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どうでもいい話(2023年 6月分)


積年の親不知⑫

右下の親不知抜歯から半年経過した2022年、秋。
左下の埋没親不知 抜歯計画が起動した。

これさえ終われば、いつ暴れるか分からん親不知の恐怖に おびやかされる日々とは、永遠におさらばだ!

手術予約を歯科○で取るにあたり、正直 日程なんてどうにでもなるし、いつでも良かった。
「この日 空いてるんだけど、いかがかしら?」

先生が提示したのは、約一月後。全く予定も無いし、問題無い。

…んだが。

「あ~…ちょおっと、確認させて下さい。何か、母親が来たいらしいんで…」

中年にまでなって、母親の都合を伝えねばいかんのは、正直 恥ずかしい。
苦笑いされてる、先生。

「前回、お母様いらしてたっけ?」

「いえ、私 独りで来ました。何か、家には居ましたけど」

としか、言えません。

「お母様、よっぽど、来たいのね」

「──あ゙い゙(声強)」

腹の底から、相槌しちゃいましたよ(遠い目)

母親に予定を尋ね、提示した日にOKが出たので、その日に抜歯予約をした。

2022年11月11日、立ち呑みの日。

前回 同様、歯科○の立ち会いは お断りした。
母親は昼ごはんを外で食べてから、私と入れ違いに 我が家に着くと言う。

当時の生活リズムは超朝方だったので、4時頃 起き出し 術前6時間以上余裕が有り、しっかり朝ごはんも食べられた。

おやつの時間には、歯科○に小一時間したら、歯を磨いて出発するかな~。

なんて思った時だった。

♫ピンポ~ン

!!?

ガチャガチャッ、バタンッ

「ふにゃあ~ん♪」

玄関の鍵が開き、シロが お出迎えに駆けてった。

「来たよ~」

「いや…母ちゃん、早くね?ご飯食べたの?」

いつもより早い時間に、母親のご到着である。

「駅前で食べてきた。独りだから思いのほか、早く食べ終わっちゃった(笑)」

いや、それにしたって、いつもより早く家 出過ぎじゃね?

若干「歯科○に着いていく」て、言い出さないか肝が冷えた。

ガサガサッと座卓に置かれるレジ袋。

「ドーナツ買ってきたよ~」

「やった~♪…て、食えないし」
「前回、アンタ意外と食べれてたから、いけると思って(笑)」

まあ、確かに。

なんだが。

「あ~、も~!今 食いたい!お腹空いた~!今~!今 食・い・た・い~!」

朝ごはんを早くに食べてしまったのも有り、空腹なのを思い出してしまった。

帰ってからの お楽しみ~♪…とか、私、無理な人間。
それでも よだれ垂らして我慢して、母親との世間話で気を紛らわせた。

「──あ!ヤバヤバ!もう出なきゃ!」

またも、結構バタバタで準備して出発しましたよ。

もう少し、こっちのスケジュールも考えてくれんかなあ…

てのは、毎度 思ってる事だから、今更だ。諦めるしかない。

──歯科○に到着

「お世話になりま~す!」

看護師さんたちにより、着々と器具類の準備が進む中、診察ブースに入った。

──今度こそ、今度こそ、何がされてんのか、この目に焼き付けるんだ!

前回と違うのは、親不知が疼きもしてない事。
思考はスッキリ明瞭である。

だって こんなチャンス、なかなか無いじゃん。
血圧計が巻かれ指にクリップを嵌め、点滴針が手の甲に打たれる。

ほおお、今度は右手なのか~✨

やはり術中 邪魔にならんようにする為の配慮のようだ。

──この看護師さん、学生さんなのかな…

明記は避けるが、ちょっぴりドジっ子な匂いがする。

先生と話していたら、声が上がった。

「あ!」

──oh。

慌てる看護師さんらにつられて手の甲を見れば、ぽっこん と、ビー玉ぐらいの見慣れぬ隆起。
どうやら、点滴針がズレてしまったようだ。

「ごめんなさい!痛いですよね!」

「え?いや、全然 痛くないッス。平気平気」

注射関連では よくある事だし、可愛いから、許す!

若干、シロが昔 一週間入院した時の最初の面会日に、同じ感じで手がグローブみたいになってたのを思い出した。

今度は肘裏だったかな、刺し直してもらった。

聞かれた時は本当に何ともなく痛くなかったんだけど、徐々に「あれ?痛いかも…」て感じ始めちゃったのは、内緒だ。

「では、ぼんやりする薬 入れます」

キター!絶対、眠らないぞー!

「いーち、にーい、さーん…」

……………

八ッ!!!

と目を開くと、目の前が真っ白になっていた。

え、何?何が起きてんの…???

まだ口腔内では何かされてる感じがするんだが、顔にガーゼを掛けられていて、何にも見えなてなかった。

「…あ、お目醒めかな?」

先生の声と共に、視界がパッと晴れた。

「終わりましたよ~、怖くなかった?」

「──寝てた…!!!」

最後の最後に消毒するくらいで気付いたようだ。

くうう~…

悔しいが、まあ、目隠しされてたっぽいんで、起きてても見えなかったでしょうね(遠い目)

「はいこれ、抜いた親不知」

おおお✨ 海老芋みた~い✨

右下と同じく根っこが一本になってしまっていた、左下の親不知。

今度は頭を かち割られるておらず、丸っと立派な様相だ。

こんなデッカイのが顎に入ってたとか、信じられんな~(感動)

「持って帰る?」

「持って帰ります!」

即答した。ほら、母ちゃんに見せびらかしたいし。
抜糸予約を一週間後に取り、ロキソニンを処方してもらって、バスに揺られて帰宅した。

「ただいま~」

「ふにゃあん♪」

おで迎えのシロをまたいで、居間に直行。

「母ちゃん!お腹空いた!ドーナツ、ドーナツ食べる!」

即行、おやつ食べましたよ。

──ん?何か…

前回と異なり、痛みが強い。
まあ、半年前の事であるし、前回は しつこい親不知と漸く別れた開放感が強かったから、程度は同じかも知らん。

思い込んで、前回同様 ロキソニン飲み飲み、たらふく食った。

翌日、痛くはあったが 三日間 寝込むと決めていたから、パパッとラフ絵だけ描いた。

パソコン作業も終了、後は寝転ぶだけ。
三日間 寝込むにあたり、用意したのは、躍動するちんこを見たいが為に買った、海外ドラマのDVD。

ネ申がオススメしてたから是が非でも観たいと、楽しみであった。もの凄く。

「母ちゃん、ちょっとテレビ使って良い?グロいらしいんだけど」

一応、母親に断りを入れてから、わくわくと梱包材を解く。
DVDをプレイヤーに差込み、リモコン片手にベッドに這い上がってハッとした。

──画面に、向けなくね?

居間に設置したベッドとテレビの配置上、左を下にしなければ寝っ転がって画面が見れない。

ていう事に、気付いてなかったんだよね~(遠い目)
もの凄い、阿呆。

仕方ないので漫画読むしかない。
なんやかんや、お口は1cm程しか開かないんだが、母親が用意してくれた ご飯を食し、元気である。

「じゃ、母ちゃん帰るね。アンタ、ちゃんとライン返事しなさいよ」

「あ~い」

毎度の生返事である。

母親が滞在していた三日間は、まあ痛くはあったけど、特に問題は無かった。

その日の夜、シロが嘔吐した。

あっちゃ~、食あたりかな~(汗)

母親が居た間、もりもり ご飯を食べてたのに、パタッと食事を受け付けなくなった。

カリカリは勿論、ウエットフードも一切、口にしない。

「猫も食欲無い時に美味しい匂いの ご飯出されるのは辛い」と聞いた時が有り、無理に食わせようとはしなかった。

痛゙ってえぇ…(号泣)

翌朝、左下の親不知の治療痕が猛然と痛み目が覚めた。

ほっぺたは熱を持ち ぽっくぽくの風船みたいに腫れている。

やっば~、雑菌侵入したかも(狼狽)!

歯科○に行くか、思いはせど、シロの不調も続いていて ご飯を一切、食さないままだ。

歯科○ or 動物病院

半日、葛藤。
このあたりは(3)ニャンコの話『🐾シロに発生した事態🐾』でリアルタイムで語っていたり、スペース『ケ○タ食いてぇ』①~⑤でも裏側を喋ったので、割愛する。

ううん…要らんとは思うんやが…
スペースアーカイブを探すのは至難の業かと思うんで、一応リンク貼っときます。
【第十一回】ケ○タ食いてぇ⑤
https://x.com/yukipochi_2022/status/1633753015013490688?s=20

【第十一回】ケ○タ食いてぇ④
https://twitter.com/yukipochi_2022/status/1631187049759006720?t=GVplHbvXoscbL_m1isw-QQ&s=19

【第十回】ケ○タ食いてぇ③
https://twitter.com/yukipochi_2022/status/1628668530593009664?t=GVplHbvXoscbL_m1isw-QQ&s=19

【第九回】ケ○タ食いてぇ②
https://twitter.com/yukipochi_2022/status/1626062222857502721?t=GVplHbvXoscbL_m1isw-QQ&s=19

【第八回】ケ○タ食いてぇ①
https://twitter.com/yukipochi_2022/status/1623598889692725254?t=GVplHbvXoscbL_m1isw-QQ&s=19

シロの火葬をした翌日、抜糸日である。
正直、体力的にも精神的にも疲れきってしまっていて、行きたくない。

だが、ほっぺたの腫れは依然として続いていて、せめて口の中の糸が無くなれば、多少は楽になる気がする。

ギリギリまで葛藤しましたよ、ギリギリまで。

…ダメだ、このままでは辛過ぎる。
今日まで頑張って、しばらく寝込もう。

意を決し体を引きずり、やんわり歯を磨き、バス停に向かった。

「今日は来ないかと思った~(笑)」

「すんません…やっぱ今日だけは何としても行かなきゃなって思って…」

予約は午前だったんだが、午後まで遅刻しました。スンマセン(礼)

パチッと糸が切られて行き、全部の引っかかりが無くなれば、若干だけど楽になる。

ふうう~…✨

これで、漸く終わりだ。

左舌先に感覚の鈍化と痺れ感が残っていたが、根元でないなら、抜歯とは無関係な模様。

「お薬足りませんでした~(笑)」

「重ねて飲んでも意味無いって、分かってるでしょ?」

「──あ゙い゙」

シロがアレな間、ほぼほぼ一睡もしていなかったのも有り、4時間半 置きに効果が切れちゃって、とてもじゃないが24時間を3回で、なんて過ごせなかったんだ。

叱られますよね、普通。致し方ない。
真似しちゃダメですよ。

追加のロキソニンを処方してもらい、帰るだけ…

「この後、時間有るかしら?」

「ふえっ?…ああ、はい」

用事と言えば調剤薬局の営業時間に間に合いたいくらいで、無いっちゃ無い。
先生に呼ばれて診察ブースに入って来たのは、一人の看護師さん(歯科助手さん?)。

「ちょっと、歯石 取っちゃおう」

──なんと!!?

