【声劇フリー台本】恋という病
恋愛感情を拗らせに拗らせて重い感情を抱いてしまっている人がただひたすらに嘆く台本です。
すごく女々しいし重いです。苦手な方はご注意下さい。
※ご利用の際は利用規則をご一読下さいますようお願い申し上げます。
【利用規則】
◆この台本の著作権は全て影都千虎に帰属しています。
商用・非商用問わずご利用いただけます。
ご自由にお使いください。
利用時のご連絡は任意ですが、ご連絡をいただけますと大変励みになりますし、喜んで影都千虎が拝聴致します。
音声作品には以下を明記するようお願いいたします。
・作者名:影都千虎
・当台本のURLまたは影都千虎のTwitter ID
(@yukitora01)
配信でのご利用も可能です。
配信で利用される際には、上記二点は口頭で問題ございません。
また、配信で利用される場合、台本を画面上に映していただいて構いません。
台本のアレンジはご自由に行いください。
便宜上、一人称・二人称を設定しておりますが、いずれも変更していただいて問題ございません。
◆無断転載、改変による転載、自作発言は絶対におやめください。
【台本】
君はいつも、僕ではない他の誰かのことを見ているね。
……ああ、そうだね。あの人も君が好きそうな人だね。
いつもいつも君がいろんな人のことを褒めるから、僕もだんだん君の好みがわかってきたよ。
ねぇ、どうして今、君の隣にいるのは僕なのに、君は他の人のことを見てこっちを見てくれないのかな?
僕のことを見てよ。
他の人のことなんか見ないでさ。
どうしてだろうね。
君と恋人同士になったはずなのに、僕はいつまで経っても君の一番になれないんだ。
君に想いを伝えて、それが叶ったんだと思ったんだけどなぁ……?
君といると、胸の痛みがひどいんだ。
どうして、こんなにもつらくなってしまうんだろうね。
……はは、付き合っているはずなのに、酷い片想いをしている気分だ。
これが本当に片想いだったのなら、この想いが実ることはないんだろうね。
君ってば、本当に残酷な人だね。
僕にこんな想いをさせてるとも露知らず、いつも通りの笑顔をむけて、いつも通りに接してきて。
それで、ごく稀に一瞬だけ僕のことを喜ばせるようなことを言うんだ。
僕はどう足掻いても君の一番にはなれないというのに、それだけで僕は舞い上がって、現実を思い知らされてまた地面に叩きつけられて。
つらいよ。
どうして好きな人と一緒にいればいるほど、こんな苦しい想いを抱えなきゃいけないんだろう。
君を振り向かせるには、僕はどうしたらいい?
ねぇ、君にとって僕は何?
そんな思いがついつい口から飛び出そうになるのをグッと堪える。
聞いてはいけない。
超えてはいけない。
こんな重い重い感情を君にぶつけてはならない。少しでも見せてはならない。
見せてしまえば最後、君は僕に失望して僕から離れていってしまうだろう。
嫌だ。それだけは絶対に嫌だ。
絶対に手放したくない。誰にも譲りたくない。
今日も僕は何でもないふりをして、僕ではない他の誰かを褒める君の言葉に適当に相槌を打つ。
よかったね。
そうだね。
僕もそう思うよ。
いいと思うよ。
心にもない言葉を並べて、何も感じていないふりをして、ただの雑談としてやり過ごす。
いっそ、君のことが嫌いになってしまえたら楽になれたんだろう。
君が好きだという気持ちを失ってしまえれば、こんな痛みを味わうことも無いだろう。
だけどこの感情は消えない。変えられない。
だから今日も僕は耐えるよ。
大好きな君の隣に居続けるために。
例え君の一番になれないとしても。
君が、僕のことを見てくれないとしても。