リモートワークのおかげで、8年間の時短勤務を終えられました。
時短勤務でないと、家事育児と仕事はとうてい両立できませんでした。
当たり前のように時短勤務を選択したのが育休後。それでも心身ともにギリギリで、「1歳児がいながらフルタイムで復帰してる人ってどうやってるんや……」と不思議で仕方なかったです。
あまり知られていないかもしれませんが、時短勤務では当然時間分の給与が減ります。月額何万円かは減ります。「新卒入社の給与とほぼ変わらなくなっちゃった」みたいな声もよく聞きますよね。
そこからさらに数万円の保育料が引かれ、手元に残るわずかなお金。大切な子供を預けてまで働く必要はあるのかと悩む日々。
幸い、1人ではなく夫がいますので、核家族でも乗り越えられましたが、時短勤務の期間は、「今まで貯めてきた信頼貯金を少しずつ取り崩していく期間」のようでした。周りと同じ働き方ができないことで、都度減点されているようなイメージです。
当時の環境が悪かったとは思いません。私の受け取り方の問題です。
……なんて、思い出話がしたいわけではなく。
そんな時短勤務を終えられたきっかけは、リモートワークだったという話をします。
リモートワークを機会に、仕事と家事育児をスムーズに切り替えられた
もし、リモートワークでなかったら、時短勤務をフルタイムにする自信はまだなかったかもしれません。小学校低学年の子供は、まだ遠くの預け先から1人で帰宅できませんし、急に学校の予定が変わったら対応できません。1人での留守番を任せるには、もう少し時間が必要です。
リモートワークだからこそ、途中ちょっと抜けて送迎ができるし、「子供が帰宅しても誰もいない」状態を防げます。さらに、薬をもらいに通院できたし、リモートワークであれば洗濯機1日2回まわせました。(これ地味に助かる。)
この「ちょっとしたこと」と「仕事」を、スムーズに切り替えられることは、働きやすさを劇的に向上させます。(もちろん業務でない場合は休憩として勤怠報告しています。)
「あれ、これ、時短じゃなくてもいけるやん」
そう思ったのは、フルタイムに戻れると想定していた時期よりだいぶ前でした。そして無事、今年からフルタイム勤務です。
\なんて働きやすいの/
仕事とプライベートをスムーズに切り替えられると、幸福度が上がりそう
独身かそうでないか、子供いるいないに関わらず、少し休憩したり、ちょっと抜けたりが自由にスイッチできるといいですよね。
リモートワークで昼に夜ご飯分も作ったり、ご飯の時間に一度休憩を入れてジムでちょっと筋トレして、ご飯食べて、また夜ちょっと仕事して。みたいなのも良さそう。とくに通院や市役所手続き系は平日行けるとめっちゃ効率的。週末が通院で終わると悲しいし。
私も今は夜に開催される社内勉強会をZoomで聞くこともあります。オフィスでしか参加できない勉強会なら難しかっただろうなぁ。
これまでは、このような働き方はフリーランスなどの正社員以外の働き方を選ぶか、仕事を辞めるか、みたいな選択肢しかなかったと思います。リモートワークという選択肢が浸透したことで、こんなに仕事に専念できるとは思っていませんでした。
(ていうか弊社では用事や子供の送迎などで業務時間内に休憩を入れている方は普通にいますね。)
朝が弱くて昼から深夜の時間がパフォーマンスが向上する人もいるだろうし、「朝9時から18時半オフィス出社が必須!」みたいな働き方が本当に一番成果が出る方法なのか、見直すよい機会になったのでは? と思います。
組織として成果を出す必要があるので、もちろん一定のルールは必要だと思いますが。
次の世代がより働きやすくなるように
会社によって考え方は異なるので、「仕事とプライベートを両立させたい」みたいな人を、「そんなぬるい人はいらん」と思うこともあるでしょう。そういう会社は「24時間働けます」という人をどうぞ採用してください。
でも私は、時短勤務を選択することで、マミートラックにポイっと入れるような社会を次の世代に引き継ぎたくないです。「この社会を変えてやる」というほどの力はないのですが、私にできることは、「自分がイキイキと働ける会社を選んで“超”楽しそうにすること」だと思っています。
幸い、私は働きづらい会社に長くいたことはありません。ですが、労働時間が少ないだけで、時短勤務者をお荷物扱いする会社で働く友人は多いです。優秀な方ほど、頑張りすぎてしまう。それを次の世代が見て「私はこんなに頑張れない」と思ってしまう。それはなんか嫌だ。
「働きやすさ」を追求することは、甘えなのか? いや、違うと思います。働きやすいからこそ、パフォーマンスが上がります。働きやすいからこそ、会社やメンバーに感謝の気持ちが生まれます。
「働きやすさ」のおかげで、仕事は大変ですが、今日も私は楽しく仕事できています。(チャットでふざけがちですが、許してください。)
妊娠してから約10年、ちょっとでも社会はよくなっているのかなぁと思ったとき、「よくなっていないのであれば、それは私たち大人の責任だ」と思ったので書いてみました。