いやいや、私お口が1cmも開かないんですが…

思いはせどコ○ナの一年前に一度 取ったきりだし、歯石が無い方が炎症も早く治まるかもしれん。

「よ…よろしくお願いします…」

抜歯に抜糸したばっかりで、正直、怖かったですよ。

「無理して口開けなくていいですからね、糸抜いたところも触りませんから」

どうも、ベテラン看護師さんのようで安心した。
とはいえ、本当にギリギリの吸引器の筒が入る程度しか開かない。

「じゃあ、よろしくね」

口腔内を看護師さんがミラーで確認なさっていた時、去り際に先生が立ち止まった。

「ね、なかなか、でしょ(笑)」

「腕が鳴りますね(笑)」

──なんて頼もしい!

施術中もまめに吸引して下さり、溺れない。

はああ~、プロだな~✨

なんて身を診察椅子に委ねまくっていたんだが…

あの歯石取るミュイ~ンてやつの振動が、顎の骨に響いて伝わるのは防ぎよう無いとは言え、ちょっぴり辛かったってのは、内緒だ。

「ありがとうございました~✨」

めちゃめちゃ、お口の中がスッキリした。

処方箋を貰った時、何度目かのロキソニン注意事項を薬剤師さんから聞かされた。

「…胃は、本当に、何ともないんですか??」

「胃だけは丈夫なんです!」

痩せ我慢とかじゃなく、マジで。
驚かれましたよ。

母ちゃんに買ってもらったロキソニン有るし、調剤行くのは 明日にするかな~…

さっさと帰ってゴロンしたい。

なんだが。

…明日 家から出るとか、どころか しばらく家から出るとか、多分、出来ない。

すっかり辺りは夕闇。
かかりつけ調剤薬局は閉まっちゃう頃合なので、歯科○の近くの薬局に飛び込んだ。
持病の説明したり問診票とか書かねばならんのは骨が折れるが、致し方ない。

お薬も無事ゲットした。

あ~、も~、お腹空いちゃったよぉ~…

冷蔵庫に姉が置いて行ってくれたケ○タが残ってたんだが、駅ビルに寄って お刺身盛りを買った。
いや、前日も刺身食わせて貰ってたんだがね、美味しかったもんで、つい。

…あれ?刺身の話したっけ?

シロの火葬終了後「お寿司買おっか」て、話になってね。
母姉とスーパーに寄ったんだけど、何の寿司盛りにしよっかな~♪て選んでた時にね、気付いたんだ。

…今、握った酢飯の高さ、口開かないじゃん…

阿呆よね。

そんで、野菜で我慢しようかと思ったんだけど。

ウロウロしてたらさ、あ!刺身なら食えんじゃん!て、見付けちゃったの(笑)

⑬に続く──

フルデジタル

こっちに書くか ちょっと悩んだんだが、私の歩んでいる歴史でもあるんで、遺しておこうと思う、よもやま。

私が漫画家を志していたのは、今から四半世紀昔のこと。
今ではすっかり挫折しちゃってるんで、漫画家になろうとは露ほども思わんのだが。
漫画を描くのは楽しいから、好き。

当時は まだパソコンのモニターもブラウン管、14インチくらいだったかな。
Windowsが復旧してきた頃合で、OSも98とか2000とか。

母親が手書き原稿を活字に起こすワープロ師だったのもあり、一般家庭よりは早く、実家にもパソコンがやってきた。

ただ、機械関係には疎い母親。
ほぼほぼ 私が手探りで四苦八苦しながらセットアップした。

そんな環境だから我が家の作画ツールも、デフォルトで入ってたペイントのみ。
プロでもデジタル作画は挑戦し始め、て感じじゃないかな。未確認ですが。

初めて本格的なデジタル画を見たのは、そのくらいの頃だったかな。
一枚の絵が、新聞に取り上げられてた。
片足を上げ躍動する、チュチュを纏った一人のバレエダンサー。

大袈裟かもしれないが私は、ボッティチェリの『ヴィーナスの誕生』を想った。

え!!?この絵、手描きじゃないの!!?

作画ツールはワープロだったかパソコンだったか忘れてしまったんだが、確か表計算系に有る、楕円を重ねて重ねて人の形に見せてるだけなのだと、記事に書かれていた。

はわわ~✨こんな事も出来ちゃうんだ~✨

作者の根性もさながら、魔法の箱の可能性に、心が揺さぶられた。

これより数年前、スーファミ『マリオペイント』で ボールの入ったマウスで お絵描きして遊んでたから、余計に緻密さに感動したんだな。
スマホが復旧した今、経験した方は少ないかもしれないが、パソコンのペイントで絵を描いてみると分かると思う。

──マウスで絵を描くのは、ほぼ不可能──

※個人の感想です。

それでも学園祭のポスター原画をペイントとExcelで作ったり、一応の挑戦はしてみた。

簡単な空と雲の絵だったけど、思ったようにはならなかった。

漫画を描くのは勿論、アナログ。
使うのは、Gペン先・丸ペン先・ペン軸、墨汁(カラー時は耐水性の製図用インク)、紙。

水色の断ち切り線が印刷された漫画専用原稿用紙も売ってはいたが、A5サイズ50枚で7~800円してたかな。

同額のコピー用紙500枚で良い。アマだし。
何でコピー用紙になっちゃったかって、漫画に使うと耳にしたケント紙が、どこで売ってるのか、分からなかったんだよ(笑)

後よく使った文房具が、エッジの利いた定規と画びょう。

エッジを返して紙面から僅かに浮いた定規を、紙に刺した画びょうに沿わせて回転しつつ線を払う。

集中線が描けました。

トーンを切ったり貼ったり削ったり、好きだったな。
今では小さいサイズが100均で買えるけど、B4サイズで3~500円してた。

中学時の小遣い千円、高校初期5千円。

──やってられん。

なんで、トーンを使わないで作画で漫画っぽくする技法、カケアミと点描は かなり描いた。

楽しいんだよ、コレ。
カケアミって文章で説明するのは、ちと無理かも…と思い、簡単に描いてきた。

オチも載るちゃってるが、デジタルのペン(ブラシ)には色んな種類があって、お手軽感が凄い。

ついでに、最近どっかで見かけたんだよな~…て、思った初デジタル作画の学園祭のポスター原画、一枚 想い出箱に入ってた。
https://x.com/yukipochi_2022/status/1665836965223370752?s=20

このブロック分けしたカケアミを組み合わせる技法は、故・手塚治氏の元アシスタントさんが書いた漫画の描き方~な本で見て真似するようになったんだが。

基本の描き方は、中学美術のエッチングの時に習った。
まち針のお尻を切ってシャーペンに入れ、カリカリ銅板を削り陰影を付けるのにやった方も多いのでは。
現行は知らんのだが、今もあの授業はやってて欲しいな。

あとスポンジやガーゼを巻いた割り箸にスタンプインクを付けてトントンする~みたいな技法もあったが、何度練習しても私は上手く紙に押せなくて…

「描いた方が早い」

て、結論に達しましたよ(遠い目)

この辺は好みの差かな。

誤記
手塚治氏 ✕ → 手塚治虫氏

やべぇ、巨匠のお名前間違えちゃったよ(汗)ごめんなさい!

あと外せないのが、ベタ。
漫画で黒く塗られたところ。

これが一番苦手でね~…特に髪の毛のツヤを表現する、ツヤベタ。

私細かい事気にしないタチだもんで。鉛筆描きの下絵通りに清書出来ない人間。
髪の毛なんて細かい部分、はみ出さずに塗れる訳がなかろう。

髪のツヤだなんて、どうやったら描けるんだ…???

もうね、考えたしちゃうと余計に筆が進まない。

マジで苦手なんだ、マジで(現在進行形)

モノクロだけでなく カラーにも挑戦したけど…

私、塗りのセンスが皆無なのだよ。お分かりかな。
透明水彩という絵の具、綺麗に塗れるらしいと耳にたので、お小遣い貯めて買ってみたんやが…

私が塗ると、なんでかアクリル絵の具のような、ベタっとした質感になってしまうのだよ(遠い目)

単純に水が足らんだけなんやけど。

この水の思い切りが どうもね、全く出来ないんだ。

だから高校でバイトして得たお給金で、18色のインクセットを買ってみた。

めっちゃ高かったよ、一万円分近くしたよ。

でもまあ、高い出費しただけあって、私の性には合ってた模様。

カラーインクって、ほら。
元々 透けてんじゃん。

ただね、やっぱ高い。

あんまり多用出来んな…て悩んでた頃合、誕生日プレゼントに
姉がパステルの12色セットをくれた。

おおお✨ 優しい風合いが表現出来る✨

軽く塗ってティッシュや指で紙に馴染ませるだけ。
意外と簡単、パステル。

終盤の頃はパステルと水彩色鉛筆ばっかり使ってた。

なんていうか、この2種類は誤魔化しが利くんだよ。
手がめっちゃ汚れんのだけが、難点だ(笑)

コピックやカラートーンもチャレンジしてみたかったが…

私、文房具とか工具とか、道具類の収集癖が有るもんで。
あの二つは流石に何百と種類がありすぎて、沼。
手出し出来んかった。

今じゃ百均で もどきカラーペン買えちゃうじゃん。

いい世の中だよね!
当時コレだったらヤバかったね、うん!

