ブライダルフェアは、むしろ1人で行くべき
「1人では無理!」と思っていた。ランチや買い物、旅行などは進んで1人で行くレベルで、わたしは1人で行動するのが好きだ。1人は自由で気楽なのがいい。ただ1人好きのわたしでも、さすがに行きにくいな~~~と思っていた場所があった。ブライダルフェアや式場見学である。
結婚は愛し合う2人のものだ。だから結婚式場に出向くのは、ラブラブなカップルだらけだと想像していた。周りを気にする小心者のわたしは、カップルだらけのなかで1人を楽しめるほど強くない。プロポーズだけ済ませると台湾に行ってしまった恋人は夏に帰国する。彼が帰ってきてから二人で行こうと思っていたのだ。
気が変わったのは、興味本位で購入したゼクシィがきっかけだった。分厚い雑誌の中で、結婚式の準備期間は平均8か月かかると書いてあったのだ。実は結婚する日を、2月末でピンポイントで決めている。2月末の8か月前は6月だ。つまり今月から動かないといけないので、彼の帰りを待ってはいられないのだ。もちろん8か月以内で準備するカップルもたくさんいるだろうけど、「ブライダルフェアに1人で行ってもいいのでは?」と思うようになったのだ。
そして今日、初めてブライダルフェアに参加した。場所は白金台にある八芳園だ。建物付近には、引き出物をぶら下げた人々がたくさんいた。みな華やかな格好をしているのに、わたしはユニクロのズボンにリュック姿だ。周りとのギャップに1人参加でもよかったのか不安になった。ただ引き返すのも面倒なので、スタッフの方に声をかけてブライダルサロンへ通してもらった。
ブライダルサロンでは約15組が打ち合わせをしていた。見渡すとカップルできている人ばかりで、「あーやっぱりやめておけばよかった…」と後悔した。でも落ち着いて周りを見ると、1人で来ている女性や、男性一人で来ている方もいた。1人参加は少数派ではあるけれど、決して孤独ではない。そうと分かると小心者のわたしもほっとし、後悔は完全に消えた。
打ち合わせでは、記入したアンケートをもとに挙式スタイルや会場の説明をされた。現時点では「和装でお花にこだわりたい」レベルの曖昧な要望しか考えられていなかったが、プランナーは丁寧に対応してくれた。高い金額がかかる分、接客はとても丁寧だ。こんなわたしにもちやほやしてくれる。「新郎様」「新婦様」と呼ばれるのにはまだ慣れないものの、何を言っても否定せずに笑顔で接してくれる空間にすっかり楽しい気分となった。
ヒアリング後は、挙式会場や披露宴会場を見学した。当然ながらどれもキレイだった。「ひょっとしたらこの会場で披露宴するのかな~~」「もし2人で来ていたらこの会場気にいるだろうな~~」と考えながら見て回るのは、たとえ一人でもワクワクした。夜18時からの参加であまり時間がなかったため、軽い打ち合わせと見学しかできなかったが、とても充実した2時間を過ごせた。
結論、ブライダルフェアは1人でいってもかなり楽しめる。むしろ1人でいくとメリットもある。「自分磨き」ができる。1人で見学に行く時間に、自分自身の考えに磨きをかけられるのだ。
1人でじっくり美しい会場を巡りながら、2人の未来や自分の将来、理想の結婚式などを考えられる。2人だとおしゃべりをして、十分考えきれないだろう。そのため自分の考えにじっくり向き合う時間が取れるのが、1人参加のメリットだ。
そしてもう1つ、疑問や不安を消化しやすい。相手がいると自分のこだわりばかり話し続けるのは気が引ける。でも1人であれば、ムダに相手に気を遣う必要はない。プランナーはわたしたちを否定せずにニコニコ対応してくれるので、安心して不安や疑問をぶつけられる。本当に自分がやりたい結婚式にするためには、1人で見学するのも1つの手だ。
もしこれから結婚を控えている方は、ぜひ1人での式場見学も検討してみてほしい。孤独感を味わう心配はいらないし、自分の考えをより磨いていけるから。