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《大好きだよ》が尊いはなし。:『+Alpha』雑感 (#15)

お世話になっております。
てんです。

今回は、なにわ男子さん3枚目のアルバム『+Alpha』についての話をしております。

共にアオハルを過ごし、夢を叶えたLuckyBoyたちが、1年目には特大の「愛」を歌い、2年目には自分たちらしさを放つ「楽しさ」を詰め込み、迎えた3年目の夏。見せてくれた世界は、浮世離れしすぎていない、あくまでも現実と向き合いながら、最大級に輝き続ける彼らの尊さを味わえる傑作。




NEW CLASSIC

可愛いけど、目まぐるしく細かい振り付けが入り乱れていてすごい…新しい…という感想だった。楽曲そのものが、可愛さの中に強力な疾走感のある、新鮮さのあるものになっていて、最高。

気持ちはまるで冒険者
運命を変えてく旅立ちさ
螺旋に巡る未来へと飛び込んで

未来とは、「螺旋に巡る」ものである。道は直線ではなく、いろんなところをくるくる巡って「運命を変えてく」ことができるのだと歌う、希望の歌。少年漫画っぽい。なにわ男子は、少女漫画から飛び出してきた人たちが紡いでいる、圧倒的に少年漫画の物語なので。

荒波 帆を出せ
未知なる風が吹く
何度でも始まり 終わらない旅路
君はきっと待っている

高橋さんと長尾さんの「荒波 帆を出せ」が本当に好き。《航海》が似合いそうな2人。高橋さんの声の響きが強いので、引っ張られるように長尾さんの声がいつもに増して力強く聞こえてくるようなパートで、最高。あんなに可愛らしい人たちが、決して逃げたりしない「荒波」に立ち向かっていくような曲を歌っているのが、またいい。


新世紀のMusic 協奏のSymphony
最大級のHappy 届けにいこう
新世紀のMusic 協奏のSymphony
世界中驚かせてBe alright!

「協奏のSymphony 最大級のHappy 届けにいこう」はTHEなにわ男子でしかなく、十八番の《らしさ》を感じられる。「協奏のSymphony」が「最大級のHappy」に繋がるって、なにわ男子でしかない歌詞なのでは。ひとりでも十二分に素晴らしい才能たちが、それでも共に夢を見る、君とだから奏でられる音が存在する。その音はきっと、これから先もっともっと「世界中」を「驚かせて」いく。


正論揉まれて 現実絡まって
「理想のまま進めばいい」って
あのときの君の声がする
きっと変わらない このまま

反対に、「正論揉まれて」なんて、なにわ男子の対極にあるような言葉に思えるけど、なにわ男子はいつも《そういうこともあるよね、僕だって同じだよ》という寄り添い型のアイドルでいてくれる。難しいことは色々あるけど「変わらない」希望があること、「このまま」あり続けたいと願うことの尊さ。


Kick Start

めちゃくちゃ速いテンポというわけじゃないのに、歌詞の、圧倒的疾走感。未来!夢!希望!が似合うグループの、全力疾走ソング。連れて行ってくれるというよりも、必死に着いていかねば、と思うような、振り落とされそうな勢いが眩しい。

お待ちかね ほらWake up
飛び込んで
酸いも甘いも ほらごちゃ混ぜだって
どうせ未来なんて
分からないから
偽りないParty night
Shall we dance, dance

「酸いも甘いも」世界には事実として、どちらも存在している。そんな《現実》をしっかりとハッキリと歌う、なにわ男子にはなかなか珍しいテイストの作品。


春夏秋冬 君と願った
一瞬を永遠にしたいから
混沌の中で 光放って
Kick start, kick it out
いつまでも

「一瞬を永遠にしたい」という、少年漫画のような世界で、映えるなにわ男子。くどいほど繰り返していることだけど、なにわ男子というグループは、少女漫画の住人たちにより紡ぎ出される、圧倒的な少年漫画の物語なので。「混沌の中で 光放って」こんな時代にプロでアイドルをすることを選んでおられる7人の指し示す未来。光。光。光。という眩しさ。


Ah さあ始まり 鮮やかに舞うよ
(満場一致の)
もう高鳴り そのままにHere we go
(幸福理論)
期待以上の 楽しい未来に
そう誰も彼も君も Oh, clap clap clap

「満場一致の」「幸福理論」がめっちゃ良い。夢しかない、未来しかない、希望だらけというポジティブな感情がひしめき合う、なにわ男子の世界そのもの。現時点で輝かしい未来が約束されているけど、それをさらに上回ると、高らかに宣言する光。


夢のまにまに 浮かびながら
闇を蹴っ飛ばし どこにいこうか?
Knockin' on 時の扉開けた
何が待ってるの? Light up fire

手のなるほうへ、「夢のまにまに」。なにわ男子といえば、昨年、大きく変わっていく環境の中で歌われていた『マジック』の、《手のひら返し大歓迎さ 一緒に進もうよ》が大好きすぎるのだけど、時の流れに身を任せていくのもまた強さ、というのが本当にグループ色として強すぎて。あんなにもPOPに軽やかに楽しそうに、若干の皮肉を混ぜながらも、結局は、人を選ばず全人類愛放出できる輝きこそが、圧倒的なアイドル。未来は自分の力で切り開いていくものではあるけど、その時々に順応して、風に飛ばされていった先で咲き誇れる強さが、絶対に、ある。目標と夢を明確に描いて、ひとつひとつ叶えていくのもカッコいいけど、不確定で見えない未来の先に、思ってもみなかった奇跡が待っていたりするもので、「闇を蹴っ飛ばし」た行き先が、まだ決まっていなかったとしても、まあ、なんとかなるっしょ、という明るさが素敵。


ゆらゆら 揺らめきながら出会った
偶然を運命にしたいから
感情のままに 現在を描いて
Kick start, kick it out 声上げろ

過去でも未来でもなく、現在地の尊さを歌う。あとから振り返ったときに、これが結局「偶然」だったのか「運命」だったのか、《きっと運命だったよね》と言うために、とりあえず「現在」を走り抜けるんだという強さがめちゃくちゃカッコいい。


Alpha

最も光り輝く星。=なにわ男子というような、そのもの、というような楽曲であり、アルバム。きらきらが飽和状態のラブソングの中で《愛》を纏う7人が美しい表題曲。

好きだよ いつだって
特別で大切だから
想い届け 恋してる君へ

「想い届け」ということは、君と僕はまだ、どうこう進展しているわけではないということで、「恋してる君へ」ということは、君が「恋してる」誰かが、他にいるということなんだ、という、こういったキラキラなテイストでありながら、結構複雑な始まり方をする冒頭。……ではないよね、さすがに。《僕が君に》「恋してる」わけで、もう既に、どうこう進展はしている状態。その上で、僕がこんなにも君を大切に想っているということが、もっともっと「届け」と歌う世界一美しい惚気曲。