ここから約十年、人前で絵を描く度量なんて持ち合わせてなくて。

紙と鉛筆、これさえ有れば十分楽しめた。

とは言え、たまにはペンとインクで何か描きたい…という欲求は溜まるもんで。

そこで始めたのが、カリグラフィー。

簡単に言うと、幅広のペン先とインクで書く、アルファベットのお習字だ。
幅広のペン先にはインクを溜められる仕様になっていて、角度を固定して線を引く。

私がやってた頃は、とある通販の定期購読で月1800円程で始められた。
毎月変わる書体見本とペン先数個とカラーインク壷2個がセットだったかな。

最初はテキストに載ってた字体を ひたすら真似して書いてたんだけど…

私、英単語を知らんのだよね(遠い目)

折角だから、違う文体も書きたいじゃん。
けど、happybirthdayくらいしか見本には載ってない。いや、もっと在ったろうけども。

もっと…もっと、書きたいのに…(力一杯)

英語力の壁にブチ当たってしまった。

適当な文章をローマ字で書いてみても、使われる文字は母音のAIUEOがやたら多発する始末。

──あ、洋書を買えばいいんじゃね✨

という訳で、Amaz○nさんで早速『くまのプーさん』原作の薄い単行本を買ったんだな。

…え?いい歳した大人が、何で くまプー だったかですって?

挿絵がないと本自体が楽しくないじゃない。ほら、英語読めないから(泣)!

練習なのにカラーインクを使うのは勿体無い。
ユザワヤで安価な、ピペット付きボトルの水性黒インクを買った。

このピペットなかなかに肝で、インク壷にペン先を浸さずとも 液溜まりに直接インクを補充出来る。

発色はやや薄くグレー寄りだったけど、墨汁よりも乾きが早く紙なじみも良く、重宝した。

今日は この字体で書~こお♪

働きながら帰宅したら速攻、毎日違う書体でコピー用紙5枚は書いたな。

めっちゃ楽しかった、あの頃。

そんなね、楽しい時を半年くらい過ぎた辺りだったかな。

──右手親指の付け根が、痛い──

カリグラフィーばっかやってたから、最初は ただの腱鞘炎と思った。
この辺りは多分『線維筋痛症と私④』で語っている内容と重複する。

──右手が死んだら、私にとっては死活問題。

絵を描いたり字を書いたりする事に喜びを感じる性分だもんで、とりあえず、右手は封印して休ませる事にした。

左手だけで、文字を書く・箸を使う・ワイシャツのボタンを開閉する etc…
左手でペン習字を始めたんだが、これね、驚きの効果が有る。

練習しているのは左手なのに、なんと──右手で書く文字が綺麗になったんだよ。

結構くせ強な文字だったから、ビックリしたよ、うん。

後ね、ワイシャツのボタンが片手で開けられるとか、地味にエロいと思っちゃうのは、私だけだろうか。
おっと、脱線しとるな。

こうして、よく分からん地味なスキルを体得した、私。
得られたものは微々だが、有る。

もし、仮に何かの奇跡で あの頃 漫画で飯を食っていたとして、もし、持病を発症するのが運命づいていたのだとしたら──

多分、立ち直れなんかしなかった。

だから、無理に漫画家を目指すのは諦めていて良かった!と、心底思う。

十年ほど、昔。
Webデザインの訓練を受けていて、デジタル画と出逢った。

その頃にはデジタル作画はメジャーになっていたが、個人で始めるにはコスト的に踏ん切りは ついていなかったんだが。

最初に自画像をペイントで描く授業があった。マウスで。
マウスで ろくな線なんか引けないって知っていたから、私は円形ツールで楕円を組み合わせて顔にした。

コレ、どうも講師の意図とは違っていたようだよ(笑)

講師は「マウスで絵を描くのは難しい」て、教えたかったみたい。
空気読めなくて、スンマセン。

訓練は基本コーディングなんだが、コンテンツ
に使う為の画像を用意するのもWebデザインには重要。

ほら、ヘッダーやサムネにはキャッチーな画像が入っていた方が、訪問し易いじゃん。

テキストと罫線だけでホームページ作成は可能だけれど、画像が有ると無いとでは反響に差がある(らしい)。
特に個人でやるには、画像処理技術も必要なんだな。

そういったクリエイターが当時使っていたのが、イラストレーター(Illustrator)とフォトショップ(Photoshop)。

簡単に説明(誤認識勘弁)
フォトショップは、ビットマップというドットの集合体で、写真編集のアプリでお馴染み。
大概お絵描きソフトはビットマップ。絵を書いたり消したり手書きに近い。

イラストレーターは、パスと呼ばれる点と点を打つと、間に線が形成される。
このパス打ち大変なんだが結構 肝で、写真なんかをパス抜きすると、画像変形が綺麗に出来る。

ビットマップでは一度引いた線の太さを変えるのは大変だが、パスだと後々の編集が簡易。

デジタル絵をかいて拡大縮小した経験ある方は分かると思うんだが、仮に同じ大きさの○を二つ並べて描いたとして、遠近感をつけようかなって片方を縮小すると…

あれ?線の太さが違い過ぎね?

て、思いませんか。

これがね、パスだと後から線の太さの変更利くから、大小の○を同じ太さの線に出来ちゃうんだな。

出来れば両方使いたい。
そんな二つを足して2で割ったソフトが存在した(あくまでも当時、現行は知らん)。

ファイヤーワークス(Fireworks)
突き詰めると それぞれのソフトには機能面では劣るけど、ビットマップとパスの両方を使えちゃう、ミラクルなソフト。

こいつを訓練で取り入れてて、初めてお絵描きソフトと対峙した。
講義の入力装置はキーボードとマウスのみ。

パスをちまちま打って波にしたり、自動でパス打ちされた円のパスを動かして猫の頭にしたり。

スゲぇ! たぁのし~い(ハッスル)✨♪!

だってマウスで綺麗な流線が引けちゃうんだもの。感動がひとしおだよ。

しかも写真編集も出来ちゃうんだよ、お得過ぎ。
という訳で早速、3ヶ月の体験版を自宅のノートパソコンにダウンロードしたんだな。

そりゃあ楽しかった。
そりゃあ楽しい日々だった。

…んだが。

当時のOS、Vistaだったんだよね(遠い目)

加えて仕事の文書作成にしか使っとらんかったから、スペックも底辺でね…

デジタル画を描く環境では無い。

だから課題を作成する時なんかは、画像作成は訓練のパソコンで、コーディングは家で。
みたいな使い分けをしてた。

生徒の中には、既に漫画家やイラストレーターとして活動している方々も いらした。

その方々がね、持ち込んでたのが…板状のタブレット。
簡単にスマホとタッチペンみたいなもん。

はわわ~✨ 魔法みたぁ~い✨

だってさ、よく分からん黒い石版に、専用の(羽)ペンを滑らせただけで、モニター上に絵が描けるんだよ!感動するでしょ!

そんな片方のお陰様で、デジタル画の魅力にハマっていった訳だ。

ただなぁ、如何せんなぁ…板タブ高いねん。

当時、小さいサイズで万単位してた。
デジタル画を本確稼働するには、やはりコスト面が。
ええ、貧乏性だもんで。

やりたい気持ちは有れはせど、職場以外で触る機会しか無く、なかなか始められないまま──数年。
Amazonさんでタブレットのfire買った時、知り合いが教えてくれた。

「メディバンペイント、fireでも使えるよ」

マジで!!?

現行は知らんが、当時スマホの お絵描きアプリでレイヤー操作出来るのって、他には無かったんじゃないかな。
驚くことに、無料。

寝ずっぱりの頃だったので、寝っ転がったまま お絵描き出来て重宝してたんやけど、スマホだと画面が小っさくてなぁ(遠い目)

iP○dも欲しかったけど、贅沢出来んし。

画面サイズが倍以上になったら、も少しマシな絵、描けるかなwkwk

ずっと指で描いてたんやが、知り合いがタッチペンも貸してくれた。百均の。

タッチペンってな、どうも合わなくてな…
ほら、狙ったところと線がズレたり、ギュッて画面に押さえつけねばならんかったり(現在進行形)

指描きに戻った。
あの頃の手ぶれ補正が5段階だったかな。
勿論、MAXでござるよ。

昔ノートから鉛筆描きのラフ絵を写メって、清書したり色塗ったり。

めっちゃ楽しかった!

残念なのが、最近 重くなったんで初期化したfireからデータ移すの忘れていてな…

当時の力作が、一枚も残っておらんのだよ。悲しいよ(涙)

時は2019年。
ようやくデスクトップパソコンを入手した。

勿論 仕事利用しか考えてなかったんでスペックは低いし最低限のソフトしか付けなかったけど、Vistaの頃に比べれば全然、良い。

よお~し!色々とめるぞ~!

起き上がって行動する時間を徐々に増やす…予定であった…予定で、あったんだ(涙)

色々とめてどうすんだ!色々と、始めるぞ~!

父親の件から約一年後、ようやく意欲的に活動を始めようと思っていた、矢先のこと…

文字通り、ストップしましたよ(遠い目)

詳細は『積年の親不知』及び『SOS発信』を ご参照下さい。

はい、寝ずっぱりに戻った~、私~、ヘタレ~。

何かやろうとは思ってたよ。あの期間も、一応。
その間、せっかくのパソコンも暗い箱に入ったまま。

そして2021年、そこそこ落ち着いてはいた。

ううん、今無理して また潰れたら、怖ぇな…

てな訳で、とりあえず座って作業する事に慣れねば、と考えた。

頭の記憶容量も圧迫されてたんで、始めたのが小説執筆。
とりあえずアナログ作業でノートに鉛筆書きして、適当なところでタイピング練習兼ねながらテキストデータ化しよ。

そんな、軽いノリだった。
軽い、ノリだったんだ。

いや、まさか、14冊ガッツリ埋めても まだ終わんないとか、思ってもいませんでしたよ(遠い目)

買おっかな~…と悩んでいた板タブ。
その間に狙っていた大きいサイズの9千円くらいのやつが、年末くらいに、新しくなって半額で販売されていた。

これは買いでしょう!

