マラッカ②｜旅ログ
マラッカとクアラルンプールの旅。特に見てみたいと思っていたマラッカ海峡近くモスクを訪問。帰り際にナイトマーケットに出くわせたのもラッキーでした。
海に迫り出した幻想的なモスク
目の前の広がる海峡に迫り出した、マラッカで有名な「ストレイツモスク」。イスラム教徒が祈りを捧げる場であり、礼拝時間には入場できない。
ストレイツモスク｜Masjid Selat Melaka マラッカ海峡モスク
せっかくだから歩いてみようかと、ホテルに荷物を置いて、オランダ広場の辺りからモスクのある出島まで歩いてきた。ウォーキングに慣れているし約 5 km 程度なら大丈夫だろうと思ったけど、歩きやすい道路ではないから結構大変。
到着したのは金曜日の 19:00 前の時間で、礼拝はなくて、もうすぐ日が暮れるような絶妙なタイミング。このモスクのある付近だけ出島の中でも賑わっているような、不思議な場所だった。
正面から見ても壮麗なモスク。タイルまで幾何学模様で細やかな作りになっている。赤いタイルの部分は玄関になっていて、履き物を脱いで上がる。モスク内にはカーペットが敷かれており、イスラム教徒の方が座って頭を床につけて祈りを捧げる。カーペットの感触は…何かが染み込んでいるかのようなイヤな…残念ながら気分がイイものではない。
てっきり内部を撮影しちゃいけないのかと思って（ホントは良いみたいだが）撮影してなかったけど、天井や壁面は青と白の調和が取れた割とシンプルなインテリア。装飾やステンドグラスの模様が凝っていてキレイ。
玄関とは反対側に抜けることができて、そこはマラッカ海峡を見通せるテラスになっている。ココで海風に当たっていると気持ちがイイ。日が暮れてくると両脇からライトアップされるようになっている。
敷地の隣にある廃ビルの脇から、モスクを対岸から眺められる砂浜と岩場に出られる。入り口に飲み物を売りつけてくる商人がいるらしいけど、特に捕まることはなかった。この辺りは有名なビュースポットになっているようで、夕日が沈む瞬間まで人が溢れて撮影に勤しんでいる。
控えめになっていく夕陽と対照的に、肉眼で見るとライトがしっかり当たっていて幻想的。何かイスラムの歌のようなものが流れてきて、異国の地を意識させてくれる。
マラッカ・ゲートウェイ
モスクがある出島は元々、大規模な開発計画があったらしく、入り口には大々的な完成予想図とモニュメントがある。だが実態は、ビルの大半はシャッターが閉められ、開発途中で頓挫してしまったまま残された廃ビルが立ち並ぶ、まるでゴーストタウンのようになっている。
いくつか商店が空いていたり、宿泊できるホテルもあるのだが、モスクに至るまで道は自動車くらいしか通らない静まり返った空間。木々や電飾に集まる鳥たちの声が際立つ。
明るいうちは問題ないが、夜になると１人で歩くには怖いくらいだから、できる限りタクシーを呼んで移動するのがイイ。出島にはバス停がないから、バスを利用するなら出島の外まで歩かなくていけない。
思えばマラッカの街全体で見ても、廃墟のように打ち捨てられたビルは目立つ。歴史をもつ観光地として期待し、多額の資金を投入して開発に参入してみたものの、途中で立ち行かなくなって放棄したような感じなのか。完成しているビルやホテルとのギャップが激しくて若干切なくなる。
ナイト・マーケット
モスクからの帰り道、昼間は通らなかった「オランダ広場」より南エリアは、大型スーパーや専門店が集まる大通りになっていて、買い物も楽しめそうな感じになっていた。「マコタパレード」という大型ショッピングモールもある。
大通りの終わり際、遊歩道の辺りから屋台が並んでいた。「マラッカ海洋博物館」の前の道を広場まで続いていて、衣類や小物、飲料品がズラリと並んでいる。
夜になると閉まる店が多いけど、「ジョンカーストリート」も週末の夜はナイトマーケットになっていて、屋台がひしめき合うようになっていた。自動車すべて出されていて侵入禁止。灯ったチャイニーズランタンが艶やかな雰囲気を演出している。
冷たいドリンクやアイス、熱々の串焼きや鉄板焼きなど、どれにしようか迷いながら歩くのが楽しいし、屋台を食べ歩くだけで充分な食事になる。たこ焼きとか抹茶とか、日本のモノも割と目立つ。「手打檸檬茶」って何なんだろう。やっぱり安定のマンゴージュースは濃厚で美味い。
机と椅子を置いている脇道があるから、場所によってゆっくり座って食べられそう。色んなモノが売られていて目移りしてしまう。店の売り物によっては、あまり客の入りが少なくて、暇な店員がスマホ弄っているのにちょっと親近感。
