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未経験から税理士事務所に転職するための具体的戦略を考えてみる③

このnoteは未経験から税理士事務所へのキャリアチェンジを目指したい方向けに、いかにして他者と差別化をすることで、自分を魅力的な商品に見せるかということについて考えてきました。
①からの続きになりますので、まだの方は①から読み進めてください。


戦略その3 全経の税法資格を取得してみよう


戦略1で書いたように、税理士試験に科目合格できればいいのですが
受かるなら始めからそうしてるっつーの!
っていうぐらいに税理士試験のハードルは高いです。

日商簿記検定と税理士試験のはざまで・・・

自分が簿記の勉強をはじめた頃は、最初は全く興味がないまま進めていたんですが、日商簿記検定の2級を勉強している頃から楽しくなってきて、どんどん簿記に夢中になっていきました。
日商簿記検定に合格した人が次に進む道として真っ先に考えるのが、会計士・税理士への道といえるでしょう。

もちろん受かればいいのですが、受験が長期化して、泥沼にはまってしまう可能性もゼロではありません。
せっかくステップアップのために勉強しているのに何年も受からない、受からなくては良い仕事に就職できない、転職できない。
負のループに入っていってしまいます。

日商簿記検定と税理士試験との距離がありすぎるんです。

簿記の勉強を楽しいと思っていたのに、税法になったとたんにハードルがいきなり上がります。いきなりぐぐんと上がります。

ちょうど中間くらいのレベルの試験があってもいいんじゃないかなと思うんですよね。

・・・

とか思っていたら
日商簿記と税理士試験の中間くらいに位置づけられる試験を実は発見しまして。

最近注目しているわけなんです。

それが全経のやっている税法に関する資格試験です。

全経は簿記だけじゃないんやで?


全経とは全国経理協会の略で、日商簿記検定と並んで全経簿記検定が有名です。中でも全経簿記上級の資格は日商簿記1級と同等の価値があるとされ、税理士試験の受験資格を得ることができます。
(令和5年度から税理士試験の簿記に関する試験の受験資格は撤廃される予定です)

全経のサイトはこちら。
http://www.zenkei.or.jp/

簿記を学んでいる人であれば、全経の名前は一度は耳にしたことがある方も少なくないかもしれません。

全経が主催している資格試験なんですが
その中に、税法の科目があるんです。

全経は簿記だけじゃないんやで?


全経の税法科目の資格試験には
・法人税法能力検定
・消費税法能力検定
・所得税法能力検定
・相続税法能力検定

の4科目があります。(結構充実!)

試験も年に2回ずつ実施されていますので、年に1度しかない税理士試験よりも勉強のモチベーションも保ちやすいのもポイント高いです。

そんな全経の試験ですが、以前の試験はめちゃくちゃ簡単でした。
1級と2級と3級ってあるんだけど、そんなに級いる?

1級持ってて付加価値ある?

っていうくらいあまり難易度に差がなかったんです。

そんな全経の試験なんですが、

令和4年に試験内容の改正が入りました。
1級は大幅に難化。税理士試験を目指す人の登竜門的な位置づけになりました。


各級の問題を見た際に感じた難易度はこんな感じ。

3級 超基礎
受けなくて良し。
2級 基礎
初学者は2級の合格を目指しましょう。
1級 基礎+応用
税理士試験合格を目指す人は通らなくてはならない道です。

いきなり予備校に数十万課金しちゃう?


税理士試験の予備校でいえば、TACとは大原がやはり有名です。
ただ、

予備校ははっきり言って高いです。
初学者の方がいきなり税理士試験の予備校で申し込みをしてしまうと、申込しただけで、数十万吹っ飛んでいきます。


最初から税理士を目指すつもりであればいいんですが、やったこともないことにそれだけの出費をするのは嫌という方もいるはず。

試し税法の勉強をやってみて、まずは楽しいかどうか、続けられそうかどうか、やってみてから判断するというのでも悪くないのでは?

と思うんですよね。

そんな方におすすめなのが全経の税法の試験というわけなんです。

税法を学んで損することは何一つない

各税法の2級までの内容はそのまま他の資格試験にも応用がききます。
(FP2級とか得点源にできそう)

税法を勉強してみたいけど、何から始めてみたらいいのかわからない!

という方は、まずは全経のテキストを手にとってみてはいかがでしょう?

最初はめちゃくちゃ簡単なところから始めていきます。

勉強が面白く感じたり、続けられそうなら税理士試験にチャレンジするという選択を取ればいいでしょう。

全経は簿記の勉強をしてる時もお世話になりましたが、問題の作りこみが丁寧な印象を受けました。

日商簿記に比べて基礎を重視していて、きちんと勉強した人が報われやすい試験といえるでしょう。

全経の税法に関する資格を持っていると、間違いなく税理士事務所へ転職する際に評価してもらえます。

それは税理士業界を支える主な仕事をしているのは、税理士ではない多数の税理士受験生や過去は受験をしていたけれど、受験をあきらめてしまった人たちです。

無資格者が大半を占めています。

2級~1級レベルになれば、日常レベルの仕事は問題なくこなすことができますし、何より合格という2文字があなたに自信もたらしてくれるでしょう。

未経験から数十万を課金して税理士試験にチャレンジするというのも選択肢としては考えられるんですが、
まずはスモールステップを踏み出してみては?

税理士になることが人生のすべてじゃないですしね。

税法を学んだからといって税理士を目指さなきゃいけないわけではありません。

税法を学んでみたいけど何から始めていいのかわからないという方には、ぜひ全経のテキストから始めてみることをおすすめします。

😊