即ポチ凸

お絵描きソフトも とりあえずメディバンのPC版(無料)が出てたから、急いで買わんで良いし、何が良いか分からんし。

さあ、デジタル画を描く環境は整った。

そして、2022年2月22日、何か始められたらな~とか思ってたんだが、まあ、色々と起こって、4月末になっちゃったけど、Twitterだけ始めてみた。

翌月、どうしてもやりたかったから、現在の環境でデジタル作画『デジ画リハビリ』を始動した。

余談であるが この題目、二つ意味ほど合いを持っている。

ひとつは「デジタル絵を描く、リハビリ」

ひとつは「自身の身体的な、リハビリ」

徐々にね、徐々に、やれること増やしたいな~、て思う所存。

いや、初めてみたら予想を遥かに超えて深い、デジタル画。

最初は直接、下描きを板タブでなんか描けなくて、落書き帳に鉛筆描きして写メって取り込んだ。

──ろくな線が、引けない(遠い目)

ちゃんとね、最初から手ぶれ補正5に設定してたんですよ…
デフォルトに入っていたGペンとペンとエアブラシと水彩で塗ったんやが…

もお~ね、ひっどいありさま。

はみ出しまくってるわ、水彩なのにベタ塗りだわ。

かつての“透明水彩、アクリル化現象”を思った。
アレ一枚描くのに、2日掛かったな(遠い目)

機能の場所やツールアイコンの種類が全く分からん上に、どんな事が出来るのか すら知らんくて。

初期値は全部手探り。

いやね、知識面だと割と直ぐ検索しちゃう方なんやが、技能面は“見て盗む”スタンスなので。

…て言うとカッコイイ気がするんやが、単にテキスト類は読んでも理解出来ないだけ(笑)

とりあえず、どの塗り方が自分に合っていて、どの塗り方が一番 誤魔化し利くか、を模索する事にした。

ペン(ブラシ)類も無料のを数種類ダウンロードしみた。

当月中には、まともな絵を一枚描きたい。

最初はアナログ描きした下絵を写メるつもりだった。

だが 簡単なラフ絵一枚でも、一人全身描くと手が痛くなっちゃう。

アナログは小っさいのが、問題なんだよな~…

いちいちスマホから写真を送るのも、正直 面倒臭いし。

デジタルの一番の利点は、画面のズームが出来ることだ。
※個人の感想です。

最初から下絵もデジタル描ければ、後が楽じゃね?
という訳で、リハビリ5枚目にして 下書き~清書~塗り~全ての工程を、デジタルでやることにしたんだな。

ブラシ種類のアクリルが、地味に誤魔化し易くて重宝している(現在進行形)。

だが やはり個人では、ちょいちょい壁に ぶち当たる。

そんな折り、ネ申が、YouTubeを始めた。
即行、拝見した。

はわわ~...はわわわわわ~…✨✨✨

言葉に、ならない。

どう説明すれば良いんだろ…

昔は雑ではあれ、結構サクサク描く方だったから、まず感銘したのが、速さ。

多分 何倍速かとは思うんやが、単純計算でも下絵~フルカラーまで40分くらいと思う。
その速さの中でも、レイアウトの狂いが無いかチェックされてたり、フリルのヒダまで描き込まれていて、鳥肌が立った。

いや〜、マジで~、凄いから~…みんな観て!
特に、イグニールのやつ!

こうしてね、全然 同じようには行かないけれど、ネ申に導かれて、ちょっとずつちょっとずつ、成長しているとは思う。

でも配信は落書きレベルらしい。

本気の本物、見てみたいな~…

なんて思っていた折り、原画再現率100%の展覧会があった。

予約したけど私事で色々起きちゃってて、どうしようかと思ったけど、行ったよ。
ほっぺた ぽくぽくに腫れてたけど、行ったよ。

行って良かった~✨✨✨

いやもう、色の重ね方が全然違う。
マジで感動した。

そこからね、私も私なりに自分に合った塗り方を突き詰めよう、と 挑戦し始めた(現在進行形)。

せっかくアナログの質感を知ってるんだもの、デジタルで表現出来るようになりたいじゃん。

目下の目標は、アナログ感を残しつつ、デジタルしか出来ない効果を入れること。

おっと、脱線しまくっとるな。
使いこなせていない機能や、触った時すら無いツールも全然多いんだが、今現在デジタル作画で「良いな」と感じていることを、まとめておこうと思う。

一つは、画面のズーム機能

私 鉛筆先を細かく動かす事が、もう出来ん。
細かい部分は画面をバレーボール位に伸ばし、板タブに腕を滑らせて描いてる。
自身はド近視&老眼 故、描画部分を大きく出来るのは凄く助かる。

その分 描画範囲も大きくなるので、効率には繋がらないかも知れんが。

一つは、プラ芯

板タブに付属の純正専用ペンの、プラスチック製の芯。

本格的に絵を描く方々とは正反対と思うが、ペーパーライクやフェルトペンは使ってない。
つや消しの板タブにプラ芯で描くと、滑るんだ。
滑るんだよ!もの凄く!

これにナイロン製の手袋はめてごらん。
スルッスル滑るから!

板に大きく腕を振り書くもんで、抵抗は最小限であって欲しい。
軽い力で線になり疲れにくいから作業時間が増加。
因みに、まだ一度も替えてない、今のプラ芯。

一つは、色んな画材が揃っている事

アナログでは試しに使うにも初期費用が掛かる、色んな画材。

モノクロだったらトーンやペン先、カラーだったら絵の具やエアガン。
特にエアガンなんて描画用のでもコンプレッサーに本体に云々 揃えるのは至難の業。

無料で始められちゃうんだよ!お得過ぎやろ!

厳密に言えば、キャンバスに描いた油彩や、画用紙に描いた水彩、はたまた車の塗装とは、違うんだよなぁ~…

とは、なるんだけど。

デジタルのペン(ブラシ)は基本、小さい模様の繰り返しで構成され、線や面を塗るもんなので、ダウンロードした時の名前に惑わされずに、何でも使ってみると良いと思う。

あ、コレこんな表現に使えるんじゃね?

組み合わせ次第で色んな質感に変化して、面白いよ。

透明感も出せるしね!
私はまだ出来てないけどね(泣)!

一つは、誤魔化しが利く

コレ重要。

手描きで細かい線や点を入れて描画したいとも思うんやけど、なかなかな、画力低くてそこまでやりきらんねん。
先にちょろっとカケアミの所で描いちゃってるけど、漫画なんかに使う技法が、スッと一回ペンを引いただけで、あら不思議。

しかも、アナログだとそういう描画の修正は結構大変なんだけど、デジタルだとシュパッ!と消せちゃうんだな。

消しゴムツールで消して良し、好みのブラシで透明に塗って良し。

とりあえず、こんなもんかな。
もっとあるけど、その辺はデジタル画のマニュアル系記事等と被りそうなんで、割愛する。

とにかくね、今まで出来なかった事やれなかった事が出来るようになるから 楽しいんだよ、デジタル画!

私は一日5時間稼働、一枚描くのに1~5日。
最近は“3日まで”と決めている。

何でかって…キリが無いのだよ(遠い目)

デジタルは消したり描き直したりが容易であるから、突き詰めようと思えば突き詰められちゃうんだ。

あ~…もっと こう~…こうじゃなくて~…ぬぐぐぅ!!!

毎回なるけど、画力も無いのに一枚の絵で そんなん始めたら、永遠に終わんない。
終わんないよ(泣)

だから、ある程度で終わらせるのも必要。
※個人の感想です。

納得の仕上がりとはならんけど、反省点は毎回出来るし、次はコレやってみよう!ともなるし。

疲れちゃうしね(笑)

ゆる~ん としたスタンスですけれども、よろしくお付き合い頂ければ幸いです♪

来年は、も少しマシになっててくれ…私。

あ、一個忘れてた(汗)

一つは、手ぶれ補正

カメラなんかで お馴染みのユーザー補助、線がプルプルってなるのを正して真っ直ぐにしてくれる機能。
コレ、意識高い方ほど嫌煙すると思うんだけど…

地味に、速描きの方にも試して欲しい。

勢い付いたペンがタブレット上で滑って、ちょいって先が跳ねる
事象、プログラムやPC上の問題で無ければ、かなり軽減される。

因みに私は、『10』に設定してる。

20段階あるんだけど、これ以上にしちゃうと補正が効き過ぎて、線の形自体が変わっちゃう。

ソフトによると思うので、ご自身に合った段階に設定して下さい(礼)

ユーザー補助はガンガン使った方が吉。

積年の親不知⑬

歯列は矯正せねば、前歯の上下に出来ちゃった 3mm程 の隙間は、直らんだろうなぁ…

先生にも聞いてみた。

「親不知に押されて出来た前歯の隙間って、親不知が無くなったら元の位置に戻るんですか?」

「自然には戻らないよ。分かってて聞いてるでしょ」

「──あい」

ダメか。

「どうしたの?」

「いや、おにぎり の しなしなな海苔が噛み切れなくて…」

隙間に気付いて2年位かな。

その間に麺も舌先と上の前歯て押し切ったり、骨付き肉も前歯で こそぎ食う地味なスキルを手に入れた。

困るのは、コンビニの切込み入りのじゃ無い、母親の握った屈強な しなしな海苔だけだ。

「ちょっと見せて」

カチカチ合うのは、奥歯だけ。

「ちゃんと直すなら矯正だけど、奥歯を削って高さを低くしたりとかも出来ると思うよ。歯科に相談してみて」

あ、ここ口腔外科だったっけ。
歯のことは全部“歯医者”と思ってしまう。

左上奥歯の虫歯も放置したままだし、新しいの出来てるぽいし。

落ち着いたら、歯医者に行くか~…

遠いんだよなぁ(遠い目)

左下の口腔内は引きつれていて ずっと麻酔が利いてる感じに鈍化しているが、痺れてるのは舌先だし、まあ傷が治って無い所為なんだろな。

勝手に思ってた。

「ちゃんと髪も伸びたね」

なんて言われれば嬉しいもんで。
ほら あの、エグい十円ハゲを、リアルタイムで ご覧になられてるからさ、先生。

抜糸後、やはり寝込んでしまって何度か様子見予約をキャンセルしてしまったが、一ヶ月程で腫れも引いたし、痛みも無くなっていた。

年内最後の予約日。

なんかもう、行かなくても良っかな。

思ったけど、ちゃんと感謝伝えて無いかも…
思い直し、バスを乗り継ぎ歯科○に向かった。

「口の中、スッキリしたでしょ」

「すっごい、スッキリしました~✨」

歯石もあの時 取ってもらっちゃってて良かったと思う。
後から傷口の炎症も起きず、予後は良好だ。

「体調の事もあるけど、最低限やらなきゃいけないことは、やらなきゃダメだよ」

「──あい(声小)」

この先生、どこまで私の事お見通しなんだろか…(遠い目)

「やらなきゃいけない」てのは、歯磨き…です。当たり前の事です。

「特に変わりない?」

「あい!お陰様で何とも無いです!ありがとうございます!」

「なら、来なくても良かったのに(笑)」

あ、そういうのアリなん。

折角 来たので、気になっていた事を聞いてみた。

「ここの一般歯科って、通えないんですか?」

「ここはね、普通の歯医者さんでは手に負えない患者さんを受け入れる所だから」

あ、そういう棲み分けなのか。

徒歩の長い近所の歯医者より、バス乗り継げば来れちゃうから楽だったんだが致し方ない。

「自分で歯医者さん、探せる?」

ぱちくり。

質問の意図が良く分かんなくて、しばし 考え込んでしまった。

──あ!近場に他に通える歯医者が在るか、聞けば良かったー!!!

