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山で起こるちょっと不思議な体験が気軽に読める一冊♬
山は不思議空間の入り口?
著者・田中康弘氏が、山に関連して取材した不思議な体験集。
タヌキやキツネにばかされたなどのちょっと昔話っぽい体験や、謎の生き物との遭遇、あり得ない案内をするカーナビなどの非日常な話が満載。
特にナゾを解明することはなく、「こんな話を聞いた」という形で淡々と書かれているので、実体験するとかなり怖そうな話も気軽に読める。
2020年11月21日の「本と、おしゃべりと、」で紹介されたので手に取った。
ドキュメンタリーというほど固い感じはなく、全編を通したストーリーもないのでどこからでも読めるのも良い。
寝る前になんとなく2、3本読む、という楽しみ方もアリかもしれない。
以下で記憶に残った話に少し触れてみようと思う。
「狐憑きの熊?」 なんか不思議なヒビキ…
ベテランの猟師でもどうやっても仕留められない熊がいて、それを「狐憑きの熊」と呼ぶのだが、日常では使わない表現なので印象に残った。
経験や常識の範囲を超えるものを「狐憑き」と呼ぶのかもしれない。
想像力豊かな私としては、「狐憑きの熊」がいるなら「狐憑きのタヌキ」とか「狐憑きのキツネ」とかもいるのかな? と考えてちょっと笑う。
「不死身の鹿!」
何発も銃弾が命中しているはずなのに倒れない鹿… お話しの中では特に深められることはないが、『もののけ姫』に出てくるみたいな神獣的なものかも。
ある意味、そういうものがいた時代は山や森はまだ守られていたのかもしれない。
しかし、すべてはニンゲンに駆逐され、文明という魔物に取って代わられてしまったのだろう。
「来たのは誰だ?」
山小屋の外から聞こえてくる怪しい鈴の音、地上にいたかと思えば屋根の上にジャンプ! 屋根の上を歩き回っている気配と鈴の音が続く… こんなことがあったら、自分だったら二度と山にはいかないと思う。
※上記の絵のようなコントはありません💦
「ツチノコは飛び跳ねる」
ツチノコの目撃談。
「ビール瓶にしっぽが生えた感じ」という表現や、「ぴょーんぴょーんって跳んでいく」などの言い回しがなんだか笑える。生け捕りを試みたけど逃した、という話もよくある尾ひれなのかもしれない。
ナゾの生き物は捕まらないからこそナゾなのだろう。
何とも捉えどころのない話が多いが、3巻までも出ているところを見ると、結構人気がある本なのだろう。
捉えどころのなさと「山」との距離感近い世界観が、ニッチなファンを捉えるのだろう。
興味を持った方は、購入してみるか、図書館をご利用ください。
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