純愛再婚のススメ⑨
私は目の前に座っている男性を見て、
なぜか彼の裸を想像しようとしていた。
でも、全く思い描けなかった。
そんな時、数日前の冬至を思い出していた。
数日前の冬至の日に、
読書会の主催であるミツアちゃんと
山ガールきん子と
大分一宮、西寒多神社のご神体、
本宮山に登った。
本宮山の頂上には、
巨石が鎮座しており、
一年で太陽の高さが一番低くなる
冬至の正午の太陽光が
真正面から照らしていた。
ミツアちゃんが、巨石の前で舞った。
舞が終わって、巨石を見ると、
織姫と彦星がキスしてるような影が
はっきりと映し出されていた。
すごくロマンチックな影絵だった。
翌日、同じメンバーで
佐賀の巨石パークへ行った。
ここは、與止日女神社の
ご神体である小さな山に
巨石が点在しており、
1日で見きれないくらい。
私は、いちいち巨石に絡み、
触ってみたり登ってみたり寝転がったり。
磐座学会にも所属しているきん子に
ずんずんついて登っていった。
あっという間に日が暮れ、帰宅。
再訪を願わずにはいられなかった。
目の前に座っている男性を見ながら
そんなことを思い出していた。
「巨石パークってご存知ですか?
これ、みてください!
凄いステキな光でしょう!
1日では回りきれなかったから、
今度は一泊二日で行きたいんです。
運転は得意ですか?」
すると、
男性は、「運転しますよ」と言った。
運転手をゲットして嬉しい私。
ついこないだ、
もう一度行きたいと思ったところに
またすぐ行けそうなんだもの。
そして、運命の転機は、
その一ヶ月後にやってきた。