藤田幸也(Kαin) 「ræcy」1万字インタビュー
●今回は現時点でKαinの最新シングルである「ræcy」(レイシー)に関してお話していただこうかと。
幸也:はいはい。
●Kαinの音源としては昨年(2021年)夏にTMFR-web shopでの通信販売限定でリリースされた「theWOR【L】D.」(ザ・ワード)以来ということですが。
幸也:ああ、そうですね。コロナのせいで会場販売できなかった悲運のシングルですね。笑
●今回はまた前作とはテイストも随分違うといいますかすごくシンプルなバンドサウンドに回帰していますね。
幸也:今回の「レイシー」の音源はもともと販売用とは思っていなかったというか…
世の中がコロナ禍に突入して以降、自分ではそんなつもりはなかったんですけど
客観的に見てKαinは大ピンチだったんですよね。
レーベル総出(笑)で注力してた赤坂BLITZ公演が延期の果てに中止になって
その後はほぼ活動がストップして、
翌年の5月2日公演も開催直前でお上からストップがかかって…
Kαin …というかウチのレーベルというかYUKIYAの音楽活動そのものにとって、
やっぱり「5月2日」公演って大きくて。
それはもう本当に俺の誕生日とかだからじゃなくて運営していく上でのアイコン的なイベントというか、お客さんもみんな「この日だけは。」と思ってくれてるし
ぶっちゃけ集客も売り上げも1年で1番大きいわけだから
当然、準備や予算もそこに1番つぎ込むし。
それが2年も開催できなかったのは本来ならもう存続問題というか。
その上で泣きっ面にハチじゃないけどメンバーの脱退とかもあって。
それも仲違いしたとか音楽性がどうこうとかじゃなくて、
まあ言ってしまえばコロナ禍がなければ避けられたんじゃないかなって思う出来事だったから、正直心が折れそうでしたね。
もともとそう遠くない未来にはKαinはライブ活動からは完全撤退して、
その後は続けられる範囲で音源の制作だけをやることになるんだろうなっていうのは
それこそ2018年に引退を撤回したときから覚悟はしていたことだけど、
ついにその時が来たのかなって思っちゃいましたね。
●それでも2022年もライブ活動は継続されましたね。むしろそれまでの数年間よりもライブの本数は飛躍的に増えて。
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