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ファンタジーのお供―プロレス編―

やぁ同好のみんな。
元気にしているだろうか。

みんなはファンタジーを楽しむとき、例えばミニチュアを塗ったり触ったり眺めたり、本を読んだり、或いは瞼の後ろで想像に思いを巡らせたりするとき、イマジネーションを高めるお供を用意しているだろうか。

ファンタジーを楽しむことは非常に創造的な遊びになるから、きっと頭を大きく回転させて、過去の記憶や経験を使ったり、自身の個性やイメージをぶつけたり、脳内のシナプスを発火させたりしながら楽しんでいることだろう。

ファンタジーホビーのお供

そんな僕らのホビーライフは色々な“お供”によって支えられている。例えば前述のように脳みそを大きく使うのであれば、ブドウ糖を取った方がいい。キャンディーを舐めると良い。

或いはインスピレーションの材料として、音楽を聴いたり、絵を見たり、もしかしたらブログを読んだりすることも良いお供になっているかもしれないね。

そんなお供を共有したいと思って今回のブログを書いてみることにしたよ。いわばホビーの添え木、道しるべ、サイドスラスターの役割であるお供について、僕なりの趣味の世界を発信する。

趣味の話なので話はきっと長くなる。到底一度に語りきれるものではないのでテーマごとに分けて話していこう。

さぁ、第一回はファンタジーとプロレスの世界だ。

RPG好きが転じてプロレスへ

平成世代の僕としては、プロレス趣味は詩吟や二胡、ペルー料理などと同じぐらいには同好の士を探すのが難しい趣味となっている。

少なくとも同世代で同じ趣味を持った人はなかなか見かけることができない。

そんな僕がプロレス、それもアメリカのプロレスに触れるようになった理由は、『RPGの敵役に説得力を持たせたい』という気持ちがあったからだ。RPGのゲームマスターをよくやる僕にとって、敵役の幅を広げたい、もっと納得感のある良いプレイをしたいというのは切望する目標だった。

プロレスにはキャッチ―な悪役やヒーローがいて、世代を問わず熱狂しているファンがいる。何かが面白いに違いない。

これは間違いなく一級品の悪役が見れると思った僕は、気の向くままにWWE(アメリカのプロレス団体)オンライン配信の扉をたたいたんだ。
そしてすっかりととりこになった。

人体の限界と魅力的なキャラクター

まず目についたのは、見たこともない、まさに漫画の様な肉体美を持つ選手たちだった。

外国の人は大きいというが、それにしてもレベルが違う。まさにキャラクターへの説得性を高めるべく育てられた筋肉や、表情、技や動き、そして声の張り方は、バレエやオペラ歌手がその様であるように人体の限界に挑戦する芸術であるとすぐに分かった。

大会の映像は完全に演出されたカメラワークによってまさに“超かっこよく”映されており、ファンの大人や子供たちのまなざしに光るライトまでもが計算されていた。

イメージとしては、リアルタイムで放送しているアメリカンコミックヒーロー映画のアクションシーンといった具合だ。そしてハルクがいっぱい出てくるおまけつきだ。最高だろ?

学生時代舞台劇の脚本と演出をやっていた僕は、その演出への熱量に度肝を抜かれたのを覚えている。

アメリカ人のエンタメに対する本気、ほんとうに素晴らしい。

人体とファンタジー

さて、本題のファンタジーとの相乗効果について話していこう。
まず、本当の人体で実施可能な戦闘、殺陣の部分について学ぶことは大きい。

彼らは武器も使うし、何よりファンタジー世界の登場人物の様な筋肉を全力で使う。

ショーという側面からリアルでないと感じる部分もあるかと思うが、それはそれだ。アニメの中で動く大型ロボットの油圧ジャッキと工事現場の実物を見比べてどきどきするように、本物の人体の動きとイメージの中の戦士たちを重ね合わせてみるのは実に楽しい。

ヒーローとヴィランはゆっくり入場する

また、プロレスの中で最も演出が効いていてかっこいいシーンは入場シーンだ。

キャラクターの紹介と共に音楽とライティングが場を盛り上げて、選手たちはおきまりのポージングを行い場を盛り上げる。

それはさながら冒険者たちが洞窟の奥底で出会うボスキャラクターの用であり、ファンタジー世界に印象的な色合いを重ねてくれる。

タイトルでは『ヒーロー』と『ヴィラン』というファンタジーファンに受け入れやすい表現を使ったが、プロレスの世界では『ベイビーフェイス』と『ヒール』という呼び方をする。明確な『善』と『悪』の二項対立は僕ら日本的な感覚にはなじみ薄な部分があるが、これもまたファンタジーを眺めるうえで欠かせない要素だ。
プロレスでは時たまこの善悪の割り振りが入れ替わる、所謂裏切りが発生するわけだが、そのわかりやすさ、人間臭さも非常にオールドスクールファンタジー的で痛快だ。

加えて入場曲は是非とも集中してほしい部分だ。

多くの選手が入場時にゆっくりとリングを目指す背景から、アメリカのプロレス入場曲はゆっくりしたテンポでヘビィなサウンドを用いている。

すごくかっこいいし、選手をオリジナルのファンタジーキャラクターと置き換えながら楽しむのには最適な楽曲群だと思う。(一方さっそうと走りこんでくる日本プロレスのスタイルも捨てがたい)

いくつかキャラクター名と入場曲の組み合わせを置いておこう。

プロレスらしいリングネームも、ファンタジー世界でのネーミングに一役買うかもしれないね。

脳内でキャラクターを創造し、ファンタジー世界のワンシーンだと思って眺めてみよう。きっと君のインスピレーションを刺激してくれるはずだ。

“The Animal(野獣)” バティスタ

"The Destroyer(破壊者)" サモア・ジョー

バイキングレイダース

”The Viper(毒蛇)” ランディオートン

以上が、僕にとってのファンタジーホビーのお供、プロレスだ。

僕は定期的にプロレスを訪れ、ファンタジーホビーを楽しむ活性剤として役立てている。

もし君のインスピレーションに少しでも刺激があったのであればとてもうれしいな!

ではまた次の冒険で会おう!

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