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虚妄の夢と恋

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2024年2月の記事一覧

ある冬の日のカーテン

 街路樹の葉がようやく紅葉して舞い落ちている。まだパーカー一枚羽織っただけで十分な気温に疑問を感じながらも午後五時には空が真っ暗になるから、【やはり冬なんだなあ】と実感するにはそれだけで、いいようなよくないようなで迷ってしまう。落ち葉の葉一枚一枚の葉脈だけ荼毘に付した後の骨のようにまばらに残っている。それがまるで黄色いレースのカーテンのように歩道に敷きつめられているので、私はふと、このカーテンを開

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美しい風景を探して

美しい風景を探して

美しいものがいい なんでもいいから
部屋から飛び出した
小雨が体を囲う
マイナスイオンの香り漂(ただよ)って
      ああ美しいな
本屋に向かう
整頓された本棚 
平積み 短冊(たんざく)置き あいうえお順
印刷の香り漂(ただよ)って
      ああ美しいな
スーパーに行く
見慣れた景色 安売りの値札
試食販売の香り漂(ただよ)って
      ああ美しいな
帰り道

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