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「運命のふたり」から学ぶタイの木の精霊

邦題:運命のふたり
原題:บุพเพสันนิวาส(ブッペーサンニワート)
英題:Love Destiny

あらすじ

現代で交通事故にあってしまった考古学者は、魂が300年前のアユタヤ時代に飛ばされ、高貴な女性の体に入ってしまう。体の持ち主は元々極悪な性格で、周りの人たちから嫌われている存在だった。
周囲の不信を解消しながら、少しずつ魅了していく。

このドラマは、歴史上の出来事をテーマに話が繰り広げられることと、
ユーモアあふれたシーンがたくさんあること、
そして各キャラクターの魅力に惹かれていくことから、タイのみならず、世界的に大ヒット。
タイでは、多くの人たちが放送されていた水曜日と木曜日の夜にテレビに釘付けになったそうです。

木の精霊に敬意を示す

ドラマの中で、ボート競技のシーンがあります。
木製でできたそれぞれのボートの先端には、色とりどりの布が巻かれていました。
これは、チームを区別するために使われていると同時に、木の精霊への敬意を表すためです。

タイ人は元々精霊信仰(アニミズム)を持ち、昔から土地や木、家に精霊が宿っていると考えています。
供養すれば守られる、悪い行いをすると罰を受けると言われています。
なので、街中でも時々、大きな樹木に布が巻かれている光景を見かけることがあります。

ドラマの中のボートシーンも、
木で作られたボートにも精霊が宿っていて、保護してくれるという考えから、布を巻いているんですね。
ちなみにボートの精霊神を「Mae Ya Nang (メー・ヤー・ナーン)」と呼ぶそうです。

また、実際タイで家を建てる際には、守護霊や精霊が宿る場所として小さな家の模型のような「祠」を作ります。
タイ語では「ศาลพระภูมิ(サーンプラプーム)」と呼ばれています。
祠は最近作られたビルやアパートにですらも必ず作られていて、お供え物や拝んでいる人を見かけることがあります。

タイの祠については、まだたくさん話せることがあると思うので、
またの機会に置いておきます。

以上、木の精霊についてでした。
ご一読いただきありがとうございました。

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