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この犯罪計画はどうでしょう?

このnoteでは、読書歴40年の私が、読んで面白かった本や、今、気になってることなど、読書を中心に書いてます。

石持浅海さんの『あなたには殺せません』を読み終えました。

罪を犯すか悩んでいる人が、悩みを聞いてもらうために訪れる相談室が舞台。その相談室は世の中の犯罪発生を減らすことを目的にしたNPO法人が運営している。訪れた人は実行を悩んでいる犯罪の種類によって相談室を振り分けられ、相談員に話を聞いてもらう。お金はかからず、相談時間、回数は自由。

怪しいよねー、こんな相談室。なんか裏があるんじゃないの?って思うよね。
犯罪組織が失敗しない犯罪を研究するために、データを集めているのでは?とか。
でも、結局、この団体の狙いは特に明かされることはないままでお話は終わる。

だからといって、決して物足りないわけじゃないですよ。

なにしろ、相談室で繰り広げられる会話がスリリングで、どこで着地するんだろう、と目が離せない。
犯罪計画の詳細を聞き出し、その問題点を淡々と指摘する相談員。やみくもに「罪を犯すのは止めなさい」と説得するわけではないので、次はどんな手で来るのか?とワクワクしてしまう。

5話収録されています。

五線紙上の殺意
夫の罪と妻の罪
ねじれの位置の殺人
かなり具体的な提案
完璧な計画

好きなのは「かなり具体的な提案」。
思いがけない登場人物の行動で、主人公の犯罪計画が崩れていくラストシーンは、とても恐ろしかった。

気になる方はぜひ、読んでみて下さいね。

気づけばいつも本を読んでた。読書歴40年の私が、読んで面白かった本や、今、気になってることなど、読書を中心に書いてます。
ぜひ、みなさんも、お手元にある一冊を開いてみてくださいね。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。

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ゆっこちゃん
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