【幻想日誌】RPGの探索風景と血痕捜査の技術
横道を歩いてみる!
こんにちは!
いつもの記事とは別口で、ふと出会った考察のきっかけを書く『幻想横道日誌』を始めることにしたよ。
前半は新しいマガジンについて簡単に、後半は第一回として現代の科学捜査官を見て考えたRPGの探索について考えたことを書いているよ。ぜひ見て行ってくれ!
ファンタジーの何が面白いのか
最近分かった悩ましいことがある。
僕は『ファンタジー世界のなにが面白いのか』よくわかっていないということだ。
なんとも悔しい話だが、考えれば考えるほど、妙に引き込まれるこの異世界に自分が取りつかれる理由が説明できない。『ワクワクするから』という言葉にまとめてしまうのが的を射ているのであろうが、それでは妙に落ち着かないのである。
少ないながらも仮説はある。
先人たちが腕によりをかけた豊富コンテンツがあるから、圧倒的なディティールに言語化できない興奮を感じる(通称 ディズニーランド仮説)
基本は小説や歴史小話が好き。しかし、一つの世界を追うだけでは興奮が満たせない。そこで脳内で繰り返し違う展開を見られるオールドスクールファンタジーやSFが好き(通称 箱庭仮説)
この2本の仮説ではどうも足りないようにも感じる。繰り返し考えることで立体的に、より自分の楽しいアプローチを探せるのではないだろうか?
そこで補助線として、細かな記事で考えた話を発信したい。色々書くにつれて僕自身、物事の面白がり方が増えたり変わったりすれば楽しいな!
血痕分析とRPG
youtubeをふらふらしていた時、興味深い動画を見つけたんだ。
科学捜査官が解説する犯罪現場の血痕分析、その初歩から上級まで、というものだ。グロテスクなものではないが、想像次第ではそれなりにショッキングなコンテンツだ。念のため注意して欲しい。
『凶器による血液の飛び散り方の違い』や『犯行後動かされたものの特定』が丁寧に説明されている。後者の方は名探偵コナン少年が手掛かりとして、被害者のエキセントリックなダイイングメッセージを読み取るのに利用していた記憶がある。
僕はこの動画、かなりぞくぞくした。
というのも、長年扱っていたRPGでの『探索判定(あるいは目星、あるいはスカウト判定など)』について視点が変わったから。
正直なところ、RPGの中で探索を行う冒険者たちの行動はいまいちピンと来ていなかった。
シャーロックホームズのような特上の探索者であれば部屋に入った瞬間に犯人の動きを正確に理解するのだろうが、その手前のレベルである町場の探偵や寒村の猟師、パーティーを率いるドワーフのスカウトは何を考えながら、どこから手をつけるのか、ほとんど意識していなかった。
目星(クトゥルフの呼び声RPGにおける探索判定でよく使われる技能)を失敗した不運な探索者に対し「もう少し時間をかければもう一回判定していいよ」と促す機会は多くあったが、その時間部屋中をひっくり返してヒントをさぐっている彼らを考える度、さては捜査に必要なのは観察眼ではなく忍耐と運では?と感じていたんだ。証拠は足で稼げともいうし。(もちろんそのようなマスタリングに全く問題はない。ゲームとは別の気分の問題だからだ。)
折角、探索に特化したスキルが設計されているのであれば、やはり探索を強みとする冒険者には知能と、経験と、目の良さを活かして大活躍して欲しいものだ。それならば、探索対象にひと手間、何か判定を行ったものが推理するような瞬間を加えるだけで、ぐっと彼らの世界を楽しめるのではと思った。
是非次の機会にGMをするときはそんなワクワクの余地を作りたいな。
これで今回の日誌を終えよう。
また次のページで会おう!
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