愛がある者が勝利する
ヘルマン・ヘッセの「人生の言葉」という本を読んでいたら、「愛がある者が勝利する」というタイトルのもと、次のような言葉と出会いました。
これを読んで、1990年代にKANというシンガーソングライターが作った「愛は勝つ」という曲が流行ったとき、スキー場のリフト乗り場で、スピーカーから「必ず最後に愛は勝つ~」という歌詞が繰り返し大音量で流れていたことを何故か思い出してしまったのですが,,,,(笑)。
この曲が大ヒットしたのは、「愛は勝つ」というシンプルで力強いメッセージが多くの人の心に響いたからでしょう。
私は、見返りを求めない純粋な愛が、実際に人を強くする、というか相手の闘争心を挫くという面白い体験をしたことがあります。
それは、数年前、通っていた合気道の道場でのことです。そこでは、ノートルダム女子大学の名誉教授で物理学者である保江邦夫先生が直接指導されていたのですが、最も大きな特徴は「汝の敵を 愛せよ」というキリストの教えを柔術技法に活かしていたことです。
先生は、相手と組む前に、まずは愛らしいペットや赤ちゃんのことを想ったり、マリア様を思い浮かべるようにおっしゃいます。つまり、愛の気持ちになるということですね。すると、私のように合気道の経験がない小さな者でも、大きな有段者を制すことができたのです。
保江先生は理論物理学者であられるので、そのことを素領域理論における「愛」や「情」といった霊魂の働きによって可能になると説明されています。
そして、「空間を味方にする」ためには、①機会あるごとに「ありがとう」ということ、②手を合わせること、③悪口を言ったり、嫉妬したり、人を騙したり蔑んだり呪ったりしないこと、という3つの方法を保江先生は挙げています。
苦しいとき辛いときほど、この宇宙のルールを思い出して、負のスパイラルに陥らないようにしたいものです。
結局、宗教家だけでなく、ドイツの大作家も日本の物理学者も、目覚めている人はみな同じことを教えてくれているのですね。
そんなことを考えていたら、優しい「愛」のエネルギーがじわっと胸に広がり、感謝の気持ちでいっぱいになりました。