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本当の自分を知りたい〜証明写真機の写真

先日、証明写真を撮りに行った。

証明写真と言っても、ちょっとしたものに使うための写真。まぁつまり、言い方は悪いがどんな写真でもよいので、近所のスーパー入口に設置している証明写真機で撮ることにした。ボックスの入口にカーテンが付いているアレだ。

この証明写真機にお世話になるのは数年ぶり。
中に入ると、パッと照明が点いた。
説明によると、仕上がりのグレードが3段階くらいあるようだ。グレードが上がるにつれ、料金も増す。先程も言ったように、どうでもいい?写真なので、スタンダートタイプを選択。

イスに腰掛け、髪を整えるために右側の壁面に付いている鏡を見た。
あ。
口紅塗ってない。
多くの女性がそうであるように、マスク生活になってからというもの口紅とは、とんとご無沙汰。
色味のないのっぺりとした自分の顔が鏡に映る。
(口紅がついててものっぺりしているが😆)

何度も言うようだが、どうでもいい写真のため、このまま撮影へ進むことにした。

説明のアナウンスに従い撮影は進む。
これは、要は自撮りと同じ。
自分の好きな表情を確認しながら撮ることができる。どうでも良い写真とはいえ、ブスッとした表情で撮るのもどうかと思い、ちょっと口角を上げてみたり、目を見開いたりして撮ってみた。

撮影に失敗しても、何度か撮り直しは可能なよう。結局、3回撮影した。
プリントする写真を、この3回撮った写真の中から選択する。
1回目・・・まぁこんなもん?
2回目・・・目が半開き。
3回目・・・1回目とほぼ同じ。
結局、1回目の写真をプリントすることにした。

そして、プリントするというボタンを押した瞬間、ビックリすることが起きた!

なんと、目の前に映し出されている画像が反転したのだ。
えー!
なにこれ、
いつも見慣れている自分の顔じゃない!!

そんな心の声を機械は聞いてくれるはずもなく、見慣れない自分の顔写真が機械から吐き出された。どうでも良いと思っていた写真は、あまりにどうでも良すぎた😩

家に帰り、娘や息子を捕まえて、この写真を見せる。
「ねぇねぇ、コレが本当のお母さんの顔なの?」
娘は、あっさりと
「そうだよ」
娘の部屋にある姿見の前に立ち、もう一度娘に確認する。
「ねぇ、この鏡に映っている顔と、このお母さんは同じ顔?ちょっとあなたも鏡に映ってみてよ!」
私は、鏡の中の娘の顔と実物の顔を見比べる。
当たり前だが、鏡には反転した姿が映る。もちろん、鏡の中の娘と実物も若干違う。

「ねぇねぇ、本当の自分の姿は、どうやったって自分で見ることができないの??!!」
子供の頃に抱いていた疑問が、改めてフツフツと沸いてきた。

続いて息子。
プリントされた写真を手に、視線が写真と私の顔を行ったり来たり。
含み笑いをしながらひと言。
「・・・ばあさん」

色味のないのっぺりとした顔。
不自然に右の口角だけが上がり、
目を見開いたために、おでこにはシワがより、
目の下のたるみがより一層老け感を醸し出している。

最近は、スマホアプリで「自分以上の自分」に加工されている姿に見慣れているせいか、この姿はあまりにショッキング!!

写真に映し出されている顔は、まさしく「ばあさん」だった😩

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