木漏れ日が揺れて
君は楽しそうな顔で
世界を照らすように笑った

《輝いたのは鏡でも太陽でもなくて君だと気づいた時から》by 嵐さんの甘さの飽和状態のような歌詞に似た、ものすごいときめきを感じる。差し込んだのは、「木漏れ日」じゃなくて、君の笑顔だったんですよね。すごい。「楽しそうな顔で」「笑った」というのが、めちゃ良い。何がそんなに楽しいのか分からないけど、なんか君が楽しそうだし、まあいっか、というような何気ない日常の中の幸せが描かれていて。そんな君の笑顔は、いつでも僕の心を満たして、「世界を照らす」。

甘い恋であろうが
苦い思い出であろうが
君でさ 塗り替えられていくんだ

辛かったことを、《書き換えよう》僕が書き換えてあげるから、と歌うSpecial Kissを経て、もはや過去の「甘い恋」さえも、君は「塗り替え」てしまうほどに、本当に本当に、今は全部が君だけなんだという、眩しすぎる真っ直ぐさ。

未来のどこかで
“今日”を一緒に探すとき
続いた道に咲いた花を見よう

Alphaで1番好きなのは、ここ。奇跡のような運命を共にする道長に目がない人間としては、「未来のどこかで“今日”を一緒に探すとき」が道枝さんと長尾さんなのが最高すぎる。甘い甘いラブソングの中で、少しだけ色んな聞き方、解釈ができそうな2番になっていて、良い。未来も当たり前に共に生きていることが確定していて、ふたりで、いろんなことがあったねって振り返ることも確定している。

意味のない毎日なんて無いと気づいた
夜空に浮かぶ星座のように
君へと繋がっていた

「夜空に浮かぶ星座のように」未来もずっと共にすることが確定している、「続いた道」のことを星が結ばれていく星座にたとえる美しさ。そして、「意味のない毎日なんて無い」と人生を歌う西畑大吾さんは、やっぱり良い。

好きだよ いつだって
僕の手を離さないで
何も怖くないね 隣で歩くたび
愛が僕らを導く

「特別で大切」な君へ、「僕の手を離さないで」と真っ直ぐに伝える美しさ。君がいれば「何も怖くない」真っ直ぐ真っ直ぐな大きい愛が美しすぎて、キラキラすぎて、THEななにわ男子で最高。愛が大きすぎて、結構重ためにも聞こえるような歌詞に、キラキラをこれだけ纏わせて、十八番の王子様楽曲になっているところがすごい。君を離さないというのではなく、「僕の手を離さないで」と言っているのが良すぎる。

大好きだよ 君は今
Love songの主役だから
嘘なんて言えない 真っ直ぐな君に

「好きだよ」「大好きだよ」お砂糖増し増しの増し増し。今の時代にアイドルの王道ど真ん中を突き進むなにわ男子の強さ、「大好きだよ」がちゃんと似合う凄さ。「君は今 Love songの主役だから」に、にまにましてしまう。


名もなき旅人

物語感が強い作品で大好き。今年のライブの感想はまた別で書きたいけど、長尾さんを推している人間としては、この楽曲のパフォーマンスが、途中から一定の角度からしかきちんと見えないので、例の装置の構造だけ何とかしてくれんか、と思いながら見ている。

何者でもない 誰も知らない
名もなき旅人が刻んでく轍
枯れた心 潤してく My dream
青く輝いてる

まだまだ《青さ》のような部分を歌うのが、とても似合う。グループによって、カラーは様々だけど、泥臭さ・熱さの分量よりも、いろんなことがあるけど人生はいつでも何とかなるしハッピー!みたいな、一見すると綺麗ごとにすら聞こえるコトバたちを、《なにわ男子が言うからきっとそうだ》と思えるような納得させる圧倒的な希望であるところが好き。

そう誰もが 見えない消えない
Confusion
不確かな時代は いつでもOverload
標識なんてない 目指す場所へと
もがきながら 進むから

長尾さんのパートは「標識なんてない 目指す場所へと」なのだけど、最近聞けることが増えている、かなり強めの歌い方をされていて、「と」の切れ味がとても良い。直前の高橋さんが、声が強いので、並びで強い声が聴けるのが良い。「Confusion」という全く似合わない単語を、大西さんの可愛い声で聴けるのも、アルバム曲ならではな感じがあって、いい。

嘲笑ってきた運命を
目を逸らさずに 睨みつけ
ずっと変わらない 描いた景色
見つけに行こう

「嘲笑ってきた運命を 目を逸らさずに 睨みつけ」を大西流星さんに担当させるというセンス。「嘲笑う」なんて、大西さんから一番遠いところに位置している言葉なのに。大西さんって嘲笑ったり、睨んだりしたことあるんだろうか。かなり強い単語が並んでいるけど、叫んだりがなったりするような歌い方をせず、優しい可愛い声のままで歌い上げておられるところが、なにわ男子とは、こう。という世界観を創りあげていて最高。


生き急いだとしても
構わない突き進んで
数えきれない 奇跡紡いで
ただ夢を見続けたいから
この声が枯れるまで
君へと届く日まで
終わらない 夜が明けても叫び続けてゆく

「生き急いだとしても構わない」と、もがきながらも進んでいる今を肯定してくれるところも好きだし、「数えきれない 奇跡紡いで ただ夢を見続けたいから」は、とてもアイドルで良い。夢を見るためには、奇跡を紡がなければならないという物語性。この物語を背負えるだけの、圧倒的主人公な7人。本当にパフォーマンス時の長尾さんの眼差しがめちゃくちゃ良い。


成し遂げるためだけじゃNo way
常に戦い羽ばたいて
抗って拘って
辿り着き 共に見る光景
諦める選択肢なんて
最初の一歩で置いてきた昨日へ
もっと もっと 前へ前へ

まだ明日も見えず、名前も無い旅人たちの物語。何かを成すこと、地位や名誉を得ることだけが目的なのではない、何よりも、未来の景色を「共に見る」ことにこそ意味があるのだという《仲間たち》との物語であるところが、いい。


夕虹

見られないとなると、見たい。『コイスルヒカリ』にてパフォーマンスが1番早く円盤化されることになったけど、ライブで見たい。昨年リリースの『Wanna be yours』や、一昨年リリースの『Starting Bell』の例もあるので、いつかのライブに組み込まれることを期待して。

