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0か100かしか選べなかったけど、今は70を目指したい

こんばんは。有紀佑です。

日曜日に無事、出演していた演劇公演が終了しました。反省点はあるものの、後悔はありません。
また開催されるまでにわたし自身の知名度を上げていきたいです。

今回も自分の今の考えについて長々と書いてみました。
本日もよければ最後までお付き合いください。


脚本を書く時にいつも考えることがあります。
「この脚本は果たして面白いんだろうか」と。

演劇を見に行くことのハードルについて前々回書きましたが、ハードルを下げる方法として『役者の知名度』と『作品の面白さ』があると思っています。

現状、『役者の知名度』がほぼゼロであるわたしに残されたハードルを下げる方法は『作品の面白さ』にかかってくるわけです。

じゃあ、『作品の面白さ』とは何だ?という話になるとまた難しくて。当然、面白いと感じる基準は人それぞれだし、そのときのお客さんの環境や心情でも感じ方は違うし、完全な定義がありません。
ただ、『ハードルを下げる面白さ』という点のみを重視するなら、圧倒的にコメディ作品が優勝だと思うのです。

コメディ作品は、お客さんに笑ってもらうことを前提に書かれているものだと思っていて。だからこそ、シリアス作品に比べると圧倒的にハードルが低い。

言ってしまえば、テレビで見るお笑い芸人のコントや漫才もコメディ作品に該当します。つまり、コメディは普段から比較的馴染みがあるものなのです。
一方、シリアスはドラマなどで観たことがあると思いますが、暗い雰囲気や重いストーリーに抵抗感がある人も多いのではないでしょうか。

だから、わたしは脚本を書く時、いつも「初見の人が見ても面白いと笑ってもらえるか」を第一優先で考えています。それで仮に伝えたいメッセージ性が損なわれたとしても、演劇は観客がいなければ成り立たないわけですから。

本当はシリアスが書きたい瞬間が何度もあります。というか、むしろ昔はシリアスな話ばかり書いていました。コメディばかり書くようになったのは最近のことです。
そのきっかけをわたしは今も鮮明に覚えています。


高校で演劇部に入りました。

新入生歓迎公演として、先輩たちが演劇を披露していました。宣伝でたまたま気になって観に行って、それが面白くて楽しそうだなと思って入部を決めました。

初めは脚本が書きたくて入ったのですが、部員があまりにも少なく、「役者としても出て」と言われました。最初は乗り気じゃありませんでしたが、結果今も続けているので、あのときの先輩には感謝しています。

先輩はすぐに引退し、2年生に部員がいなかったので、最初の1年は1年生だけの演劇部でした。
書いていた脚本も、どちらかというとシリアス寄り。人が死んだり、感傷に浸らせるような作品だったり、慣れてない中で書いたというのもありますが、正直読めたものではなかったと思います。

学年が上がり、2年生になって、自分たちが新入生勧誘をしなければならなくなりました。そこで、どうしたら来てくれる人が増えるか真剣に考えました。


そのとき思ったのが、演劇のハードルの高さでした。


先輩たちの代は毎年、前年の冬公演での内容をそのまま上演していました。わたしが観たのもそれです。つまり、60分以上の演劇公演を観てもらうわけです。その長さに対して、演劇を初めて観る人はついて行けるのだろうかと。
思えば、演劇部に入った1年生メンバーは全員、もともと演劇に少なからず興味や関心があり、演劇を観に行っていた人たちでした。でも結局人数としては少数派なわけで。

ならば、演劇を見たことのない層を取り込まなければいけないと思い、お笑い芸人のコントを完コピする公演へとシフトチェンジすることにしました。

当時、わたしが好きだったお笑い芸人のコントを書き起こし、メンバーに配って頼みました。意外とみんな乗り気でやってくれて、その結果、新入生が8人入りました。大成功でした。
そこから、わたしの中で、コメディ作品の信頼度が高まりました。初めて観に来てくれる人にとって、コメディは乗り越えやすい敷居なんだ、と。

顧問の先生にも好評で、卒業のとき、先生に「コント公演してたときが一番面白かった」って言われたときは、まぁ、複雑な気持ちもありつつ、やはりコメディのパワーを感じました。

これをきっかけに、それ以降のわたしの脚本はほとんどコメディ作品になりました。お笑いにハマってたというのもあったと思いますが、作品の中であんなに死んでいた人間は一人も死ななくなりました。悲しいシーンもありません。その代わりメッセージ性もなくなってしまいました。でも、いろんな人に見てもらえるなら、その方が嬉しかった。自分の世界を覗いてもらうことが目的でしたし、いろんな人に笑ってもらうことが喜びでした。


この過程を経て、大学でたくさんコメディを書いて、それで最近変わったことがあります。

コメディが未だに演劇の入口として圧倒的であるという認識は変わりません。今後もコメディを書き続けると思います。でも、それだけじゃなくて、やっぱり自分の考えとか、伝えたいこととかも作品に入れていきたいと思うようになりました。

まぁ、まだ解決策が明確に思いついてるわけじゃないです。でもなんとなく糸口は見えてきたような気がします。それは、この前の劇団メンバーの脚本を読ませてもらったりとか、こういう活動をしたいって少しずついろんな人に話せるようになってきたおかげなのかなと思います。

コメディかつメッセージ性も込める。ほんとは昔からずっと書きたかった、でも技術がなくて、思いつかなくて書けなかった。今その端っこが見えてきて、急に報われた気持ちになっています。まぁ書けるかはこれからの努力次第ですね。頑張るつもりです。書き上げてみせる。そのモチベーションを保っていきたいです。


いつかあなたにも成長した脚本で演劇しているところを見せられたら。
noteで書いているような、こういうメッセージを笑いの中にねじ込めたら。
それこそ報われるというものです。


気を引き締めて頑張らせていただきます。
見守ってもらえたら嬉しいです。

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