ゴブリンがせめてきた!【城編】
ごきげんよう同好のみんな!
夏の暑さを感じながら、ファンタジー世界の高原はどのぐらい涼しかろうかと空想を伸ばしているユーキだ。
最近遅ればせながらゼルダ(ブレスオブザワイルド)をプレイしたのだが、なんとマップ画面に気温の表示が出ているではないか。
山脈を上るごとに数度ずつ下がる温度と、冒険者リンクの寒そうな表情をみながら、ああ、こういう肌感覚でわかるファンタジーはたのしいなと感激したね。
さて、今回はゴブリンの襲撃に関する考察、第二弾だ。
必須ではないが、前回の記事の続きになるので、未読の人はこちらからチェックしてくれ。
ゴブリンが城を襲う異常性
前回同様、襲撃者であるゴブリン側の事情から空想を深めてみよう。
ゴブリンが城郭をもつ都市を襲うというのは、彼らの戦力、生活環境を考えると極めて異常な状況だ。
なんといってもゴブリンは小さく、粗暴であるから、城内での生活になれるとは思えない。
つまり城を奪い取ったところで、その恩恵を十分に得ることはゴブリンにとって難しいことなのだ。
確かに城内には貴族が食べるようなおいしいお菓子や、一部のゴブリンが愛してやまない奇抜な衣装、残虐な武器が多く保管されているが、村への襲撃とは比にならない損害と長期戦を経てまでこれを獲得しようとするゴブリンは、はっきり言って異常である。
では、どのようなケースであればゴブリンは城を襲うだろうか。
一つ目の提案は、周囲のキャンプに対する小競り合いというケースだ。
歴史的に見れば、多くの場合市民たちはその生活のほとんどを城壁付近の外で暮らしている。城壁内は狭く、有事の時の動産を守る為の役目であり、市民たちはすぐ逃げこめる範囲にキャンプをつくり生活をしているのだ。
機動力にとんだ訓練された、もしくは騎乗したゴブリンであれば、城内の兵士が駆けつけるより前にキャンプ地を荒らし、目当ての食料や奴隷を掠め取っていくことだろう。
二つ目の提案は、城を攻める大きな事情がある場合だ。
城に保管されている特定のマジックアイテムを欲している、魔族たちの影響力拡大の為に王都への大侵攻を計画している、或いはゴブリン側の特殊な教義から、大戦果を欲しているといった具合だ。
この場合、ゴブリンの勢力は襲撃というよりも災害といえる。十分な計画のもとに実行されているこのような城攻めでは、市民は城に閉じ込められ、長い長い長期戦を強いられることだろう。
籠城戦の最中、ゴブリンから様々な方法で交渉の提案があることだろう。奇怪な服装をしたゴブリンが投石機で投げ込まれたら、これはきっとメッセンジャーだ。
状況をよく考え、特にゴブリンのずる賢い特性を十分に考え判断すると良い。
籠城戦
古来より籠城戦、攻城戦ともに途方もない苦労を要する戦いであると認識されている。籠城戦になったのであれば、数か月から年単位での戦闘を覚悟する必要があるだろう。
特にゴブリンはその体躯から高い防御力があると思われる。盾で身を守った彼らを城壁から打ち抜くのはかなり骨の折れる作業であろう。
また獰猛な性格も攻城戦には優位に働くだろう。ゴブリンは粘り強く城の周囲を固めるだろうし、狩りも得意で何でも食べる為、攻城戦で課題になる食料の枯渇も心配が薄そうだ。
また、ゴブリン相手に籠城戦をする際、常に気を付ける必要があるのは城内への侵入である。
実際の城攻めでも、トイレ用に用意した穴を這い上がって攻城側の兵士が侵入し、落城したという事例がある。
体躯の小さな、それでいて機敏なゴブリンであれば、様々な穴や隙間から城内への侵入を企ててくるに違いない。
十分に注意されたし。
支援を待つ
籠城側の戦略は基本的に攻城側の弱体化を待つことである。
その為に必要な行動は、味方勢力による攻城側勢力の打倒、もしくは補給線の破壊だ。
狼煙や大きな鐘の音、魔法によるテレパシー、鳥を使った通信といった手段は支援の要請に大変有効だろう。
より具体的な情報を確実に伝えるのであれば、隙を作り出し密使を送るというのも良い。
目の前に群がるゴブリンは一様に獰猛だろうが、よく目を凝らしてみればいくつかの部族の連合体であり、夫々が十分な協力状況とは限らないことが見て取れるだろう。
おそらく攻城戦の計画は複数のゴブリン部族によって計画されており、絶対的な指導者が一人いるか、もしくは呉越同舟で船頭が複数いることが想定される。
となれば支援軍はゴブリン全体の打倒よりも、攪乱を目標とするのが良いかもしれない。
うまく引き金を引けば、雲のような大軍を蹴散らすきっかけがみつかるだろう。
復興
ゴブリンの城攻め部隊を無事打倒したのであれば、彼らに荒らされてしまった農地や住居、作業場の復興にとりかかろう。
また同時に、ゴブリン側の意図を十分に理解することが大切であろう。
人間側からは狂気としか思えない彼らの行動にも、何かしらメカニズムがあると考えるのが適当だと考える。(もちろん完全なる狂気による侵攻という可能性も否定できない。)
ゴブリンを知り、ゴブリンを理解することで、打てる一手もあることだろう。
さぁ、君はどう備える?
小書館へ戻る⇒
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?