幻想の中の幻想 ドラゴンに思いをよせて
やぁ、同好のみんな!元気にしているだろうか。
今回のテーマはファンタジー世界といったらやっぱりこれな生物、ドラゴンについて考えていこうと思う。
きっとみんなの中にはそれぞれのドラゴンがいることだろう。(もちろんドラゴンが存在しないファンタジー世界というのもありだ!)
そんな中でも僕が好きなドラゴンは正にファンタジー世界の中のファンタジー、幻想の中の幻想といえる存在としてのドラゴンだ。
さぁ、順を追って話していこうか。
どんな世界をイメージしている?
皆は、皆の中のファンタジー世界について。特に城についてどのような景色を想像するだろうか。
多くの人は在りし日の無数の山城や川城が点々とした少し肌寒い世界を想像するのではないかな?
僕も厳密な定義はしていないが、城壁と尖塔の組み合わさった街並みと荒れ地、ところどころに帝国が敷いた石道といった風景を夢想する。
これらの城が想定する相手は概ね人間サイズの敵であり(場合によっては巨人に対抗するような巨壁も想像できる)、どうしても空から侵攻してくるドラゴンに対しては無防備だ。
ドラゴンに対して無防備なのは、人間以外の生き物についてもそうである。
空を飛び、火を噴く怪物に抵抗できそうな武器やその他の備えをもつ存在は、戦闘機や攻撃ヘリが脅威となった現代以前に存在するわけがないのだ。
それゆえ、ドラゴンという存在は最大の脅威であり、食物連鎖の圧倒的頂点といえるだろう。
頂点だからこそ立ち位置が難しい
圧倒的食物連鎖の頂点が常に空を徘徊しているとき、生物はどうするだろうか。
多分、穴にこもるぐらいしかできることはないのではなかろうか。
きっとドラゴンが闊歩する世界の人間やほかの動物たちは地下深くへもぐることになる。
地下世界はいつしかダンジョンと呼ばれるようになり、人々のメラニンはどんどん薄くなり、地上世界とはおさらばしていくことだろう。
それはそれで大変魅力的な世界設定だが、僕らがイメージする牧歌的なファンタジー世界とはやや毛色が異なる気がする。
ではこの部分をどう整えていけばいいだろうか。
ファンタジー考察について注意すべきこと
ここで一つ注意点を。
僕はファンタジー世界を考えるとき、あれがこうなら、つぎはこうといったドミノ倒しのような思考法を用いている。
しかしこれは時としてファンタジーの面白みを薄めてしまうことがある、要注意だ!
ファンタジー世界への考察は、難癖をつけるものではなく、イメージをより広げていくために使われるべきだと思っているから、ドラゴンが多く地上にいて、中世的な城郭都市が広がっている世界があっても何ら問題はない。
ドラゴンが食物を必要とするかによっても変わるし、地を這う人々には対抗できる魔法がある。
ドラゴンの脅威をまじかにとらえたいと考えるこの記事が、君のファンタジーワールドをつまらなくすることがあってはならないのだ。
ドラゴンという忘れられた脅威
僕がとにかく好きなドラゴンという圧倒的な脅威との距離感は、『ドラゴンという忘れられた脅威』という存在だ。
ドラゴンは存在する。しかし世の中のほとんどの人はそれを見たことがなく、かつ4割程度の現実主義者は空飛ぶ怪物について、対策を練る価値もないほど全くあり得ないものであるととらえている。そんな世界だ。
きっと新しく建設された城には、特に要求がない場合は空からの侵攻をくい止めるような装備はなされていない。
一方で迷信深い、古い城には仰角を大きくとることができるバリスタが誇りをかぶって設置されており、その役目を数百年と待っている。
こんな世界において、ドラゴンという脅威は一層華やかに際立つのではないかと僕は感じている。
ドラゴンの言い伝えは無数にある。子供たちのいくらかはドラゴンを信じている。
この子供たちの目線と僕らの目線は、ドラゴンという共通のファンタジーを追いかけるという意味で全く一致するのだ。
そう思うと、手元のドラゴンが、ぐっと幻想的に、ぐっと重厚感がある存在になっていく。そうじゃないかい?
ドラゴンと向き合う、一つのアプローチをここに記してみた次第である。
君のドラゴンについてもぜひ今一度眺めなおして、楽しんでくれ!
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