と 気付いた時には、別の話になっちゃってた。残念。

「長かったねえ、2年?コ○ナの前からだから、3年掛りだったかな」

「ええ もう、その節は、本当に、ご迷惑お掛けしました(汗)!」

こうして、永久(とこしえ)にも思えるほど長きに渡った親不知爆弾とは、おさらば 仕切った訳だ。

お世話になりました!ありがとうございます(礼)✨!

─後日談─

三ヶ月位前だったかな、飯を食ってて、ふと、気付いた。

……あれれ?

今まで食べるのに苦戦していた、しなしな海苔が、難無く噛み切れた。

え?何で?何で?

歯を上下に噛んでカチカチ鳴らしてみる。
僅かに触れる、左前歯。

何と!!?

ちょうどネズミの前歯の左側だけ、下の歯と合わさるようになっていた。

右は完全に合わさりはしないものの、隙間は爪楊枝ほど。

左下親不知の抜歯痕は まだ歯茎が陥没していて、顎の奥壁までには歯の半分程の隙間が出来た。

多分だけど、私 寝ている間に むっちゃ歯ぎしりするらしいから、ぎう~ぎう~って地味に押されて、空間に余裕の出来た左側の奥歯の高さが、低くなったんだ。

これは思っても無かった、ラッキー現象だ。

噛み切れるってだけで、ご飯が んま〜い✨♪!

そりゃあもう、ご飯が楽しいさ。
何の気兼ねもなく ご飯が食べられるって、幸せさ。

右下顎は空間的に余裕がないけど、このまま じわりじわり左に詰まって、右下奥歯も低くなってくんないかなwkwk

最悪、爪楊枝ほどなら触れてる奥歯の山を削ってもらえば良いし。

なんて、もの凄~く、楽観している。

そして、舌の左側だが…

今現在も、めっちゃビリビリ痺れてる。

抜歯直後は感覚の鈍化も有り、麻痺ってる事に気付かなかったのだよ。

これな~、思ったのが最近だもんで、歯科○へ再院の紹介状不要期間の半年を、過ぎてしまったんだよね~(遠い目)
舌先自体は昔から痺れが有ったし、左側に移って少しばかり強くなっただけ、と考えれば、全く問題無い。

ビタミン取ってれば、そのうち消えるかも知らんしね。

なんて、もの凄~い、楽観してるんだな。

このビリビリしてる感覚が、面白い♪とか思っちゃってるのは、内緒ですよ。

積年の親不知 ─完─

母親は、アレ(22)

今し方、母親と並んだら、母親が縮んでた(´・ω・`)ショボン

私「母ちゃん、ちっさくなったんじゃね!?」

母「自慢じゃないけど4cm縮んだよ!次の年の健康診断で『んんん~!』て胸を張ったら、1cm伸びたよ!」

自慢をされた、備忘用。
容積は減っとらん(笑)

(23)に続く──

父親も、アレ⑦

父の日です。こんどこそ今週末です。

先日 買えてなかった母の日のプレゼントを、父の日ギフトコーナーで見繕いました。
初め、固形のネッククーラーで考えていたんですが、見本を触っても良く分かりません。

数年前に作業員さんが使っているのを見掛けて、

「アレ、良いよね!」

と お互いに言っていた、首に掛けるファンにしました。
お見切り品です。

勿論、むき身で渡す時に「(いくら に)値下がってたんだよ~!」て、値段自慢もしました。

こういう お買い得品を自慢し合うのは、うちの母子の流儀です。

変なところが、オープンです。

父の日ギフトコーナーを散策した話を母親にしつつ あんみつ を食べていたら、父ちゃんとの想い出話が始まりました。

それを聴いていて思い出した、幼少期の想い出話。

─ところてん─

まずは 母親が若かりし頃、父親と おデートしていた小話から。

若い父母は上野に遊びに行きました。

母親は大の甘党、甘味処で休憩を挟みます。
最初に暖簾をくぐった甘味処で「男子禁制」と言われてしまったそうです。

何で??? と思いました。

昔は“男子たるもの甘いものは食べない”的な、古臭い風潮が強かった所為かも知れません。

「俺だって、あんみつ食べたいよ!」

父親は ぷりぷり怒って、すっかり あんみつモードです。

探し歩いて入った二軒目の甘味処は、硬いことは言わずに、父親も入れました。

ようやく ありついた、あんみつ。

甘いものを頬張って、母親は大満足です。

何を思ったか 正面の父親は、ところてん を食べていました。

──何で???

関東なので、しょっぱい です。辛子で食べるやつです。

謎が謎を呼びます。

「──あ!私 昔、父ちゃんに ところてん 食わせてもらった!」

私の幼少期、夏になると実家の おやつは決まって、ところてん でした。

小さい私は、ところてんの美味しさとか、よく分かりません。

ぶっちゃけ、よく分かんない透明の味の無い四角い麺が むせる汁に浸かっている、という認識でした。

初めて お外で食べた、ところてん。

めっっちゃ美味かった。

大きなガラスの器に入った ところてん に、あおさ が たっぷり。
初めて辛子を混ぜて食べました。

うまー(喜)✨♪!

…………けど、臭い。

甘味処の窓は全開で、隣の蓮池から むわっと立ち上る青臭い池水臭が、もの凄く鼻に残ります。

「え?蓮って、臭い?」

「うん、臭い。青臭い」

とは返事しましたが、他の蓮池で そういった臭いを感じたことはありません。
実際、大人になってから行った覚えも無いので、子供なりの嗅覚だったんだと思います。

「蓮ってことは、不忍池かな」

「多分、上野だった気がするから…多分、不忍池」

「じゃあ、父ちゃんに動物園とか、連れて行ってもらたんだ?」

「……いや…???」

私の記憶は映画フィルムの前後をカットしたように、ところてん と 蓮池 と 父親 のワンシーンしか有りません。

周りに きょうだい の姿も無く、完全に父親と二人きりです。

「多分、ところてん食いに行っただけ」

「その ところてん 多分、母ちゃんとデートの時に食べてたやつたよ(笑)」

マジか。

よっぽど、美味しかったんだろうな、ところてん。

だがな、父ちゃん。

母ちゃんとの想い出デートコースを、子供の私と二人きりで回るのは、どうかと思いますよ。うん。

─サイン色紙─

これは母親は無関係な話。

私が小学校低学年の頃、父親が おもちゃショー に連れて行ってくれました。
姉らは反抗期だったか、やはり私と父親の二人きりです。

会場は建ったばかりのメ○セ。

イベントに寄るかもしれませんが、当時は入口と出口が仕切られ、ハッキリ分かれていました。

二階の入口前エントランスは、人人人。

父親がチケットを買い、入場すれば、エスカレーター下の広大な敷地にも、人人人。

文字通り、人で溢れかえっておりました。

おおお✨ 人間がいっぱい居る✨✨✨

ぶっちゃけ、きらびやかなイベントブースより、人の多さにテンションが上がり。

なので、どんな催しを回ったのかは全く覚えていません。

覚えているのは、父親の大きな手と、しっかり手を繋いでいた事。

キョロキョロ辺りを見回す私と めぐる間、父親は決して手を離しません。

多分ですけど父親も “この手を離して わんぱく小僧を解き放ちでもしたら、ロケットダッシュで瞬間的に居なくなっちゃっう” 危機感を持っていたんだと思います。

会場の一角に、当時アニメでやっていた『三○目のタマ』のブースが出ておりました。

ブースの前には人の列。

タマの着ぐるみが、タマがプリントされたサイン色紙を配っておりました。

姉が大好きでしたので、もれなく父子も列に並びます。

わくわく、わくわく♪

一人二人と人がはけ、もう次です。
タマの着ぐるみは想像以上に背が高くって、見下ろされると、ちょっとビビります。

サイン色紙には確か、タマがサインと名入れをしてくれました。

わぁーい♪

生まれて初めて貰った、サイン色紙。

ギュッと胸に抱けば、タマが腰をかがめて 大きな手で、頭を撫でてくれました。

意外と薄皮でした。

さ、次の人の番…と、列を譲りかけた時でした。

「ちょっと!一枚だけなの!? うちには あと二人、子供がいるんだけど!!」

父親が、タマの隣の誘導係の方に、いちゃもん を付け始めました。

父ちゃん…

恥ずかしい人だな、て 思いましたよ、当然。

かなり長いこと四の五の言う父親と狼狽する係の方を、ぽかん と眺めておりました。

「おひとり様、1枚ですので」

父親の分をあて 補填しようとする係の方の話に、父親は聞く耳 持ちません。

十分、二十分?

とうとう、係の方が折れました。

真似しちゃダメですよ。

とんだ迷惑行為を目の当たりにしました。

──こんな大人にはならない、絶対。

以降は恥ずかしい大人と一緒に居る、という羞恥が勝り、楽しい気持ちでは無かったと思います。

おトイレに立ち寄った時、流石に父親の手が外れました。
父親は外で待っている、と言うので、私だけトイレの列に並びました。

用を足し、待ちぼうけ集団の中に、父親の作業着ベストの背を見付けました。

しめしめ、こっちに気付いてないぞ(ニヤリ)

私は後ろから抱き着いて父親を驚かせようと、抜き足 差し足。

父親は全く振り向きもしません。

父親の大きなお腹(背中)目掛けて、大きく腕を広げました。

「ばあッ!父ちゃ…」

ビクッと身をすくませて振り返ったのは、知らない おじさん。

誰だー!!?

「あッ…あッ…ごめんなさい!」

大慌てで知らない おじさんから離れ後ずさり、キョロキョロと父親の姿を探しますが、見当たりません。

──父ちゃん、どこーッ!!?