土砂降りの街を逃げ出して
適当な屋根の下に二人
折り畳み傘じゃ小さすぎて
濡れた肩をただ さすっていた

ドラマ調のMVが容易に想像できる、物語のプロローグ的な始まり方が良い。今年のツアー、『TOKYO AM 1:00』にて、お芝居パートを担当されていたのが道枝さんと西畑さんではなく、大橋さんだったのが新鮮なチョイスだと感じたのだが、『夕虹』のような世界の主人公にも似合いそう。実際に、サビ前をはじめ、大橋さんの声がよく聞こえる素敵なミディアムバラードになっている。なにわ男子は物語の主人公として絵になる人たちなので、ガッツリお芝居のMVも見てみたい。なにわ男子は可愛らしく優しい声のメンバーが多いので、高橋さんの強い声の響き方が特徴的でめっちゃいいなと思う。ここだと、「ただ さすっていた」が強く響いて、良い。

きっとすぐに止むはずと
笑いながら 時間つぶし
「お茶でもしませんか?」
なんて言えるはずもなくて
これじゃ不器用すぎて
近づけないまま・・・

「お茶でもしませんか?」って誘う人間、令和に生息しとるんか。「お茶でもしませんか?」が言えない大橋和也さん、良すぎる。もちろん、昨日今日会った人間にナンパしようと試みる俺、とかの話ではないので、出会ってからある程度の時間が経ち、もしかしたらある程度の関係性、友達とは言わないけれど少しはお喋りするくらいの関係性があるかもしれない2人がなかなか進めない、「お茶でもしませんか?」すらも言えないもどかしさ。「お茶でもしませんか?」というより、《もう少し一緒に居てもらえませんか。》を言いたい僕の、何なら、雨がしっかり止んでからも、全然この先もずっとそばに居てくれませんか、が一生言えそうにない僕の物語。

ずっと あふれてゆく
この気持ちの言葉探している
「好き」の二文字では
表せない 胸の痛み
触れてみたくても
触れたらすぐ 消えてしまいそうで
また遠くで ただ遠くで
見つめている 夕虹を

上手く言葉に出来ない刹那的なもの、「触れてみたくても 触れたらすぐ消えてしまいそう」なものを、君との関係性を、「夕虹」に喩えるのが、とにかく美しい作品。「また遠くで ただ遠くで」で上がるメロディも、とても美しくて。

「いつか」ばかり期待して
当てにならない天気予報
数字じゃ解けないことだらけ
あの日から 切なさが降り止まない

夕虹を待ち望む僕の、切なさを歌う2番。ずっと言っているのように、「あの日から 切なさが降り止まない」の高橋さんの声が良すぎる。直前が藤原さんのパートで、「解けないことだらけ」がとてもとても優しいので、それぞれの個性がはっきり出るのもまた、いい。《あの日から 切なさが》の三連符あたりがとにかく良くて、ずっと聞いてしまう。

雨続き 薄暗かった毎日に
ひとすじの光をくれた人
それは蜃気楼みたいで
だけど美しくって 儚げな君

空・太陽・光みたいな自然を歌う長尾謙杜さんが好き過ぎる。「薄暗かった」の「かった」の響きに、長尾さんの発音が出てて、良い。冒頭、「土砂降りの街」で雨宿りをする君と僕。その日も雨であることに変わりはないけど、「雨続き 薄暗かった毎日」とは比べ物にならない。君だけが僕にとって希望だった、君こそが「夕虹」だった、なんと、なんと切なく美しいのか。

もっと 瞳の奥
宿る虹を そばで見ていたい
願ったってこの手を
すり抜けてく淡い光
蒸し返す暑さも
忘れるほど 時が止まるように
またぼんやり ただぼんやり
見惚れている夕虹に

「蒸し返す暑さ」の季節、まさしく今頃にぴったりすぎる曲。やろう。やろうライブで。ひとつの物語として美しい作品なので、是非とも、フルサイズで。「願ったってこの手を すり抜けてく淡い光」を表現する長尾さんを、生で見た過ぎる。

西の空に太陽が 雲間から
顔のぞかせた
僕らの明日は 晴れになるだろうか
どっちでもいい
もうこのまま君と・・・

本当に本当に驚くほどに美しい、ここのDメロ(音楽素人なので厳密にそう呼ぶのか分からんが)。「お茶でもしませんか?」と言えない間に、空が晴れてきた。君と一緒にいられさえすれば、明日も雨でもいい、それほどの気持ちが描かれていて、美しい。もはや、真っ直ぐな気持ちが強すぎて「すき」を超えてしまっている一途さ、美しい。


Snap!

めちゃくちゃ可愛いのに、めちゃくちゃスタイリッシュ。ファッション系のCMのタイアップとかいかがでしょうかというスタイリッシュさ。いきなり始まる冒頭から、物凄くお洒落。とにかく大西流星さんが良すぎる。

どんなSmileも As you like受け止めて
Don't be afraid ありのままの君でいてね
シャッターはもう 僕に任せていいから

君はそのままでいい、ありのままを全肯定してくれるなにわ男子の真骨頂。この楽曲では、いつものなにわ男子そのままに、強いメッセージ応援ソングというよりも、軽くお洒落な作品になっているのが、新しくてとても好き。心配しなくてもいい、君はそのままでいいんだよというメッセージをぐいぐい押し付けない、お洒落さ。「どんなSmileも」の大西さんの始まりが本当に良い。

どんな未来図も 君がいる景色だから
そんな期待 同じ気持ちだったらいいな
心のアルバムに 君だけ映してる

ころころっとしたメロディーとリズムが癖になって耳に残る。「同じ気持ちだったらいいな」の道枝さんが可愛い。今の君もそのままで、ありのままで良いし、これから先もずっと僕が一緒にいて、僕が隣でシャッターを切り続ける。確定した未来の話を当たり前にする曲が好き。

どんな未来にしようか
なんて話したらさ
君は「僕がいる未来にしたい」と言う
ひとつずつ 見える景色
色づいてゆく

『Snap!』で一番好きなフレーズがここ。ポジティブカンパニーが歌うポジティブは、やはり別格。「どんな未来にしようか なんて話したらさ 君は『僕がいる未来にしたい』と言う」の高橋さんからの長尾さんが、さすがの良さ。まるでプロポーズのような言葉が、こんなにもお洒落に、スタイリッシュに組み込まれているのがすごい。

