太田母斑の治療を始めます。
どうもこんにちは。夢咲乃です。
タイトルの通りの話をしようと思うのですが、後から無いこと無いことごちゃごちゃ言われるよりは先制で自分からカムアウトしてしまえ、ということでこの話をします。長いけど最後までお目通しいただけますと幸いです。
一応、トピックとして3つ。
1.太田母斑とは
2.治療をするに至った経緯
3.お願いしたいこと。
1.太田母斑とは
私は右頬に、「太田母斑」と言われる、生まれつきの大きいアザがあります。
そもそも「太田母斑」とは何ぞや?って方がほとんどだと思いますが、本人的にも何ぞや?って感じなので無理もないと思います。
発症原因はメラニン色素が局所的に沈着するから、というのはわかっているのですが、発症メカニズム(どういう人がなりやすいのか)は不明で、日本人は全人口の0.1-0.2%が発症、8割は女性だそうです。1歳くらいまでに発症することがほとんどで、感染るものでも遺伝性のものでもありません。ただ、自然に薄くなったり、治ったりすることもありません。
メラニン色素の沈着なので、治療はシミ治療と同じく、「ルビーレーザー」というレーザー照射による治療法です。いまはこれでほぼ確実に綺麗になりますが、完全に綺麗にするには3ヵ月の期間を開けて数回の照射が必要なのと、照射後3週間は常に患部にガーゼを貼っての生活、しかも治療後の皮膚は弱くなるのでガーゼが外れても数年は厳重な紫外線対策が必要になります。そして、美容目的ではない歴とした「治療」のため保険適用なのですが、とはいえそれなりに金額は嵩むので、まとまった時間とお金が必要となります。
2.治療をするに至った経緯
見た目で痛そうとか言われますが、生まれつきのアザなので、本人的には痛くも痒くもないです。自分では鏡をのぞき込まない限り見えないし。私は薄いほうなので、頑張ってお化粧すればわからない程度になるし。それに、治療にはお金も時間もかかるので、ずっと前向きに治療しよう、とは思っていませんでした。
では何故、この度治療を始めようと思ったか。
小学生くらいの頃は薄かったのですが、大人になるにつれてだんだん目立つようになってきて(そういう症例も多いようです)、お化粧のノリが悪い日には「顔どうしたの?」とよく言われるようになってきました。正直、そう聞かれるたびに説明するのが面倒くさくなってきた、というのはあります。
そして何より、みなさまご存知(?)の通り、私は無精なのです。できれば化粧なんてしたくないレベルで(学生まではお化粧しなくてもなんとも言われないのに、社会に出た途端「化粧はビジネスマナー」とは何たる暴論、とはずっと思ってます)。そして厚塗りは崩れやすいので、化粧をするにしても出来るだけ薄く、ほぼノーメイクくらいの薄さにしたいのです。
あとは、2年前に行ったパーソナルカラー診断で「ブルベ夏」と判定されたこと。太田母斑の青みを誤魔化そうとすると、どうしても黄色系のメイクになります。ただでさえ無精なのに好きな色のメイクを楽しもうとすると色味がちぐはぐになるという。。。そこのバランスを取るための全力コンシーラーにも、段々と嫌気が差してきたのです。
コロナ禍でもたくさんご縁をいただいて走ってきましたが、今年も残り3ヵ月となった折。急に時間ができたのです。
そして、治療に際して、知人が金銭的な支援を申し出てくれました。
突然、まとまった時間とお金ができたのです。これはもう。神様が「いま治療やっちゃえ。いまやらないともうタイミング無いぞ」って言ってるんじゃ無いかと。そう思い、治療に踏み切ることにしました。
3.お願いしたいこと
こちらからお願いしたいこととしては、どうかみなさまがこの先太田母斑の人に出会っても、偏見を持って接さないでください、ということです。
「可哀想」も偏見です。可哀想なんかじゃないです。多くの人にホクロがあるのと同じように、たまたま顔にアザがあるだけなのです。海外では、個性として化粧で隠さずに活動しているモデルさんもいます。治療は強要するものでも、強要されるものでもありません。要は、最終的には本人の気持ち次第です。
たとえば皆さんが親になった時、太田母斑のある子が生まれても、絶対に「可哀想」とか「ごめんね」とか言わないでください。それは子供に対する呪いです。「親が気にしている」ということを子供は気にします。気にするな、というのは無理かもしれませんが、個性として、太田母斑も含めてその子として見てあげてください。
過去一傷ついたのは、最近、初対面の人にアザのことを聞かれて太田母斑の説明をした後で、「DVでもされてるのかと思った」って言われたことですね(大抵の人は「ふーん」で終わるのに。。。)。あれチョーーーー傷ついた。大人なので適当に笑っておきましたが。初対面でそんな家庭にいると思われたのか、そんなに男を見る目がないように見えたのかどっちや、って思いました。何回か会ってて会うたびにアザが増えたとか前回よりアザが薄くなってる(太田母斑は自然治癒しません)ならまだしも、初対面でそれは、絶対言ったらあかんですよ。。。
でもそれもこれも「太田母斑」の知名度が低いことが原因だと思うので。もっと多くの人に知られて、もっとメジャーな症例(本人的に病気という言い方はしっくりこないので病気とは死んでも言いたくない)になればいいのになって思います。もっと私が有名で拡散力もあれば違うのだろうけど。。。とにかく身近なみなさまからでも知っていただきたいなと思い、さらに欲を言えば、同じ症例で悩む人やまわりの方の参考になればと思い、筆を取った次第でございます。
「美は目減りする資産」というのは重々心得ていますが、そもそものポテンシャルを改善したい、という話なので、好きなようにさせてください。
というわけで、私は太田母斑の治療を始めます。時々半顔ガーゼでスケキヨになりながら、30年弱連れ添ってきたこのアザちゃんとお別れをします。治療期間のガーゼ取れないときにお会いするみなさまはびっくりさせてしまうと思うけど、出来るだけ事前にお伝えしますので。ご辛抱くださいませね。
長くなりましたが、最後までお目通しいただきありがとうございました!
夢咲乃☺︎