プチパニックです。

落ち着け~、落ち着け~…

会場内は人垣が出来ていて、近場のブースも覗けません。
何より、人をかき分け中にも入れなさそうなくらいの、人人人。

私は仕方なく人がはけるまで、トイレの横のコンクリート壁に寄りかかることにしました。

ボケ~…

無心の境地です。

「…お、○○!おまたせ!待ったか?」

声に振り向けば、ハンケチで手を拭きながらトイレから出て来た父親。

と…父ちゃ~ん(泣)!!!

ダッと駆け寄り、今度こそ父親の大きなお腹に抱き着きました。
よくよく思えば、知らないおじさんのベストと父親のベストは、若干 茶色味が違います。

父ちゃん、小っさ。

知らないおじさんの時は腰周りだった私の腕は、父親の胸周りです。
背丈が全然違いました。

子供の先入観って、怖いですね。

「父ちゃん…僕、もう帰りたい…」

「どした、疲れちゃったか?」

「うん…」

気疲れです。

「出口は、どこかな~?」

こうして、再び父親の大きな手と繋ぎ、出口を探して歩き出しました。

会場の中心部は避け、エスカレーターが各所に設置されている会場の壁沿いを、重点的に探して歩きます。
いくつか見掛けたエスカレーターを登って見ますが、2階のドアは締め切られ。

「ここも違ったか~!」

階段を休憩所にしている一団を、避けつつ下りる父親は、段々と いら立ちモードに突入です。

正直 私と二人きりの時に、あんなに いきどおる父親を見たのは初めてで、怖くってずっと黙ってました。

ど…どうしたらいいんだろう…

子供ながらにヤキモキです。

そのうち、階上から どんどんと人が下りてくる階段に出くわしました。
入口階段です。

「こちらは入口階段ですので!」

「いいから、通ります!」

──えええッ!!?

何を思ったか父親は、誘導係の方の制止を振り切り、人を かき分け入口専用階段を上り始めました。

ええッ?…えええ~ッ???

人に もみくちゃにされながら上りしな、私は天井に大きく下がる“出口”のノボリを発見しました。

今更です。

階段を登った先で、チケット確認をされていた係員さんに止められました。

「こちらは入口専用ですので!出口にお回り下さい!」

「子供が『疲れた』って言ってんだよ!いいから、通せ!」

えええええ~ッ!!?

父親は人の流れを、滝登り。

ガッツンガッツン肩をぶつけ私の手を引き、ずんずん進みます。

テープで仕切られた隣の道は、出口側。

父ちゃん、エキサイトし過ぎて、テープを潜るって、思い付かなかったんだろうな。
一番疲れる方法で、どうにか会場の外に辿り着きました。

帰路の電車は疲れ果て、父子は むすりと黙りです。

──こんな迷惑な大人には、絶対、ならない。

アレな父親の背を見て、子供は逞しく育つんでしょうね(しみじみ)

まあ、タマの色紙は暫く姉の机に飾られていたので、行って良かったですよ。

─黒ブタ─

幼少期では無いですが、父の日 繋がりで。

中学生の時、気まぐれに父の日のプレゼントを用意しました。

特に父親の誕生日すらも祝った覚えが無いので、父の日も漏れなく習慣ではありませんでした。

だから、本当に気まぐれなんです。そんなもんです。

当時、手芸にハマっていた、私。
手芸コーナーを回っていて、何となく平織りの黒い布を手に取りました。

うわー、真っ黒だなぁー。

何用だろうか…なんて考えつつ、周りの巻かれた布と合わせていました。

グレーと合わせてモノトーンにしたら、めちゃめちゃ格好良いんじゃない。

何となく、黒と梨地のグレーの布地を購入しました。

買ったは良いけど、何を作ろうか全く浮かびません。

そういえば、去年は母の日にエプロンを縫ったから…
よし!父ちゃんにもエプロンを縫おう♪

という訳で、適当に布地を床に広げ、デザインを考えました。

父ちゃんと言えば──

ブタ、だよな。

いや、流石にプレゼントには酷くね?何か、何か…

考えど考えど出てくるものは、ぶた、ブタ、豚…

まあ、自分で「お豚(とん)だよ、ぶひぶひ」って言っちゃう人だから、大丈夫でしょう。

黒地をベースに、耳と鼻をグレーの布地で作ることにしました。

胴回りは…ううん、分からんな。

調整が利くように、腰紐はグレー地でリボンを作り結びにします。
白いチャコで適当に黒地に洋梨型を描きます。

型紙…?何ですか?それ…

冗談です。
勿論、適当 裁縫なので、そんなもの作りませんでした。

自分の体に布を直接巻いて、こんなもんだろ、とトルソーボディー代わり。

ジャキジャキジャキン。

耳の部分を肩紐に付けて、鼻はポケットにしようかな。
カタカタカタ…ダダダダッ。

ミシンでダダッと縫い上げて、黒ブタシルエットのエプロンが仕上がりました。

試しに自分に試着して、姿見で完成を確かめます。

…うん♪我ながら、可愛く出来たぞ♪

若干、腰紐が長過ぎる感がしましたが、大は小を兼ねるって事で。

ラッピングして、郵送しました。
その後、年の離れた姉二人は独立してしまい、遠方の父親の家に遊びに行く事も無く、数年経過。

エプロンの事など、すっかり忘れていました。

年始に語ったセカンドハイスクール直前、私 単身で父親の家に行った時の事。

料理が趣味の父親が御飯を作る際、パッと掛けたのが、あの黒ブタエプロン。

「えッ!? 父ちゃん、使ってくれてたの!?」

「おう♪」

なんて会話をしましたが よくよく見れば、エプロンは おろしたて のように折り目が付いています。

腰紐は長すぎて大きなリボン結びになっちゃってるわ、肩紐はウッカリ固定しちゃってたので、胸の部分が下がり過ぎ…

とてもじゃないですが、日常使いには勝手が悪過ぎる仕様です。

父ちゃん、無理に「使ってますアピール」しなくても、良いんだよ…

使いづらいなら、言って。
ハッキリ、言って。

それにしても、自分で試着した時は肩紐に違和感 無かったんだがなぁ…

エプロンを作った当時の、鏡に映った自分の試着姿を思い起こします。

──あ!

これでも一家で一番、背の高い、私。
エプロン作成時、とっくのとんまに父親を見下ろしていました。

あちゃ~、私に合わせて作っちゃった所為か~(汗)

せめて肩紐は固定せずアジャスターにすれば、多少は使い易かったかもしれません。

針と糸が父宅に在れば、直してやったり出来たけど…

普段 料理をしている際に父親がエプロン着けてる記憶が無いので、まあ、問題無いでしょう。

数日 滞在しましたが、黒ブタエプロンが出現したのは、初日のみでした。とさ。

──想い出 語ってると、一切ファザコン感が伝わってない気がするんですが。

大好きだよ、父ちゃん♪ハグっ♪

⑧に続く──

蟲の縁⑤

毎年この時期になると、どうしてもノミバエが何処からか侵入して、気が付くと繁殖し、なかなか退治しきれません。

つい先刻、風呂場の はめ殺し網戸の内側に 丸々と育ったノミバエが とまっていて、くるくる せわしなく動き回りながら外に出ようと もがいているさまを観察しておりました。

あの胴回りじゃあ、網戸の格子は くぐれんだろ。

大きさは およそ網戸の格子のニマス分。
脱出は不可能かと思われました。

ピタッ…ムイムイ…プ、プ~ン

おお~う。

ノミバエは器用に身をひねり、網戸の格子を突破して、青空に飛び立って行きました。

──“出れる”という事は“入れる”という事。
こればっかりは網戸に何か振るか貼るかせねば、防げません。

カビ対策で換気はしたいから窓は開けときたいし。

去年まで小バエ捕りのポットを数箇所設置したりしておりましたが、どうにも誘引剤の酢酸臭が苦手で置き場に困ります。

Amaz○nさんで小バエ捕り検索で一覧に出る、UVライト式の虫駆除器
簡易なもので2~3千円。

──なんやかんやシーズン通して、同じくらいは使い捨ての小バエ捕りに かけているのでは。

UVライトはワンシーズン程で切れるらしいですが、大概 予備が一本おまけ されています。

電気代は掛かりますが、差っ引いても お得な気がします。

という訳で、今年は とうとう2千円代のUVライト虫駆除器を買ってみました。

中心のUVライトの周りに電線が張られ、UVに寄せ付けられた小バエ等が、電線に接触し感電させて駆除する仕組み。

周りのガードも深めに作ってあり、ニャンコの手も爪も電線には届かないので安心です。

早速、書斎の入口に提げコードを差し スイッチON。

結果──

ヤヴァイ。

ヤヴァイかかる。虫が。

デスクワーク中、背後でパーンッ!て破裂音がして、ビクゥッてなるの。

怖々、中を覗いて見たら、電線にね、虫溜めに落ちないで引っ付いたままのノミバエ君が、点々と(遠い目)

電気が通るから電線にホコリも着く模様。

これ、掃除すんの、大変だな…

しばらく重宝しそうです♪

さて、前置き長くなりましたが、今回は乱入系の お話を二本ほど。

─ハチ─

実家住まいの高校初期の頃かな。
いつも通り、独りでリビングでゲームでもしてたんだと思う。

初夏の陽気に扇風機だけでは蒸し暑く、風を通そうと、窓を全開にしたんだな。

網戸を締めかけた時

ブーンッ!

大きな羽音がベランダを旋回してた。

うわッ!!? 虫だ!!!

反射的に網戸をバシンッ!と締めたんだが、時すでに お寿司。

ブーンッ!

ぎゃああああッ!!? 入って来ちゃったあぁああ!!!

咄嗟にしゃがんで、大きくリビングを旋回する どデカい羽虫を凝視した。

どんぐり みたいな腹には、黄色と黒のシマシマ警戒色。

多分、スズメバチ。

ヤ…ヤヴァイやつ、入って来たあああぁあ!!?

プチパニックです。

とりあえず、安全を確保せねば~(焦)

刺されたくない一心で、私は しゃがんだまま、廊下に向かってハチから目を離さず、移動。

この時、冷静であったなら開放したんだが…網戸を。

バタンッ!と、廊下の扉を締め、ハチをリビングに隔離。

ど…どうしよう…
隔離したは良いものの、このまま放っておいて ハチって、いつ死ぬの…???

自身の安全は確保したものの、ハチの逃げ場無し。
足元には まだ子猫のヒメ。

──こ、こんな小さい体で、あんなデッカいハチに刺されでもしたらひとたまりもない!

