ソウルセラー。ラブレター。10年の敬愛を込めて。
僕には10年敬愛する人がいる。
それがシンガーソングライターの長澤知之だ。
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出会い
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出会いは2008年。僕にとって初めて遊びに行ったライブでありフェスだった、大阪・泉大津でのAugusta Camp。
その時はスガシカオ、山崎まさよし目当てだったこともあり、曲も全く知らずあまり印象には残っていない。あえて言えば「何か個性的で尖ったのが出てきたな」といった程度だった。
だが2009年にEXISTARが発表されてから一気にハマることになる。
ストレートなロックにそれまで全くハマったことが無かったので、とても新鮮だった。Youtubeにかじりついて何度もMVを見て、即インストアライブに遊びに行くほどだった。
その半年後くらいに発表されたSILENTSIRENの時には、もう高校の授業終わりにタワレコでフラゲするくらいにハマっていた。足早に家に帰るなり急いで封を開け、CDプレーヤーに突っ込んだ時のことを昨日のように覚えている。
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ソウルメイト
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あれから10年、今も変わらず長澤知之には惹きつけられっぱなしである。
彼の音楽自体が好きなのはもちろんのこと、他にはないハマる理由が長澤知之にはある。
それは人間性。
長澤知之は、”純粋で危うく、シンガーソングライターでないと生きていけない不器用な人”だと僕は思っている。
それでいてコンスタントに表に出てくるタイプではなく、ライブも多くないため、商業的な印象は比較的薄い。いつかあっさり表舞台から消えてしまうのではと不安になることすらある。
「最近音沙汰ないけど元気かなあ」とか思ったり、毎年出演しているAugusta Campはある種生存確認の場だったりしている。
そう思わせる長澤知之は、彼の人間性と曲がリンクしており肩肘張らない表現で人間の本音と弱さを歌ってくれる。だからこそ、僕の生活に寄り添って根付いている。
ただの逢魔時さ 気の病 気にしない
今日は今日が 明日は明日が心配するんだから
どうせ避けられないんだから
(享楽列車)
変わることを恐れないで
今より善く生きれるなら
無理をやって繕うよりも
自分を認められるなら
強がって生きていると
やはりどこかガタが来ちゃうね
少しでも荷を減らせたら
まだ無理できたのかも
なんてね
(アーティスト)
もう受け入れようか お下がりの諦観を
多くの人がたゆたった後悔を
一人じゃないよ 一緒にいられないだけ
みんなそこにいるよ 誰かさん
(そこ)
僕はあまり「歌で元気づけられる」とか綺麗事を言いたいタイプじゃないけれど、実際、長澤知之の歌は僕の生活をサポートしてくれている。
僕にとってこの10年は、長澤知之の歌とともに歩んだ10年。
僕にとって長澤知之は、ソウルメイトのような存在。
この気持ちを敬愛を呼ばずなんと言おうか。
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ソウルセラー
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そんな長澤知之が3月20日に、約2年ぶりとなる新譜のミニアルバム ソウルセラーを発表した。秋にはバンドサウンドのミニアルバムも出すらしい。
先の活動が予告されているのは嬉しい。とても嬉しい。
長澤知之の歌は、万人受けはしないかも知れない。でも刺さる人には無茶苦茶刺さるし、それが生活の救いになるはずだ。そういう意味でももっと知られてほしいなと思う。
最後に僕が生活に疲れた時によく聴く曲でプレイリストを作ったので、もしこれを読んでいる人の中で、同じ気持ちの人がいたら聴いてみてほしい。
10年の敬愛を込めて。