世界的に見た日本の不妊治療
日々の生活で自分の身体のことを考えたことはありますか?例えば、癌の心配はするのに、妊娠の話になると妊娠するのが当たり前と考えている人は多いはず。なぜ妊娠の心配はしないのでしょうか?不妊は、病気ではないので気を止めている方は少ないのでしょうか。妊娠するには健康な身体が必要です。だから健康な体を作る準備していきましょう。
健康な身体が作られているから妊娠しやすい
昔は平均体温が37度に対し、今では36度台前半と低く内臓温度は34度台くらいだと知っていますか?これはガンのリスクも上がり、肩こり・むくみ・冷え・血圧の変動・疲れやすさなどの病気の原因になったり、身体の不調を引き起こします。最近、“温活”って言葉をよく耳にします。身体を温めることによって血流をよくし、妊活以外にも健康的な体にしてくれます。実は妊娠をしやすい身体作りって言う方もいますが、本当は逆なんです。《健康な身体が作られているから妊娠しやすい》が答えです。
授かるために健康な身体が必要!その身体で健康な卵子と精子が作られる!
健康な男女でも、排卵に合わせてセックスしても妊娠する確率は約15%と言われています。何億という精子が膣内に射精されても、卵子にたどり着いて受精できるのはたった一つの精子だけ。受精しても、それが受精卵になり子宮に着床するのは確実ではありません。流産も6組に1人と言われています。加齢とともに妊娠率は低下していき(卵子は受精卵になったとしても育たない、育っても着床しない、着床しても流産してしまうなど)、37歳以降卵子の数はガクンと減少します。
現在、男性不妊と聞くようになってきましたが、男性にも約半分の割合で原因があると言われているんです。無精子症や奇形など聞いた事があるかもしれませんが、実際みてみると実感すると思うので精液検査を受けてみるのもいいかもしれません。今は、ネットで購入し、自宅に届くキットもあるので「そんなの俺には必要ない」と思う人も、そこで発見できたらそこで原因がわかる目安になるので、トライしてみるのもおすすめですよ。妊娠はいつでも簡単にできるものではないのです。
世界的に見た日本の不妊治療
不妊症率は、世界平均9%に対し、日本は16%とかなり高いと言えます。不妊率16%とは、不妊の検査や治療を受けた事がある5.5組に1人に当たります。日本では、不妊治療は国の公的保険の対象外。フランスやスペインでは、自己負担なしで体外受精が受けれたり、国の保険対象内で受けれます。アメリカでも35歳以上の女性は半年で不妊の検査を受けるように推奨しています。
日本も各自治体で何割か費用を助成してくれますが回数や所得によって制限があり課題が残ります。因みに不妊治療にかかる費用は、体外受精1回約30万くらいかかるとして、中には1000万円を超える方もいます。また、不妊治療は精神的にもストレスがとてもかかります。クリニックへ通うのに両立するのが厳しく仕事を休まなければいけない(卵子を育てるための誘発剤と抑制剤をその日の採血やエコーを見て微調整したりするため連日通ったりします)、妊娠したと思ったら流産したり、親からのプレッシャーだったり。。ですから、妊娠を考える前から、妊娠を考えた時から健康な生活を意識してみて欲しいと思います。*『不妊治療を考えたたら読む本 科学でわかる「妊娠への近道」』
まとめ
まず男女共に自分の生活習慣を振り返ってみましょう。バランスのとれた食事、適度な運動、睡眠の質、ストレスを溜めず自分らしく笑ったり、自分にあうことは色々試してみるのもいいですね。最近、歯周病が女性不妊の要因になり得るとヘルシンキ大学の研究チームより発表されました。日常の口腔ケアを怠らず、定期的に歯周病の検査を受けることを推奨しています。しばらく婦人科検診へ行かれていない方は、ホルモン検査や経膣超音波によって今の自分の状態がわかるのですぐに受診してみてくださいね。
*出生動向基本調査参照