私は更にヒメの安全を確保するため、ヒメを抱えて自室に閉じ込め、パタンッと締め切った。

──た…戦うぞ!!!

だって、助けを呼ぶにも電話はリビング。
やっつけるしかないじゃん。

よくよく思えば、お隣さんに助けを求めるって手も有ったけど、当時は思い付かなかったし。
廊下の収納から、いつから家に有るのかも分からん古いゴ○ジェットを取り出し、手に構えた。

…ハチにも効くのかな?コレ。

ちょっと心配だけども、他に武器も無いし。

だが、どうやって吹きかける?
廊下の扉を少し開いて、隙間から噴射する?

ダメだ、ハチが廊下にも来ちゃう可能性が否めない。
入り組んだ3LDKの敷地全域を飛び回られては、見失ってしまう。

私は、リビングに突入する決心をした。

ハチとの距離があるうちに サッとリビングに入り込み、後ろ手で扉を締め 背中をピタリと扉に着けた。

ブーンッ!

私は壁、私は壁、私は壁…

極限まで壁と同化し、ハチが射程圏に入るのを待つ。

──今だッ!

プシューッ!

噴霧された殺虫剤は、易々とハチの後方で霧に霞み。

大ハズレである。

くううううッ!

しかも大きく飛び回るハチに、私の存在を知られてしまった。
私目掛けて一直線に飛んでくる。

ぎゃあああああッ!!?

咄嗟にしゃがみ、私は頭上に向けプシューッ!と噴霧した。

あ、ゴ○ジェットちゃうわ、実家に在ったのキ○チョールだ。ハエ用の。

若干 自分にも引っかかってしまったが、見事カウンターに成功。

いかなハエ用とは言え 流石 殺虫剤。
正面から まともにくらい、ハチの羽ばたくスピードが落ちた。

このッ!このッ!これでも喰らえーッ!

追い討ちである。

ヨロヨロ、プ~ン…

もうもうと殺虫剤が霧になる中、弱り行くハチは逃げ場を求めてリビングを回遊し、窓辺でポトン…と床に落下した。

よっしゃあ!やっつけたぞ~!

ハチが落ちたのはテレビ台の裏。
私はハチの生死を確かめるべく、テレビ台に手を着いて覗き込んだ。

──う…うわぁ…(ドン引き)

瞬殺とはいかんようで、隙間に落ちたハチには、まだ息が残っていた。

苦しむハチの黒黄シマの腹からは、卵管が出たり入ったり出たり入ったり…

めったやたらに 刺しまくっているんだと思う。

ハチの針って、赤いんだぁ…

正直、キモぃ。

しばらく眺めていたんだが、なかなか息の根は止まらない。
ひょっとしたら効果が薄くて一時的に弱っているだけやも知れん。
このまま放置して蘇りでもしたら…

嫌だな。

虫を確実に仕留められる手立ては無いもんか…

拾ってベランダにポイッ!とか、無理な話。

考えに考えていたら、昔 誰かが「G撃退には、中性洗剤をかける」と言っていたのを思い出した。
洗剤で表面の油を落とし飛べないようにし粘性で動きを止め、ついでに窒息させるんだとか。

私は台所用洗剤を持って来て、ハチにドバっと振りかけた。

その後 結局、母親が帰って来るまで自室に引っ込んでましたよ。

ところで 私──ヤツの死骸を片付けた覚えが無いんだが、どうなったんでしょうね。

─セミ─

コンクリート打ちっぱなしのベランダに かげろう揺れる、うだるような暑さの夏の真昼。

暑っちぃ…

パジャマ代わりの麻織りの甚平を着て、私は洗濯物を干していた。

ジーワジーワ、ジジジジジジ…

セミの声が暑さを助長させる。

さっさと終わらせて涼しい屋内に戻りたいところだが、熱気に汗に、私の動きは鈍りに鈍い。

──ようし、これで、ラストー!

最後の一枚をパンパンッと広げて、空の洗濯カゴを持ち上げた時だった。

不意に、突風が吹き、洗濯物が風にあおられた。

ヒラヒラヒラ~…

風に飛ばされ、茶色い紙片のような物が、私の元に運ばれて来た。

──ん?枯葉かな?
いや でも、この季節に枯葉って、おかしくね?──

思考に囚われた折、枯葉が風に乗りヒュッと、甚平の袂(たもと)に入り込んだ。

うわっ、入っちゃった(汗)

体に触れる感触は完全に、紙。

私は甚平の裾を掴んでバタバタと振り、紙を中から出そうと試みた。

バタバタッバタバタッバタバタバタッ!

──ポトンッ

ふうぅ…ようやく取…

床に落ちた茶色い物体に目にして、私は凍り付いた。

「ぎゃあああああッ!!?」

茶色い木の葉のような羽、ひっくり返った胸からは6本の脚。

アブラゼミである。

嫌あああああぁ!!!

こんな虫が自分の体に触れてたとか、気持ち悪くて さぶいぼが止まらん。

し…死んでんのかな…

ピクリとも動かないセミの様子を、ベランダにタバコ吸いに行く度 確認した。

…うご

──I KI TE LU!

生きてたよ、虫の息だけど(遠い目)

放っといてもベランダ行く度、気が気じゃないので、灰皿の蓋で どうにかひっくり返し、自力で逃げ去るのを待ちました。

⑥に続く──

シーン・ビジネス①

これは私の履歴で最も長い、某アパレル販売員 時代の物語である。

時折、部分的に語っているんだが、いい加減まとめておこうと思う。

だがなあ、如何せん期間が長い所為でなぁ…時系列で語るのは難しい。
てな訳で、いつも通り思い出した順の いれこになるが、ご容赦願いたい。

─販売員デビュー─

歳は20代前半の、家出人。
『ワンダーワールド③』で触れた、それまで働いていた遊技場の上司と大ゲンカ。

「辞めてやるー!」

勢い余って退職し『就活②』を経て、ようやく就けた仕事。

パリッとしたビジネスマン向けの、アパレルショップでバイトである。

動機なんて軽い。

働くスーツ姿って、格好良いじゃん。

よく分からんけど、個人ノルマ無いっぽいし。

系列店の同時募集で、私は近隣のI店に勤務希望だったが、最初に勤務したのは面接先のT店、大型ショッピングモールのテナントだった。

「今日から、よろしくお願いしま~す!」

営業時間の長い店舗で売上も上の中。
通常、平日は早・中・遅の三人体制、土日は5~6人体制 他店のヘルプも参加する、アパレルにしては回す人数の多い店舗であった。

この職務が通常のアパレルと違うところは、採寸が有るんだな。

特にワイシャツは首周りと袖丈でサイズが決まる。
スーツに隠れる身頃の幅は、言い方悪いが二の次である。
最初に支給されたのは、メジャーと商品のワイシャツ。

店員だからショップで扱ってる商品が、制服代わり。
好みの柄の白っぽいワイシャツを店頭で選んだ。

「これにします!」

サイズなんて分からなかった当時、適当にLサイズを開いてもらった。

試着室でお着替え、お客様役のOJTも兼ねている。
試着室の鏡で確認したけれど、着た感じ自分ではサイズが合ってるのか全然 分からん。

「ちょっと大きいんじゃないかしら」

店長に言われたけれど、ワイシャツは伸びないし、大きい方が動き易いかな~、なんて思い 着たままタグを切ってもらった。

首からメジャーとネームを掛れば、販売員の完成だ。

私が務めた当時は、新人教育用の研修マニュアルは薄かった。
なので採寸の仕方は店長が教えてくれた。

ちょうど他スタッフの居ない時間帯だったので、直接 私を採寸するかたち。

「肩幅を半分にして、この首の骨の後ろのポコッてなってるところから肩骨を通って手首の くるぶし下、2~3センチ…」

背後で骨を触られながら説明を受ける訳なんだが、ぶっちゃけ、よう分からん。

合わせて畳んだワイシャツの採寸も教わった。

「じゃ、次の お客様の採寸 来たら、測ってみてね♪」

もう!!?

容赦無い、スパルタである。

採寸は直接お客様に触れる仕事。最初の お客様が良い方で良かった(遠い目)
最初のうちは店長が遠巻きに見ている視線が有ったんだが、三人ほど測ったところで無くなってしまった。

お客様は、私が測ったサイズを鵜呑みに買われていく…

し、試着してくれ~(泣)!

採寸に自信なんか無い無い。

せめて羽織ってくれれば、若干の安心には なるんだが、尋ねても断られちゃうし。

こ…このネームに“研修中”の三文字を載せてくれ~(号泣)

お客様からしたら店頭に経つスタッフは全て、プロ。

入りたての研修期間一ヶ月の研修時給の人間だなんて、判別つかん。
ましてや初日の小一時間目だなんて、思いもせん。

こうやってね、実地で揉まれに揉まれ、逞しく育つ訳ですよ、新人は。

─レジスター─

私が務め始めた頃は、POSレジでは無く、通常のレジスターだった。

レシートのロール紙が二巻きセットされていて、同時に同じ内容がインクで印字される。
カッターで切り込みが入って出てくる方が お客様用、印字され再び巻かれるのは店舗控え用。

同型のレジはガススタの時に使っていたので、若干違うボタンの配置を覚えるだけ。

分類のメンズ・レディース・ネクタイ等を押、価格帯で割り振られたボタンを押下する。
ボタンに無い価格帯はテンキーによる手入力。

バーコードスキャナーは付いていない。
コレ、疑問に思われた方は居るだろうか。

在庫管理がレジで出来ないんだ。

価格やバーコードの記載された商品のタグには 切り取り線が入っていて、レジで会計する度、全て手で千切る。

一日中のタグの紙片を溜めておき、店舗PCに接続されたバーコードスキャナーで読み取り、在庫管理をしていた。

うっかりタグ切りを忘れていると、売上と差異が出ちゃって、帰れないのだよ。

当時、支払いは現金orクレジットカードのみ。
クレカ払いは別途、デベロッパー(館)から支給されている別端末、キャットでの操作になる。

レジと連動していないので、キャットの読込用のスライドにクレカを通したら、レジに出力された合計金額を入力し直し、支払い回数を選択する。

こっちは感熱紙。
店舗用・館提出用・お客様控が出力される。

館提出用には署名欄が有り、お客様に ご署名 頂くのを忘れてはいけない。

前にも少し触ったけど、署名漏れると結構、後々 面倒臭いのだよ(遠い目)