Flash Flash 瞳という名のレンズに
ずっと君を写せますように
いつまでも見つめていたいよ 瞬きが合図だよ

「ずっと君を写せますように」の長尾さんもめちゃくちゃ良い。単純に絵になる7人なので、「Flash」を浴びるライブでの演出も最高。


ありふれた恋じゃ、もう満たされない

なにわ男子のオトナなラブソングは全て素晴らしい。なにわ男子は、もう立派な大人なのだけど、そういうことではなくて。こういう楽曲でしか見られない表情、声、表現の全てが素晴らしく、もう何年か年を重ねられたらまた違って聞こえるような、今のなにわ男子が歌うからこその良さが溢れている。

行かないでよ 愛する人よ
愛のない目でも構わない
こんな僕を笑ってくれ
ありふれた恋じゃ、もう満たされない

「I know」の道枝さんの《ちょっとぐらい羽目を外さないか?》大好き人間なのだが、この楽曲の冒頭「愛のない目でも構わない」と道枝駿佑さんに言わせているのが最高だ。もちろんその楽曲の世界を表現する道枝さんは最高なのだが、《言わされている》という感じもちゃんとあるのが、アイドル道枝駿佑さんの素晴らしい清廉さであり、だからこそこういう楽曲で無理やりにでもこういうパートを《歌わされている》のが良すぎる。ここでしか見られない道枝さん感があって。そもそも、なにわ男子のようなグループに、『ありふれた恋じゃ、もう満たされない』と言わせるのがすごい。

無駄に強がるとこが
いつも僕の悪い癖だ
愛なんてなかった
ただ愛されたかった
あのときどうしたらよかったの?

後悔する藤原丈一郎さんの間に、「愛なんてなかった ただ愛されたかった」の大西流星さんがいるのが、この楽曲の良さの全てのようで、全員そうなのだが、特に道枝さんと大西さんの対極にあるような単語・言葉・フレーズが揃っていて、信じられないくらい、良い。なにわ男子の、王道のアイドルど真ん中の通常営業があるからこその、こういった変化球の良さ。

愛想笑いが上手いとこ
相変わらず嘘が下手なとこも
どんな君も どんな夜も
壊れるほどあなたを愛してる

「愛なんてなかった」関係性だったにも関わらず、「あなた」は、「愛想笑いが上手い」「相変わらず嘘が下手」な人だと僕は言っている。それすらも、本当は愛なんてなくて、ただの僕の思い込みだったのかもしれないし、もしかしたら「あなた」には何か理由があって、僕のもとから離れなければならなかったのかも、そんな妄想を繰り広げたくなる『ありふれた恋じゃ、もう満たされない』の世界。「壊れるほどあなたを愛してる」の西畑大吾さんが、まさしくその世界の住人すぎて、ストーリー性のある楽曲が、めちゃくちゃ似合う人だなと思う。


寄せては返す波のように
心乾いては溺れて
愛なんてなかった ただ愛されたかった
僕らはどこへ向かうのだろう

高橋さんと長尾さんの掛け合いのようなパートを聞けることが多い気がするのは、気がしているだけなのか。私が2人の担当パートが好き過ぎるが故に、そんな気になっているだけなのか。「愛なんてなかった ただ愛されたかった」は、大西さんの1番と一言一句違わないのだが、高橋さんは高橋さんの個性・趣があって、良い。高橋さんが言う「ただ愛されたかった」も、圧倒的にまた別の物語が展開されていきそうで、本当に歌割が天才的。

声も唇も 腫れた目も
不器用な笑顔も
金輪際もう僕だけのもの

「金輪際もう僕だけのもの」の高橋さんも最高。「行かないで」「分かってくれ」と言いながら、全部を「僕だけのもの」にしたいという切実さ。その切実な思いを高橋さんが歌っているというのが、最高に、良い。


SATISFACTION

自担の「SATISFACTION」最高だよね。+Alpha、今年のツアー、見どころは沢山あるけど、なんといっても「SATISFACTION」最高。「SATISFACTION」の長尾謙杜さんは最高。No.1。だと思っているので、各メンバーのおたくが全員おそらく全員思っている。この世で1番カッコいいのは俺だ、という表情で全員がキメキメにキメているパフォーマンスが最高。

君の期待すら越えてく
大きなこの波 乗っかってきな
Make you 迷宮 Make you hot
もっと君と Turn it up

そのキャラクターもさることながら、歌声に可愛らしさが溢れている大西流星さんが担当されているパートは、どの楽曲でも注目してしまうし、歌詞やメロディに本人とのギャップがあればあるほど、良い。「大きなこの波 乗っかってきな」を、大橋さんが歌うのと大西さんが歌うのとでは、全く聞こえ方が変わるので面白いし、それだけ個性がはっきり違うメンバー揃いのグループだというのが凄い。

目が合うたびにハマってく
同じ気持ちなら もう完璧さ
Make you 迷宮 Make you hot
限界超えて Burn it up

ギラッとした楽曲の中で「目が合うたびにハマってく 同じ気持ちなら もう完璧さ」という歌詞が出てくるの、めちゃくちゃ可愛い。めっちゃギラギラと初心LOVEしている。ついて来い!僕に任せて!と言いながら、「目が合うたびに」僕だけがどんどん「ハマってく」、その自覚があって、シュンとなってキュンとなっている、ソワソワ…みたいな想いが隠されているのが可愛い。

Don't stop baby もう全部、任せて
Can't stop baby 僕に預けて

「もう全部、任せて」と「僕に預けて」が大西さんなこと、ある?!まじか。と思った、ここのフレーズ。『ありふれた恋じゃ、もう満たされない』然り、アイドル大西流星さんの対極にある言葉を《言わされている》とさえ思うようなフレーズが並んでいて、最高。こんなイケイケにギラギラなフレーズを歌っていても、声がとにかく可愛くて最高。

響く音に 今、すべて任せて
日々の谷間 Let's keep going
二度とない今を ほら一緒にTake it
未体験のSatisfactionを Oh oh

イケてる女の子と僕との一夜の物語から、一気に、ライブ会場での披露にピッタリな歌詞が現れて、「響く音に 今、すべて任せて」は、完全にステージでライトを全身に浴びている西畑さんだし、「日々の谷間」なんて、まさしく現実から離れられるライブの世界でしかなくて、いつ何時も「未体験のSatisfaction」を魅せてくれるなにわ男子最高!となる。


Girlfriend

可愛い大爆発。これぞなにわ男子!の一曲。PrettyPretty言ってるけども、7人こそが最強に可愛い。

君は素敵なPretty girl
憧れのMy honey honey
僕は冴えないNormal boy
問題ない It's alright

「僕は冴えない Normal boy」とか、誰が言うてんねん案件。なにわ男子が歌う「僕」は、結構冴えない男子率が高くてびっくりする。さぞかし絶世の美女なんだろうな、という「君」が、僕のいうところの「Pretty girl」。どれほどの美女なんだ。

