ヤっちゃいましょう (恋しちゃいましょう) 〜 Let's do it (let's fall in love)
Cole Porter の曲のなにがいいかって、詞も曲もどっちもヒネリが効いていて、その世界観は、大層ロマンチックでありながらも、ときに下世話で毒もあったりして、一筋縄ではいかないところ。だからこそ、ジャズ•スタンダードの世界でとても愛されていて、全曲 Cole Porter なアルバム "Cole Porter Songbook" を出しているミュージシャンも多く。
Lady Gaga が Tony Bennett との共演で 2021年にリリースしたアルバム "Love for sale" もそんな一枚。いいアルバムなんですよ、これが。このアルバムで私は Gaga 様の歌声の素晴らしさを再認識したし、レジェンドである名歌手 Bennett にとって最後のアルバムとなったという点でも、この "Love for sale" は特筆に値すると私は思っていて。
このアルバムの中の、これぞいかにも Cole Porter!な曲 "Let's do it"。Do it… もうそりゃ恋しかないでしょ?っていう。全人類、全いきもの、みんなそうでしょ?っていう。ここでは、Gaga バージョンの詞(そして私もこの歌詞で歌っているよ)の私的超訳を紹介するけれども、この歌詞の後も延々と、海の中でならカキもクラゲも、昆虫ならトンボもてんとう虫も、動物園でならチンパンジーもカンガルーも、”僕らはみんな生きている” かの如く、生きとし生けるもの全てが恋しまくってる、それが天然自然のありさまだわよ、っていう。至極真っ当で、相当にふざけまくってる(しかもところどころ現代のポリコレ的にはアウトな)そんな歌詞世界。
そしてこれをどう歌うか?ドーンとあっけらかんに、ビッグバンドを従えてパワフルに歌い上げる Gaga の姿に、私は大変好感を持ち。(ライブでのステージングは、ちょっと動きすぎでは… とも思うけれど、そこはそれ、Gaga 様だから!)
以下【超•ゆき訳】で。どうぞ。
ブルーの小鳥が 「春よ、春よ」と歌い出すよ
ひと言も鳴かなかったってのに
ブルーの鈴花が 「ディン、ディン」と鳴り始めるよ
深い谷底の奥からでも
ブルーな事務員が 月に向かって奏で始めるよ
仕事の最中だってのに
そういうもんだよ それこそが天然 & 自然
要するに、恋をしろってこと
だ、か、ら!
鳥たちもヤる 蜂たちもヤる
ちょいと教養あるノミたちもヤる
ヤっちゃいましょう、恋しちゃいましょう
スペインじゃ
最上級市民の皆さまもヤる
リトアニアの皆さまも ラトビアの皆さまもヤる
ヤっちゃいましょう、恋しちゃいましょう
古き良きアムステルダムの オランダの皆さまもヤる
フィンランド人は 言わずもがな
シャムの人々もヤる
だってあそこには双児がいるでしょう
アルゼンチンでだって ヤるでしょう
なには無くとも
ボストンじゃ かの有名な豆ですらヤるって話
ヤっちゃいましょう、恋しちゃいましょう
電気ウナギも あえて言うなら ヤるってよ
ヤッたら どっちも電気ショックだよね
ニシンもヤるかって?
ちょいとウェイターさん、「数の子」持ってきて!
浅瀬あたりじゃ カレイがヤッてるし
金魚ちゃんも 金魚鉢に守られてヤってる
ヤっちゃいましょう、恋しちゃいましょう
ヤっちゃいましょう、恋しちゃいましょう
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こんなのも見つけました。1991年の映画「あなたに恋のリフレイン(米国タイトル: The Marrying Man、英国タイトル: Too Hot to Handle)」の中でキム・ベイシンガーが歌った、超お色気なこちら。んー。こういう解釈もわかる。だって歌詞がそうだもんね。(若い頃のアレック•ボールドウィンのニヤケ顔!笑)
お口直しに Ella を。あぁ安心する•笑。
こちらは、軽やかな男性ボーカルで。この曲はやっぱり、導入部(Verse)もとても良いのよ。
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最後にひと言。細々と、気まぐれに続けて投稿している【超•ゆき訳】ですが、過去の投稿に今でも「スキ」を頂いたり、フォローして頂いたり… 有り難い限りです。今後ともどうぞ宜しくお願いします。そして機会があれば、ぜひ私のライブにもいらして下さいね。お待ちしています!