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移転先のライブハウスで思い出した、移転前のライブハウスのこと

久しぶりにライブハウスでバンドのライブを見て懐かしい気持ちになった。


いつ以来だろう

2024年6月25(火)、和歌山 CLUB GATEでライブを見た。ROTTENGRAFFTYのライブで、ゲストはアルカラ。

ライブハウスでバンドのライブを見たのは数年ぶりだった。


最後に"ライブハウス"でバンドのライブを見たのは、2019年11月24日(日)にZepp Osaka Baysideで開演された9mm Parabellum Bulletのライブで、

アルバム『DEEP BLUE』は清涼感強めの青春な印象
サポートギターのfolcaの為川さん(後ろ姿)

最後に"和歌山のライブハウス"でバンドのライブを見たのは、2019年2月24日(日)に和歌山 SHELTERで開演されたthe telephonesのライブで、

全国制覇の最後まで残りがちな和歌山

最後に"和歌山 CLUB GATE"でライブを見たのは、2017年1月21日(土)に開演されたアルカラのライブだった。

当日は写真を撮っていなかったので、
当日のフライヤーを引っ張り出してきた
和歌山でのアルカラのライブのフライヤー(全部あるかな)


もともと和歌山 CLUB GATEはビルの地下にあったが、2019年に地上の別の場所に移転した。

移転してから行くのは今回が初めてだった。


懐かしい

ライブハウスに向かう途中、人々の服装や荷物を見た時からすでに懐かしかった。

「よく見えないくらい遠くに居るあの人が着ているのは、きっとバンドTシャツ!」と瞬時に思ったり、自分が長年好きなアーティストのバンドTシャツを着ている人を見つけて「あのライブの時のものだ」と分かったり。

バンドのライブに来る人はTシャツ率が高い。そして、荷物が少ない。

ポケットにペットボトルを入れることができるディッキーズのハーフパンツを履いている人が居るとか、そういう些細なことすら懐かしかった。


変わっても変わらない

昔は500円が定番だったドリンク代は、600円に変わっていた。

ライブハウスの場所も、ドリンク代も変わっていたが、ライブハウスの中には広がる光景は変わっていなかった。開演を待つ間、最近見たライブの話をする人、ライブ仲間との再会で盛り上がる人、ライブハウスの人、スピーカー、そしてステージ。

激しい系のバンドの演奏が始まると前方にドッと流れ込む観客
激しく飛び跳ねる人。客席を円を描くようにグルグルと走り回る人。大勢の観客の上で転がり回る人。明日のことを考えて後方でおとなしくしていたはずが、大好きな曲が始まった途端、抑えきれずに前方へと走り出し暴れる人。
会場のみんなが汗だくすぎて、ライブハウスに霧がかかることがあるから、ライブの時はTシャツでいい。むしろTシャツがいい。

移転先の地上にあるライブハウスは、霧がかかっても大丈夫だった。しかし、移転前の地下にあったライブハウスは、霧がかかるとフロアがびしょ濡れになった。自分のヒーロー、9mm Parabellum Bulletが和歌山に来た時、激しい通り雨の後かと思うくらい、ライブ終わりのフロアはビチョビチョに濡れていた。


思い出した

移転前、ライブハウスの壁際にはスタッフが行き来するための細い通路があった。壁から80センチあるかないかくらいの距離に気持ち程度に柵が置かれていて、通路というよりほぼ客席だった。

ステージの転換がある場合、アーティストはその細い通路を通り、ステージに立った。自分の真横の通路をMAN WITH A MISSIONが通った時、とても気持ちが舞い上がったことを覚えている。

それは2024年6月25(火)のライブで、アルカラの稲村さんが楽屋の動線説明をしたから思い出した。

全国津々浦々を巡るアーティストたちが全国制覇の最後まで残しがちな和歌山は、あまり目立たない都道府県だと思う。その和歌山のライブハウスのことを、大好きなアーティスト覚えてくれていたことが、地元の人間としてとても嬉しかった。

移転先のライブハウスの場内のいろんな所に
ポスターがディスプレイされていた


あの時、気づいた

7年前の2017年1月21日(土)、和歌山 CLUB GATEでアルカラを見た時、気づいたことがあった。それまで何度も映像や様々な会場でアルカラのライブを見ていたはずなのに、あの時初めて気がついた。

「あぁ、アルカラは表現者なんだ。」

それまでは、ミュージシャンやバンドマンだと思っていた。しかし、7年前のライブハウスの最前列でアルカラを見た時、はっきりと「表現者」だと思った。特にボーカルの稲村さんを見て思った。

裸足でステージに立ち、ギターを弾きながら歌い、時にはヴァイオリンを弾く。科学者はたまた少年、もしくは絵本の中にいるような歌詞。ステージ上の稲村さんは、目の前ではなく、音楽の中に存在しているような気がした。

これは、あの日、あの距離で、ライブを見たからこそ思ったこと。和歌山 CLUB GATEという、演者と客席の距離が近いライブハウスで見たからこそ気づいたこと。言葉などでは表現できない不思議なものまで伝わってくるライブハウス。


別れ、スタート

2024年6月25(火)、和歌山 CLUB GATEにてアルカラがライブの最後に演奏したのは『ミ・ラ・イ・ノ・オ・ト』だった。自分の中では「ある別れ」と結びついていた。しかし、この日のライブを見て、アルカラが「明るい未来」を書くために、まっさらなノートを開いたことを知って、本当に嬉しかった。

アルカラが和歌山 CLUB GATEで2017年と2024年にしたライブは、どちらも絶対に自分が見るべきライブだった。

だから、アルカラが明るい未来の『ミ・ラ・イ・ノ・オ・ト』が実現する時、自分も見に行くよ。

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