見栄と虚栄
「◯月◯日、◯◯さんに御本尊流布をすることができましたー!」
何度叫んできただろう。活動家が集う会合では、冒頭もしくは終わりに、自身の成果を皆の前で報告ができる時間が設けられることがある。要するに、「みんなが頑張ってるから私もやらないと…」という煽りに繋がるわけだ。そこで報告できる(とされている)内容としては様々だが、最も評価される報告のひとつがそれだ。最近では特に弘教の数も減り、そのような成果をあげた人は、経緯を含め、会合のメインとなる活動報告で報告する場合が多い。
本当は友人に自由でいて欲しかった。どうして巻き込んでしまったのだろう。内部への触発よりも、小さな組織内での見栄よりも、友人とただ普通に過ごせる時間こそ大切にするべきだった。私はそばにいるだけで良かったのに。友人を幸せにするという決意に、一点の曇りも偽りも無かっただろうか。自問する。
見栄と虚栄にまみれて今日も酒を飲む。