超接近で猛アピール
君は見て見ぬふり 知らんぷり
ありえない!わからない!
もっとGimme gimme 僕だけを見て

「超接近で猛アピール」を高橋さんにさせるほどの美女。君はどこの誰なんだ。アピールしまくっているのに、「君は見て見ぬふり 知らんぷり」で、全く相手にされていない。なにわ男子が歌う「僕だけを見て」の破壊力と可愛さたるや。どうにかこうにか、君に振り向いてほしいと奮闘する僕の、初心なLOVEの歌になっている。

そんな素敵なPretty girl
振り向かせたい Study study
僕も磨けば光るんだ
ダイヤモンドのように

「振り向かせたい」の長尾謙杜さんが素晴らしい。「Pretty girl」の「girl」の発音も好き。道枝さんに「僕も磨けば光るんだ」という歌詞が、振られているのもすごい。あれだけの光を纏った人が、君を振り向かせるために、自分磨きを頑張ろうと歌う、めちゃくちゃな可愛さ。道枝さんはもちろん光の中の人だけど、「素敵なPretty girl」のために、物凄く一途に自分磨きしそうだなと、なんとなくイメージが湧くのも、良い。

まずはGoing on 身だしなみ
More and more 鏡にSmile
君の好みにアップデート
Oh, yeah
(Good feeling! キメてくぜ New style)

さっきから言ってるけど、高橋恭平さんが「猛アピール」したり「君の好みにアップデート」したりするほどに、一直線ゾッコン!というパートを歌われているのが、とても刺さる。

冷静ぶって急展開
ふいに君がまさかのSay hello
嘘みたい 夢みたい
きっと君、君 惚れてるんじゃない?

全部勘違いでした。っていうオチの可能性もまだ残されているような「君、君 惚れてるんじゃない?」がちょっとコミカルで良い。「冷静ぶって」でもソワソワとしている感じが、西畑さんに似合う。

So Good

応援ソングになりすぎない、ちょうど心地いいサウンドのメッセージソング。今年のツアーでは、アンコールに使われているけど、イントロのテンポ感が、アンコールだ!って席を立ち上がるのにちょうどいいなと思う。

Don't know why いつもそうさ
うまくいかないときは
比べてしまうんだ
Time goes by 過ぎていった
思い出ばっか何故か
輝いて見えるんだ

ユニゾンパートでありながら、大西さんと高橋さんの声はやっぱり強くて特徴的だなと思う。【~なんだ】という断定的な強さの歌詞に合う声をされている。超ハッピー!に始まらずに、「うまくいかないときは比べてしまう」「思い出ばっか何故か輝いて見える」と、こちら側に歩み寄ってくれるような、そういうこともあるよね、って寄り添ってくれる温かさ。なにわ男子の十八番すぎる。

いつだってWe're so
We're so good
手をとってStand up! Stand up!
その足で踏み出して また走り出せ
こんな時代 ちょっとくらい
不安にだってなるけど
Wow oh oh oh oh 君とならSo good!

直前に「雨のち晴れのち 曇りのち土砂降り」という、人生いろいろあるよね、という歌詞があり、でも一緒にいたら「君とならSo good」なんだ!という1人じゃないから歩んでいけるんだという前向きさ。「こんな時代 ちょっとくらい 不安にだってなるけど」には、今をまさしくときめいてアイドルをしているなにわ男子が歌うからこその、重みもある。

優しさひとつも持てなくて
傷つけたあの日には
もう戻らない もう揺るがない
迷いの数だけ大事なことを知った

君がいれば、きっと上手くいく。君がいれば、これから先も大丈夫。の過去には、余裕が無くて大切な君さえも傷つけてしまった僕がいた。だけど、君のことを傷つけてしまったあの日でさえ、君は僕に「大事なことを」教えてくれた。なんと素敵な出会いであり、どれほど美しい軌跡だろうかと思う。何となく合う、とかではなくて、あんな日の僕を救ってくれたから、《絶対に》僕には君が必要なんだ、という重さがあって素敵。

We're so We're so good
しょげないでStand up! Stand up!
手を叩き声合わせ 笑える日まで
どんな未来 想像すら出来ない日々が
待っていても Wow oh oh oh oh

「想像すら出来ない日々が 待っていても」を、コロナ禍にデビューし、3年目に自らのアイデンティティであるその名前を一生口に出来なくなってしまった者達が歌う儚さと、それでも最高のアイドルでいることを選び続けてくれている今に、感謝したくなる1曲。


Live in the moment

《関係ないっしょ、気持ちっしょ》で生きる長尾さんにピッタリの楽曲。単なるかっこいい系の曲とは一線を画す、魂を削り、燃やし尽くすような体当たり感が堪らなく力強い。

爽快 向かうところ敵なし
気持ち遥か彼方を見据えるように
人生賭けて全身全霊

直前の長尾さんの「殻をぶち破れ 心剥き出し」の鋭さもすき。本当にぶち破っているような力強さがあって。大西さんの「向かうところ敵なし」も藤原さんの「人生賭けて全身全霊」も、なにもかもLive in the moment。今をまっすぐに生きてプロで闘っている人たちが全身で表現する、《生》のカッコよさのど真ん中を突いていて、痺れる。

誰にも負けないとキミに誓う
遥か高みへ I'll take you with me
媚びへつらうなよ 我が道を
ゾクゾク生きていこうぜ
"We've got this"

未来を見据え、高みを目指し、それでもただ真剣に《現在地》に、地に、足をつけて。3年目のなにわ男子が纏うにふさわしい一張羅のような、圧倒的な鋭さのある楽曲。「媚びへつらうなよ」なんて歌うなにわ男子が聞ける・見られるなんて最高すぎる。ギラっとした曲は今までにもあったけど、次のステージへ向かっていく7人の《今》のギラギラがここまで見られることが、嬉しすぎる。

もったいないなんて 
あっという間の感情
白黒0か100か 中途半端反復したって
誰にもなれやしないぜ

「誰にもなれやしないぜ」を歌う長尾謙杜さんが良すぎる。誰でもなく、自分は自分なんだという感覚を大切にしている長尾さんが好きだし、これからもそうやって生きてほしいなと思う。めちゃくちゃな偏見だけど、大橋さんと長尾さんは、「0か100」という概念がとても良い意味で似合う。

