「ザ・ビリーバーズ」から学ぶタイの僧侶② ~出家の儀式~
邦題:ザ・ビリーバーズ
原題:สาธุ (Sathu)
英題:The Believers
今年から配信開始され、まさに今大ヒット中のドラマです。
あらすじ
スタートアップ事業に失敗し、経営破綻して借金を抱えてしまう起業家3人。融資返済期限が迫る彼らは、無名の寺院に目を付けます。
その寺院を有名にするための戦略を立て、一儲けできるように企みます。
タイで出家して僧侶になることは、人生においてとても重要な一大イベント。
ドラマの中で男性が出家するシーンは特にないのですが、僧侶になるに当たって、大切な儀式がたくさんあるようで、まとめてみました。
出家前
出家する寺院は自分で決めて、事前に寺院と出家日を決めます。
なお、多くは実家の近くや、自分にとって特別な寺院を選ぶそうです。
そして、仏教儀式で使われる詠唱を学び、暗記します。
これがタイ語ではないので結構難しいらしく、古代パーリ語で覚える必要があるそうです。これ覚えられないと出家が認められないんです。
また、僧侶になると個人的な問題に関わることを禁止されています。
なので、出家前に自身の生活を整えておくことが大事です。
例えば、お金を扱えなくなるので、請求書や支払いなどは済ませておく。
会社に勤めている人はちゃんと休暇申請や引継ぎなどをしておく。
自宅での儀式
まず僧侶が自宅にやってきます。
この時、出家する男性を「Nak(ナック)」と呼ぶそうです。
僧侶の祈りが捧げられると、Nakの頭と眉毛、そして顔の毛が床に落ちないように剃ります。髪の毛は蓮の葉に乗せて保管したり、川に流すそうです。
Nakはその後シャワーを浴び、僧侶は彼の頭に水を注ぎながら祝詞を唱えます。
そしてNakは純粋さを象徴する白い服に着替えます。
寺院への移動
寺院に向かう際、車や象など、手段は色々。
なのですが、ここで重要なのは、寺院に着くまでは足が地面に触れてはいけないそうです!
なんだったら寺院が近ければ、友達が負ぶって運ぶこともあるそうです。
寺院での儀式
Nakとその家族は、寺院を時計回りに3階周り、幸運を祈ります。
その後住職さんと面会をし、お話をしたり、仏教の経典を読んだりするそうです。
あとは家族から必需品が渡されます。
主にサフラン色のローブ、鉢、カミソリ、針、水を超す道具、サンダル、バッグ、枕などが渡されるそうです。
Nakはサフラン色のローブに着替え、これで僧侶になります。
お祝い
新しい僧侶を迎え入れた寺院では、みんなですぐランチを食べます。
基本お昼12時までに食べ、その後翌日までは何も食べないそうです。
ちなみに家族は、僧侶たちが食べ終わった後に寺院でお昼を食べます。
そして自宅では盛大なパーティが行われるそうです。
家族や友達を招いて、飲んで食べて、歌って踊って。
すごいパーティになるそうですが、僧侶になった本人はそこには当然いない!
出家までの準備(お経を覚えるなど)だけでも結構大変そうですが、
僧侶になったらなったで生活がとても大変だとか!
それはまた今度まとめてみます。
ご一読いただきありがとうございました。