った。
ねぇ、北緯9.4度、西経53度ってどの辺り?
いつか確認出来る日は来るのかな?
これは私の生涯の課題。


2023年10月24日。
仕事の合間にお月見しています。望遠鏡は重いので今日の相棒はNikonのでっかいコンデジCOOLPIX P1000です。
月とのツーショットはたまらなく好きです。

十日月と土星

地球から月までの距離は約37万km、土星までの距離は約14億kmです。

土星とカッシーニ


カッシーニは心の眼で見てください。
今でも遥か彼方の土星の環を潜っている気がします。タイタンに会いに行っているのかもしれません。

土星とタイタン

以前、撮影した時にタイタンを見つけました。
・・・ほら、見えるでしょ?

……To be continued

Source
・アストロアーツ
・月探査情報ステーション
・ファン!ファン!JAXA!
・sorae 宇宙へのポータルサイト
・NASA - Cassini Approaches Saturn

こちらを参考にさせていただきました。

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