現地情報
事前に調べた情報と肌で感じた情報を記録として、今回の旅行全体を通した内容で記載しておく。
アイスカチャンとチェンドル
一年中熱いマレーシアで食べられているかき氷が甘くて美味しい。小豆やピーナッツなどの豆類や粒コーン、仙草ゼリーなどの上に冷たいかき氷とシロップがかかった「アイスカチャン」というのが、栄養面も考えられたご当地おやつらしい。カリカリとした食感も楽しめる。
今回入った店のメニューにあった「グラ・マラッカ（マラッカ産の黒糖）」のシロップが、一般の黒糖にあるようなしつこさがなくて食べやすく感じた。
緑色の糸状ゼリーが特徴の「チェンドル」というのもあったが、厳密な違いがイマイチわからないが、生フルーツが乗っていたり、シロップも甘酸っぱくて、どちらかというとサッパリ感が強いような気がする。
コンセント
マレーシアは３口の BF タイプを持っていって正解。近くにコンセントスイッチがある場合は入れ忘れると一向に給電されないから要注意。ホテルが USB タイプの差し込み口もあったから、 USB ケーブルもあったらなお良かった。
でも、さすがに差し込み口の右上にあるスイッチに接触して充電できないのは設計ミスじゃなかろうか。それとも、このスイッチを避けるような特殊な形状のコンセントがあるのを自分が知らないだけなのか。
トイレ
基本的に駅や商業施設、観光地なら無料で数が多く、案内も出されているから、さほど困らない。特別「汚い」という印象はないが床は大抵水浸し。街中では機会なかったけど、大きい方する場合は注意が必要かも。
よくイスラム圏で目にする、トイレ脇に備え付けられたホース。ホテルにあるトイレで試しにお尻を流してみたけど結構、扱いが難しい。蛇口とホースが近くて片手で操作するのが難しく、これは水浸しになるのも頷ける。
利用サービス
事前事後を含めて、今回の旅行全体で利用したサービスについて記載しておく。
povo & trifa｜海外データ通信
スマートフォンには eSIM で普段利用している povo の海外データ通信を、タブレットには trifa をそれぞれ利用してみた。両方とも問題なく通信可能だが、 povo は繋がらなくなる瞬間があって不安定な印象。しかもギガは使い切らないと継ぎ足しできない仕様らしい。
trifa は出番が少なかったけど、安定的な通信ができるような気がする。ただ、音声通話できないため、ホテルのチェックインとか頻繁に日中連絡のつく電話番号の記入を求められるけど、急を要するような連絡を受けられないから、それを想定するなら povo の方が良いかも。
BAS.MY Melaka｜タウンバス
マラッカの市街地を移動するのに利用した真っピンクで目立つバス。長距離バスが到着する大型ターミナル「マラッカ・セントラル」から、この近距離バスも出ている。 M100 番であれば、ちょうど観光の拠点を中心に走ってくれて利用しやすい。特にマラッカは、「マラッカ・セントラル」から市街地に出るのに、スーツケースを引きずって歩くには距離があるため、取り急ぎ移動手段にしたいところ。
「Touch & Go カード」持ってなければ現金 OK 。乗り込む際に行き先を告げて前払いするから、行きたいバス停や付近の地名があるなら覚えて言えるようにしておくと良い。クアラルンプールの都心部では、逆に現金不可もあるから要注意。
ただ、市街地のバス停には案内が全く立てられておらず、バス停と思しき屋根のあるベンチが置いてあるだけだから、「ホントにココで待っていれば来てくれるの」と不安になる。団体用の観光バスが前に大量に留まっていて、バスが全く気づかず止まってくれない場合があって困惑した。
Grab｜タクシー
東南アジアでタクシーを配車するのに有名なアプリ。街中にもインストールを紹介する垂れ幕が出ていたりして、車社会を移動する人の生活に溶け込んでいるかのよう。事前に料金が確約できるから安心感がある。しかし…
利用してみたら原因不明のエラーが発生して全く使いモノにならなかった。問題なく利用できる人がいるみたいだから、アプリ自体が常に悪いわけではなさそうだが、クレジットカードを追加登録して切り替えてみたり、キャッシュ払いで予約してみたけれど、どれも全く打つ手なし。
もし利用できたら行動の幅がもう少し広がって効率的に観光できただろうに、ホント残念でならない。