馴れ合いで 生き抜けるほど
なし崩しのHappyは
積むだけ無駄
うだうだしてる間に 詰んじゃいます

大西流星さんから「馴れ合い」というワードが発せられるのも斬新すぎて強いし、藤原さんから皮肉たっぷりの「詰んじゃいます」なんて聞けるのも凄すぎる。なにわ男子の基本形が、本当に穏やかというか、自らの影響力とそれに伴う《ことば》の使い方の難しさを、しっかりと認識していて、さらにはグループ内で共有されているかのように感覚が似ていることは物凄い強みだと思うので、こういった、普段は絶対に絶対に口にしないようなワードが聞けるのは、楽曲の中だけだなと思う。お芝居で何者かになっているときに見られる姿というのもいいけど、こうして《自身》の状態で、普段見られない·聞けないものが見聞きできる旨味は半端ではない。

あと何回の桜舞い散って
雪が溶けたら終わるのか
なんて儚き一生
Live in the moment
グッと噛み締めようぜ

「桜」とか「雪」とか時の流れ、季節、人生、みたいな物語が本当に西畑大吾さんにはよく似合う。大丈夫なのか、と心配になってしまうほどに今回も全てを《纏う》主人公をされている。

憧れ抱いた日々 胸に宿る炎
Born to be 何かに確かになれるはず
Ah ah ah ah ah
愛の讃美歌 僕らの声がキミに届くように

先日、先輩も後輩も大集合、カミガタ公演にて披露されているのを見て、3周年を迎えるなにわ男子は、まだまだこれからが始まりで、希望で、その圧倒的な《熱》が詰まっている、象徴のような1曲が、この曲なんだなと思う。「キミに届くように」の「キミ」の長尾さんの眼差しが好き過ぎる。


Happy Happy Birthday!!

なにわ男子的最強お誕生日ソング爆誕。1年で1番大切で最も特別な日に、「幸せになってね」を真っ直ぐ伝える多幸感でいっぱいの楽曲。夏生まれが4人もいまして、のなにわ男子には、この夏のツアーで本人たちに向けて歌えるようなところも良いし、歌詞もメロディーもキャッチーで、SNS映えもする。

内緒のサプライズ
喜んでくれるかな?(サプライズ!)
この日に向けて集まった仲間たち
プレゼント用意して ケーキも準備OK
弾むココロ 今日はそう君の誕生日!

ピナバタの親和性の高さを改めて感じる冒頭。容姿はもちろんのこと、2人のユニゾンの声がとにかく可愛い。大西さんの特徴的な可愛い声に、長尾さんのクリスタルボイスが溶け込んでいる組み合わせが最高に良い。お誕生日サプライズの準備をしているわけだけど、「喜んでくれるかな?」のワクワクが伝わってくるような声色、可愛い歌詞にピッタリの可愛い声が良すぎる。

Happy Birthday!!
一年に一度の特別な記念日
“おめでとう”言わせて
Happy Happy Birthday!!
大好きな君に ありったけの愛を
幸せになってね
Happy Happy Birthday!!

とにかく、「Happy Happy」なのが、なにわ男子らしくて良い。お誕生日がもちろん特別で素晴らしくて大切なんだけど、とにかく、君が幸せであること、「大好きな君」がハッピーであることが、僕にとっては何よりも重要で、お誕生日だからこれを機会に「おめでとう」は勿論、「幸せになってね」のほうにむしろ重きを置いている感じが、多幸感を生んでいて、良すぎる。

ずっと 何年先も一緒だよ
ともに幸せ分け合いながら
歩いてゆこう

「ずっと」を歌うなにわ男子は、いつ何時も良いに決まっている。この世の煌めきを詰め込んで、この曲を歌う7人がどうか「何年先も一緒」にいてくれ、とひたすら願う。


ちゅきちゅきハネムーン

ちゅきちゅきシリーズまさかの3作目。果たして本当にこれで完結するのか。また周年のときに戻ってきてくれ、ちゅきちゅきシリーズ。戻ってきてくれ、丈子。君のことがちゅきちゅきすぎて、頭がパンクしそうだと糖度100%の世界だったちゅきハリ、勘違いにより大修羅場となったちゅきブリを経ての、雨降って地固まるちゅきハネ。もはやトンチキ感はなく、素直に正面からちゅきちゅきを受け入れられる自分に驚く。なんか、いい曲かも。ひょっとして、いい曲なのかも、という気持ちで聴ける。

初めて君と出会った日のこと
鮮明に覚えてる
First hurricane day
糖度100に輝く君は 僕の特効薬になった

「First hurricane day」って何なんだ。ちゅきハリ、ちゅきブリを経ている人間が聞くことを前提としているので、別に分かるだろ、というワードなのだけど、「初めて君と出会った日のこと 鮮明に覚えてる」は王道ラブソング感溢れる冒頭なのに、「First harricane day」がいきなり出てきてビビる。というか、ふぁーすとはりけーんでいってなに。好きな歌詞は沢山あるけど、大好きな君のことを「特効薬」と称するところに、西畑さんのワードセンスを感じる。

一筋縄では いかない日もあった
僕らの間でBlizzardが渦巻いていた
君の勘違いだったね
けど、熱い愛が咲いた

未だに、勘違いされるようなことをしていた「僕」も、まあまあ悪いと思っている派なので、「君の勘違いだったね」とか他人事みたいに言われたら、イライラするかもしれない。めちゃくちゃ可愛い長尾謙杜さんが言っても、ギリギリイライラするくらい、ちゅきブリの「えっ?それで怒ってたの?」発言は、火に油を注ぐ。勘違いは、するほうが悪いのかさせるほうが悪いのか。

君と描いた 未来を叶えにいこう
ピースを閉じて 少し曲げる魔法で
何年先も 何十年先も
合言葉は「ちゅきちゅき」

「ピースを閉じて 少し曲げる魔法」って、なに。改めて、なにわ男子のオリジナリティーのひとつになっている《ちゅきちゅき》の凄さを感じた。ちゅきちゅきの認知度の高さを前提とした楽曲で、違和感をもたずに、こちら側が作品を受け入れられるところが凄い。「何年先も何十年先も」と言っているけど、20周年とかでパフォーマンスされている姿をめちゃくちゃ見たいなと思う。

ハネムーン+Alpha挙式
ベール纏った君 超美人
頬赤らめる僕見て
クスッと笑う君が居て
果てしなく続く第二のロード
光る君 歩くバージンロード
親 親族 友達に感謝
君と唄う人生の讃歌

+Alphaまで組み込んでいる凄さ。そしてちゅきちゅき3部作はどれも、藤原さんと高橋さんがラップ部分を担当されていて、2作目の「倦怠期」というワードをめちゃくちゃカッコよく言う2人というのも癖になる良さだったけど、今回もとても良かったので、どちらかに固定するのではなくて、2人ともの声で聞けるのが嬉しい。

