King Of Clay「赤土の王者」
あたしにとって、ラファエル・ナダルは、特別な存在なのだ。はじめてみたのは2008年のウィンブルドン。絶対的王者の、ロジャーフェデラーに立ち向かっていた。そして、優勝──。あっというまにあたしは彼の魅力に取り憑かれた。その年のラファちゃんはとにかく強かった。北京五輪も優勝。その頃は今ほどテニスの中継などしてなかったし、ストリーミングもあまりなかった。なんとかネットで探して紙芝居のようにカクカクした映像を見ては涙し──、という日々を過ごしていた。
それから、かれこれ12年。そんなラファちゃん(あたしは彼をこう呼んでいる)も結婚し、今年の6月には35歳になるという。それでも、勝利への執念は消えていないのだ。究極の負けず嫌い、と、先月のバルセロナの決勝で当たったチチパスは称していたけれど、まさしくそれは的を得ていると思う。
そして昨日のローマの試合。仕事が忙しくて、なかなかオンタイムで試合をみられていないのだけれど、ちゃんとスコアだったり、内容はチェックしている。そのあとの記事に、彼らしいコメントがあった。
どんなときも諦めない・・・諦めたら終わり。あたしも仕事で嫌なことがたくさんあって、もう無理かも、と日々感じるのだけれど、諦めたら終わりだ・・・、というラファちゃんの言葉を聞いて、何か救われた気がする。だから、もう少し頑張ってみようと思う。仕事とかって結局本人の気の持ちようみたいなところもあるし、どこにいっても、全部自分の思い通りとか・・・そういうことはありえないと思うのです。
と、いつもこんなふうに見ていると見習うことばかり。まだ、引退しないという言葉が救いですが、今年の五輪はほぼ無理じゃ無いかなと思うので、コロナがおさまるまで、なんとか現役でいてほしい・・・。そんな風に思う次第です。
また、全仏もやってくる。赤土の王者・・・今年もあのクレーコートで生き生きとプレイする彼を応援したいと思う。
Vamos!Rafa!