人を理解するとはモンタージュなんだよ
自己紹介をした人がいる。そしてそれを聞く人がいる。そこには大げさに言えばドラマがあるのだと、みこザウルスは思う。
一目惚れっていうのがどうして大きるのか、とっても昔から興味があった。心理学の本とかの説明はなんだか、その本書いた心理学者自身が半分信じていないんじゃないかなと思えた(爆)。
どれだけ一生懸命やっても、自己紹介が完全に理解されないのは、相手の準備ができていないからだと思う。
決してその人が、興味関心を引くようなすごいところがないから、とかそんなんじゃない。そうじゃないと、一目惚れという現象が説明できない。自分が長い間求めていた最後のジグソーパズルの一欠片が「ここにあった!」と思った瞬間、人は恋に落ちるのさ。
お姉ちゃんがやっている『THE NEW COOL NOTER賞』11月部門は「広告・自己PR部門」というらしい。だから、そろそろぽつりぽつりと、いい作品が集まってきているみたい。
「手伝え」ってことで、はみだしものお姉ちゃんの昔からのシンパの姫崎ゆーさんの、自己紹介プロモーション動画を作ったよ。
お姉ちゃんの示してくれたジグソーパズルのピースは、こうだった。
かっこいい、昔の言葉でいうハイカラさん、でも甘えん坊で彼氏ぞっこん、そうしか生きられなかったこと十分わかってそれを肯定しているくせに、娘さんの結婚式で バージンロードを歩いた後、心のなかで「あまりいいお母さんじゃなかったかもしれないけど、幸せだった」ってつぶやくような人だ。
「はい、つくれ」
「ヒントが少ない」
「あほか、お前は」
「人を理解するのに情報が多ければ多いほどいいと思うのがすでに間違っているんだ」
「……でも」
「分かるときは一発で分かるんだよ。わからないところは100発でも分からない。それが人が人を理解するってことだ。ここに姫崎さんの応募作品があるからよく読め」
「お姉ちゃん、あたし、なんとなく分かったような気がする」
「だろ。」
「姫崎さんというのはそういう人なんだ」
「うん。」
「妹だから分かる、お前はどこかで姫崎ゆーさんみたいな人が好きだったんだ昔から」
「そうかもしれない。ジグソーパズルの一欠片だね」
あたしはこれがいわゆる一目惚れの現象なんだなと思いました。
「モンタージュ写真を作ってみろ。自己紹介をする人間が自分が試されると思ってるだろ。違うんだ。本当に試されるのは自己紹介をされた人間なんだ」
「分かった」
そして出来上がったのがこれです。
「やるじゃないか。姫崎さんに連絡しろ」
「分かった……」
「どうだった」
「『あまりに嬉しすぎて、お礼を言う前に彼氏に転送してた』だって」
「よかったな」
「うん」
かくして、みこザウルスも姫崎さんに喜んでもらってとても嬉しかった。そこには人が人を理解したというドラマがあったと思う。
このように、受け取る側の『THE NEW COOL NOTER』の審査委員も心してかかっております。空中ブランコでえーいと飛ぶのはその先の相手を信頼しているから。
どうか、えーいと『THE NEW COOL NOTER賞』11月部門に応募じゃーんぷしてみてください。
動画プレゼントは先着三名様限りであっという間に終わってしまったのですが、この動画以上に心を込めて講評させていただきます。今回から講評にはみこザウルスも登場しております。
それでは、みなさまのモンタージュ写真を作ることを楽しみにしております!
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