今日はちゅきちゅ記念日
揺るがない愛、築こう
ずっと君がちゅきちゅき
ちゅき様に誓ってる

「ちゅきちゅ記念日」とは?「ちゅき様」とは?なんてことはもう、全く思わずに、ちゅきハネの世界に入り込んでいる。記念日はともかく「ちゅき様」に関しては全く原型も無いので、なんのこっちゃワードではあるのだけど、とにかく、なんかめっちゃ良い曲な気がする!と思いながら聴けるのは、大天才最高、天最高の西畑先生作品ゆえ。


TOKYO AM1:00

【東京】をセンチメンタルに歌い上げられるのは、上京して頑張っている人間の特権。心がギューッとなる、なにわ男子が歌う【東京】。

曖昧な風の色 混ざった境界線
世界の手触りに 戸惑う

藤原さんの入りがお洒落すぎる。優しい、ちょっと切なげなバラードが本当によく似合う藤原さんの歌声。東京にまだまだ「慣れない」といいながらも、春に上京してきたばっかりのピカピカの1年生です!という感じではなく、少し経った、それこそ、3年のなにわ男子にぴったりのような、それなりに月日は経ったけれど、まだ「慣れない」な東京は、という切なさが最高に良い。

そう忘れられるはずなどないけれど
どうにも見つからない
あの日のまなざし

【君】というような、僕以外の特定の誰かが登場するわけではないこの曲。どこか別の場所から「東京」にやってきた僕は、「あの日」誓った何かを成し遂げるために頑張ってきたけど、まだまだ正解は見つからない、そんなに現実は甘くない、「見つからない あの日のまなざし」は、「東京」にやってくる前の僕の理想で、描いていた自分にはまだなれていない、もがいている僕を西畑さんが演じるように歌われている。

ひとり 東京の空に
何処か慣れないまま
瞳閉じて けどなんとか立って
いつか 泣いて膝を抱え続けてたまま
幼い顔をして ”何処か”で僕は生きてる

今はまだ何者でもなく、何も成し遂げられていないけど、それでも「なんとか立って」頑張っている自分がいるんだと、あの日の理想とは程遠くても、ちゃんと「東京」で頑張っているんだと、前向きに解釈できる歌詞が、全体的に切ない内容とメロディーの中で希望を感じられて、とても良い。東京ど真ん中で叫ぶように、「ひとり」「僕は生きてる」を歌う道枝さんの、主人公感も素晴らしい。

どうしてだろう
(喧騒に俯いてる Neighbor)
音ばかり 響き合って
(後退も迷走も越えれば)
器用になれるかな

アルバム曲の中で、全体的に強めの歌い方をする長尾さんの歌声を沢山聴くことができたので、「音ばかり 響き合って」がかなりデフォルトの長尾さんの声で、やっぱりバラードを歌う声もめちゃくちゃ良いなと思う。聞きやすいというのは歌の上手さとは比例しないだろうし、音程が安定するかとかリズム感の問題とかいろいろ専門的なことはあるだろうけど、「音」「ばかり」「響き」「合って」というそれぞれの単語を丁寧に大切に歌う長尾さんの歌い方が、とても好き。

東京の空に何処か慣れないまま
瞳開けて けど浅く眠って
いつか 半端な朝に飲み込まれないように
なりたい顔をして
”何時でも” 多分生きてく

「なりたい顔をして “何時でも” 多分生きてく」が、とにかくあまりにも切ない物語。本当の自分を100%出すことが許されないような、隠して、綺麗なものを表現し続けなければいけない人たちが歌っているということに重ねて、切なくなってしまう。君はそのままでいいんだよ、ありのままで素晴らしいから、という曲がなにわ男子の十八番で、【救い】になる名曲が沢山あるけど、ラブソングではないこういった【切なさ】を歌う曲が、とても新鮮。やはり西畑さんの「多分生きてく」の、主演感も、良い。

ひとり 東京の空に何処か慣れないまま
瞳閉じて けどなんとか立って
不意に 雑踏の中で懐かしい気持ちと
新しい明日が生まれて 笑った気がした

直前の大橋さんの、「たゆたう 時の狭間で」も素晴らしく美しい。関西から東京へ上京してきたなにわ男子が、沢山の物語の先で、今現在歌うからこその世界観があって、3年目にこんな楽曲が聴けて嬉しい。


恋やけどめ

なにわ男子は、なんだかちょっとソワソワ・ザワザワっとする、みたいな関係性のコンビが存在しないので、ユニットの可能性も無限大。ソロ曲で各々の世界観を爆発させる7人も見てみたいけど、コンビならではの、【この2人だけの世界】みたいなのを見られるのって最高。デビュー1発目、オリジナルユニット曲初回で、大西畑が728%【KAWAII】に全振りしてくれたことに、拍手喝采。プロの2人のプロの可愛いは、世界を救う。

恋やけしちゃってヒリヒリ
君の笑顔にHealing healing
SPFは100以上
You're so cute Cute cute cute cute

「Cute」をとにかく連呼しているが、自分たちにじゃなくて?「君の笑顔」?誰やねんそれ。大西畑があまりにも可愛すぎて、すっかり忘れて聞いているけど、そういえば「君」が可愛すぎて「恋やけしちゃって」る話だったと、思い出す。誰やねんそれ。

感じる 君からの視線
まるでさ 少女漫画みたい
最優先で見つけちゃう 今日も君を

「感じる 君からの視線」という倒置法。シュンとなってキュンとなってしている暇もなく、もう全然普通に両想いな状態から始まる。ユニット曲なので、当たり前なのだが、2人のめちゃくちゃ可愛い声が交互に聞けて、他の2チームに比べても、かなり細かく分かれていて、歌っているほうはかなり複雑なのでは?と思うけど、そこも可愛さを生んでいて、良い。

ねえ 僕のどこが好きなの?
顔面至上主義?(全部!)
え、待って 今世紀1番
血色爆発 ぽわぽわ 「大好きだよ」

世紀の大発明、大西流星さんの後世に語り継ぎたい「大好きだよ」。まるで、大西さんが人類で初めて発言したワードかのような、「大好きだよ」の大正解。こちら側の人間はもちろん、西畑さんをはじめ、メンバーが、めちゃくちゃ最高に可愛く尊いものとして、この大西さんの「大好きだよ」にハマっているみたいで、最高。

ねえ 僕が食べてるアイス
一口ちょうだいって(マジで?)
突然 無邪気にかじるから
心臓飛び出しそう ドキドキ

君からのモーニングコールで起きて、「アイス一口ちょうだい」に「ドキドキ」する。信じられない少女漫画そのままの世界が、何よりも《似合う/絵になる》ことがめちゃくちゃすごい。絶対2人がアイスかじってるほうが可愛いから!

