推し香水レポ Part 6 二人の狙撃兵
とある漫画のキャラクター二人のイメージでセレクトしていただきました。
大人気のキャラクターであり、片方は公式フレグランスも発売された実績があるようなので名前は伏せます。でも多分わかっちゃうんでしょうけど。 今回の解釈にも脱帽です。どちらも大人の男の色気も垣間見える香りに感じて、心がざわつきました。
①孤高の狙撃兵
送った文章の抜粋・・・自分の銃と腕を信頼している。表情は乏しく得体のしれない人物と思われがちだが感情は複雑で起伏は激しい。無害な顔をして敵を出し抜くしたたかさもある。自分の信念に基づいて行動する。その信念は、他人には理解しがたいものかもしれない。自分より優れていると認めた者には一定の敬意を払う。冷徹で人や物に執着がないが、もし愛情を感じる人ができたら命に代えても守る行動をとるかもしれない。
選ばれたのは、TOBALI-Iron Wind(アイアン ウィンド)
紹介文によると・・・「強さに秘める情愛」鋼鉄の鎧をまとって自ら先陣に立って張り詰めた空気を切り裂く「強き」風、大地のごとく深い「情愛」。サフランと沈香の調和にオリスが力強さを与える。木々の香りの新たなる創造によって表現された、武将織田信長をイメージして創られた。とのことでした。
万人からは理解されにくいところ、表情に現れなくとも感情は激しく渦巻いているのではないか、との解釈にぴったりだと感じました。愛情がないわけではなくて、身の内の愛情に気付いたとき、自身で溺れて狂ってしまうかもしれない。もしくは底なし沼のような深い愛情を注いでくれる誰かに救われるのかもしれない。などと妄想が炸裂しました。
香りは、皆さんのレビューにあるとおり、高級で温かみのあるお香の香りでした。
スパイシーさと、重めで甘いオリス、お香やウッドの香りが複雑に絡み合っているように感じましたが、使いづらいとは感じませんでした。休日の落ち着いた気分のときに纏いたい気がします。静と動の二つの要素を感じることができました。
②囚われの狙撃兵
送った文章の抜粋・・・冷静沈着、優秀な狙撃兵。仲間思いで真面目な性格。命懸けの対決で負けて傷を負ったが復活し、相手に再び勝負を挑むべく追い続ける。特定の敵に執着した時点ですでに勝負には負けているということには気づいていない。相手を倒すのは自分しかいないと信じているため、相手が窮地に陥った場合は、自分の危険は顧みず助けてしまうかもしれない。
選ばれたのは、Diptyque-Volutes(ヴォリュート:煙)
紹介文によると・・・船のデッキ上で貴婦人がくゆらすエジプトタバコの煙。香辛料の香りとタバコと蜂蜜。繊細でパウダリーなアイリスに甘くほろ苦いドライフルーツ。サフランのスエード革の風合いがあたたかくシックに。意外な組み合わせでありながら絶妙なバランスを感じるあたたかく力強い香り。
技量に感服し執着した相手を探して国境を越えて旅をする。硝煙や煙草の匂いを身にまとって。よほどの執着と信念がなければそんな行動には出ないだろうし、それが生きる原動力となっている・・・との解釈では。あれほどの執着はもはや恋に匹敵するのではないかと思うほど。相手を倒したいけど、命を獲るのが目的でなく、駆け引きを楽しみたいのではないかと想像しています。弾筋一つでお互いのことがわかってしまう、そんな最高のライバル的な関係が続くことを願っているのかもしれません。
香りはやはり皆さんのレビュー通り、重くて力強い香りでした。持続時間も長かったです。最初はきついかなと思いました。燻したようなスパイシーな香りが続きました。私には蜂蜜やドライフルーツははっきりわかりませんでしたが、最後は本当にイリスが甘くて、切ない気分になりました。好みがはっきり分かれそうな香りですが、私はとても好きです。