メンタルまじで スマホのフィルム
ヒビ割れも 頑張ってる証だよね
「僕じゃだめ?」

西畑さんの「僕じゃだめ?」も、年下彼氏のような男の子感というよりも、キラキラアイドルでの可愛い雰囲気のままの言い方をされていて、本当にピュアピュアのキラキラが突き抜けている。2人の「頑張ってる証だよね」の親和性がさすがすぎる。


Precious One

藤原さんと道枝さんで創り上げる《切なさ》に振り切った、美しいラブソング。最初から最後まで、ずっと切ないままで2人がとんでもなく絵になり、そのまま映画が撮れる。2人とも声が優しいので、響きがとても素敵で、こういった美しいバラードの作品にピッタリだった。

ちゃんと伝えたかった
「ありがと」も「好き」も「ごめんね」も

とても不器用な僕の、いわゆる未練タラタラソングなわけで、絵になる2人じゃなかったら、いや、もうたぶん彼女のほうは全部忘れてるよ?って言いたくなるほどの重さ。これほど重たい未練タラタラが、こんなに美しく聴こえるのは、ほんとに2人の存在ゆえで、素晴らしい。

きっと会えない わかってた
二度と触れられない
今日も消せない 君の記憶
もっと見つめ合って
もっと笑いたかった
まだ僕はあの日のまま
やっぱ君にもう一度会いたい

一歩間違えるとストーカーになりかねない。道枝駿佑と藤原丈一郎だからめちゃくちゃ美しい雰囲気になっていて、ワンチャン彼女のほうも未練あったりするんじゃないか、何かのっぴきならない事情があったんじゃないか、まだ、僕のこと好きなんじゃないか、なんて良いほうのストーリーを想像することができる。道枝さんと藤原さんに「もう一度会いたい」と言われたら。何があったか知らんが、今すぐ会いに行くんだ!「君」!

伸びた影法師と 茜色に染まる景色
君の小さな左手が 選んだ夢の光

「君」は「夢」を追いかけていた。「伸びた影法師と 茜色に染まる景色」を見ながら、こういう景色を「君」と沢山見てきたことを思い出しているような僕。「君」が「選んだ」のは僕じゃなくて「夢」だった。応援したいから、僕だって一度は離れることに頷いたけど、でもやっぱり、やっぱり。切ない!!!!!あまりにも切なすぎる。何とかならんかったんか、夢と恋どっちも追いかけられなかったのか。本当に2人が主演の映画が観たい。物語すぎる。

やっと巡り逢えた 運命の人
終わりなんてないと思った
嘘だと言って
遠い空の向こう 君も見てるかな
どうか幸せになってね

これだけずーっと、未練タラタラ、タラタラ、タラタラを歌ってきたのに最後は「どうか幸せになってね」と締めくくる。僕にとって「君」が、本当に本当に大切なんだということが詰め込まれすぎていて切ない。

ウルリルラリラリ

本当に素晴らしすぎて、信じられない。しかも長尾さんが、こんな大名曲に参加されているの、嬉しすぎる。何がどう素晴らしくて、特にどこがどういう風に良いのか、語る技量もないし、時間ももったいないので、とにかく、聞いてくれ!サブスクで聴けるぞ!と宇宙に叫びたい。


うんと強がれば
運はこちらの味方でございますます大繁盛
ウンタラカンタラ 言い訳ご無用
俯く視線にアッパーカット

「うんと強がれば 運はこちらの味方でございます」が、めちゃくちゃ良い歌詞で、長尾さんが案外泣けると言われていたところ、このあたりに詰まっているなと思う。ポジティブだと言われている人間、傍から見てアイツめっちゃ前向きだなと思われている人間が、どこをどう切り取っても、全方位完全にポジティブだとは限らない。ポジティブカンパニーの3人も、まさしくそういう印象がある。裏面は違う、と言っているのでなくて、《ポジティブな面を全力で見せてくれている》というところが、3人のアイドルとしての凄さだなと思う。本当の本当のところはネガティブだったとしても、「うんと強がれば 運はこちらの味方」をしてくれる。精一杯に前向きであろうとすれば、良いことが、きっと向こうからやってくるよっていう、なんと素晴らしいメッセージ。

我慢ならんガタンゴトン
鏡よ鏡 押しつぶされそうなトンネル
映り込んでどうなる??
うだつが上がらぬ戦士の
Fight song  Wow oh oh oh oh
鼓舞する Heartに~トキメキ添えて~

長尾さん、こんな歌い方も出来るんだ、こんな声も使えるんだ、と沢山の驚きがあったこの作品。「うだつが上がらぬ」なんて言葉を言われているのも、何とも斬新で。なにわ男子でラップといえば、藤原さんと高橋さんが素晴らしいけれど、長尾さんのこういう強めのラップもまた、今後も聴けたら嬉しい。

「共に生きましょう」
スローガン掲げて参上
散々たる結果 燦々たる運命へと
私めにお任せください

ポジティブカンパニーの楽曲でありながら、100%前向きだけが詰め込まれているわけじゃないところが、とても好き。「散々たる結果」のときも、誰にでもあるよねという共感と、だからこそ『共に生きましょう』を「スローガン」とするのだと。いろんなことがあるけど、「共に生き」れば大丈夫!という優しい前向きさ。

一切合切 余すことなく
使い切っちゃって
渡りきっちゃって
世の中 そんなに甘くはなーい
蜜の味 誘われ泣きっ面に蜂
平均値 そりゃ平凡の逃げ道
目を覚ませ ウルリルラリラリル

いろいろ書いといてなんですが、意味とか考えずに聞いて、なんかめちゃくちゃ良い!癖になる!何回も聴きたい!って思えるような曲に長尾さんが参加されていることがとにかく嬉しい。「世の中 そんなに甘くはなーい」けどさ、まあまあみんなで、ウルリルラリラリでも聴いて、乗り越えようぜ。



3年目のなにわ男子は、新しいことに挑戦を勿論しながらも、積み上げてきた清く優しく煌めく美しさ可愛さ真っ直ぐさを、大切に大切に磨いているようで、今年のアルバムも最高だし、こんなに素晴らしい作品を背負って、世界へ羽ばたいていくのがめちゃくちゃ嬉しい。

「大好きだよ」をなんの不純物もなく、直球ストレートに表現できるなにわ男子が、ひたすらに尊い。


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