署名を貰ったのに、署名入りの館提出用控を お客様に渡してしまったりね。

レジ触る時は全集中よろしく。

私の場合は別件だが、遊技場の新人時代に大ポカを2度やらかしていて「3回目やらかしたら辞める」と周囲に告げ、金銭を触る時は3回チェックする癖が身に付いていて、良かったと思う。

あ、遊技場を辞めたのはコレ原因じゃ無いですからね。
単に上司と仕事のやり方が合わなかっただけ。

おっと、脱線。

─遅専─

営業が23時迄となると、遅番をやりたがるスタッフは少ない。
終日売り上げた金銭管理もせねばならんしね。

その点、私は生活リズム的に夜型だし、レジ締めも他バイトで経験済み。
遅番専属の任を、まんまと手に入れられたんだな。

初日は数時間の中番で業務を覚え、翌日からは遅番修行。
2日間でレジ締めをマスターせねばならない。

ぶっちゃけ、鬼。である。

教えてくれたのは、小さい お子さんのいらっしゃる、主婦スタッフ。
家庭の事を考えると、せいぜい中番くらいで上がりたいだろう。

だから最初っから遅番希望の私は、結構 重宝されたのだよ。

こっから先は、私流の覚え方。
私は基本、仕事を教わる際にメモを取らない。

いちいち理解出来ん単語を書き出して「もう一度」とか「ちょっと待って」とか、一連の流れを止めるのは何て言うか、勿体無いと思ってしまう。

だってさ、ぐちゃぐちゃな ひらがな ばかりのメモ帳、役に立たんでしょ。

漢字が書けないだけなんやけど(笑)

メモを書かない訳じゃ無い。

帰りの電車や帰宅して落ち着いてから、思い出してメモ帳を作る。

復習するんだ。

もし新人に業務を教える事があったなら
『メモを取らない=話を聞いていない、では無い』
事は、心に留めておいて欲しい。

話を聞き流してる輩は、やらせた時に出来んから、分かるから。
このやり方、教わっている側は別に構わんのだが、教えている側としては「え?メモ取らないで大丈夫?覚えられてる?」てなっちゃって、もの凄く不安である。

就活の話でも触れたけど私は、傾聴時に手元に紙とペンが有ったら、話をしている方から目を離さず、ペンだけ走らせ書き留めるようにしている。

そうやって『聴いてますよ~』体で書いたメモは、ほぼ読み返さんな(笑)

おっと、脱線。

閉店間際の営業中にも出来る事・準備しておく物 等の説明を受け、閉店時間を過ぎたら証明を一部落として、実際 触りながらの指導を受けた。
二日間で覚えねばならんから、並々ならぬ集中力で臨んだ訳なんだな。

二日目は先輩スタッフに見守られる中、実際にレジ締めを一人で行った。

「全然、大丈夫だね!」

教わったのは基本のみだが、無事 太鼓判を頂いた。

三日目は遅番一人立ち。
緊張する中、準備に確認に余念無く、いざ、閉店時間。

──あれ?

照明を落とそうと、並ぶスイッチを見て手が止まった。
店舗の照明のスイッチは、場所ごとに2列3個3個の全6個。

…レジ上の照明が、どのボタンか分かんない…

いたし方無いので、全焚きのまま作業させてもらいましたよ(遠い目)

後は、布だな。

閉店を知らせ、商品を守るための布を 什器に10枚ほど掛けるんやが、どの什器に どうやって掛れば良いのやら。
ぶっちゃけ適当で良いんだが、こういう細かいところ独りでやってると もの凄~く、不安になるもので。

電話して聞く程の事でも無いしな~…

翌日、早番の店長に大丈夫だったか確認するまで、不安な夜を過ごしました。とさ。

指導が口伝でマニュアルが無いってのも、考えものだな。

②に続く──

シーン・ビジネス②

当時は個人情報保護法施行前で、顧客リストが店舗で閲覧出来た。

メンバーズカードをお持ちの方は有り難かった。
備考に登録して有るお客様のサイズと、自分が採寸したサイズに差異が無いかを照らし合わせつつ、採寸修行。

一見様には、こっちの不安が飛び火しないように細心を払う日々。
採寸後、始めて試着して下さった方は、大いに自信に繋がったな。

務め始めて半月ほど、やってきたのは、半期に一度の優待セール。

メンバーズカード作成時に連絡先を頂戴しておいて、告知DMハガキを ご持参頂いた方のみ一部を除き全品2割引、なセール内容。

基本的な業務内容も抑えきれていない内なんだが、そりゃもう べらぼうな盛況ぶりでな。

ひいい~(汗)

嬉しい悲鳴とは、まさにこの事。
接客・品出し・レジ打ち・品出し…エンドレス。

「お足下、失礼しま~す!」

過去、魚群戦隊フィッシュマンと某アミューズメントパークで培った、声掛けスキルが見事発揮。

自声デカくて良かった、マジで。

会計時に切り取ったタグ片には、一枚一枚「20」の文字を記載する。
コレ、忘れちゃうと、レジの売り上げと在庫の売り上げが合わなくて、帰れないんだよ(遠い目)

一点だけ ならまだしも、大抵、複合的に数点ズレるんだな。

余裕が有れば、中番の方が帰る前に中間でバーコード入力済ましてくれるんやけど…

「○○さん!合わない!」

「了解です!」

私は数学が得意であったから、差異金額が発生してると、どの価格帯が何点・何品ズレているか算出して、適当な価格帯の商品に値引き率を負荷して、点数は変えぬまま売り上げを合わせるのが速い。

ぶっちゃけ、力技である。

毎日、他にスタッフがいる内に、レジ業務をこなしつつ、パソコンと電卓に小一時間は向かっていた気がする。

もちろん、毎日 出勤では無いから、どうしても合わないと休みの日でも電話が掛かって来て、計算代行して折り返したりもしてたな。

コレ、入店一ヶ月目の業務かな…

と 思ってたのは、内緒だ。

なんか よく分からんが、かなり早いうちに頼りにされて、やりがいは強かった。

優待セールが終了して間もなく、店長と営業さんが店舗ミーティングをしているのが、遠耳に聴こえた。

「○○さんも、喜ぶと思う…」

え、何?何の話?

私関連の話をしているようで、店長が寂しそうな感じなのが気にかかる。

そのうち営業さんに呼ばれ喫茶店に同行して、話が振られた。

「I店に移動してもらえないかな」

oh。

急遽スタッフが辞める運びになり、人員が不足するのだと言う。自店も人が足りてるとは言えない状況。
I店T店を行き来する形にして欲しいらしい。

確かに当初I店勤務希望であったが、ひと月とは言え、働き慣れ始めた古巣を飛び立つのは忍びない。

「どのくらいなんですか?」

「週1~2日」

あ、なんだ。その程度なら、気に病む事も無いわ。

ヘルプ感覚で、私は首を縦に振った。

翌日──
出勤打刻をパソコンに入力しようとして、あれ?と思った。

私の所属店舗が、I店に変更されていた。

え?たった1~2日程度のヘルプで、籍まで変わるの?

その時は気付いてなかった。
営業さんと私の擦り合わせが、噛み合って無かった事に。

数日後、I店のシフト表が届いた。
頂いたI店のシフト表には、ガッツリ週5で表示されている、私の予定。

──え??? 週1じゃないの???

寝耳に水である。

営業さんから聴いた話を思い返せば、「週1~2」のみ。
I店T店どちらが、とは言っていない。

私も尋ねた時「どのくらいなんですか?」のみ。
どちらが、という主語をお互い伝えて無かったんだな。

マジか~…

擦り合わせが噛み合わない典型と思う(遠い目)

5W1H。

いつ・だれが・どこで・何をしたか。

あれ?4つしか思い出せんのだが…まあ、良いや。皆様、ご周知の事と思うから、省く。

伝達事項、確認事項は、抜かりなく行って下さいね。
こういう事になるよ。マジで。

自分でOK出しちゃった上に、シフトも出ちゃってて、今更「こんなにI店に行きたくない」とか文句は言えない。

常勤の私が抜けるT店には、1日2人体制が増え、方方の お店からヘルプが入っていた。

何だか釈然としないまま、I店の勤務が始まった。

I店は特殊なレジ体制で、館が用意した専用レジを使っており、テナント全域共通のポイントカードも存在した。

当たり前の事であるが、館に提出する帳票類や使用出来る商品券も違う。

結構、覚えることが多いんだな。

また、1番困惑したのが、シフト本体。

営業時間がT店より5時間程短く、基本は早番・遅番の2人体制。
遅番の時間でも上がりはT店の中番と同じ。

それまで遅専であったから、中番の時間でも ちとキツいと言うに、何の思いやりか、休日前は早番・休日後は遅番、という謎のスタイル。

これ、普通は休みが数時間長くなるから喜ぶ方が多いと思うんだけど、喜ばない人間も中には居るからね。

特にT店の遅番、翌日I店の早番、てのが、一番嫌だったな~(遠い目)

お店が違うと180度やり方が違う。全ては店長の采配次第。

またI店は日中暇なベッドタウンの店舗で、爆発的に売り上げが伸びるのは帰宅ラッシュの1~2時間。
夜売り上げが伸びるのはT店も同様だけれど、日中の手隙時間は相当だ。

I店の店長は以前も販売をやっていたので、接客を持って日中をカバーする やり方。

これ、辛い。
私、接客、嫌い。

自身が買い物中 放っておいて欲しい性分でも有るから、I店長の「接客、しろ」オーラが痛かった。
だってさ、お客様が入店さると、じい~って、私を見てる視線が執拗いんだよ。辛いよ。

「お客様に背を向けない」

お客様がはけると、注意されたもんだっけ。

当たり前の事では有るが、言われて初めて気付く事も有る。
そういう部分は、凄く勉強になったのだけれど…辛かったです。

雑談も弾まないしね。

それでもI店勤務をOKしてしまった手前、いつ辞めようかな、なんて考えながら自分を殺してシフトをこなしてた。

そんな折、T店でも常勤スタッフが退職する事になってしまった。

T店勤務に安らぎをもたらしてくれていた、遅番を教えて下さった主婦のEさん。
そして耳にした話が、常勤スタッフ欠番の穴を埋める営業さんの作戦。

時折ヘルプで中番に入って下さってたM店のスタッフをT店に異動させる、らしい。

──何で、そんな まだるっこい事、すんの?

だって、私をT店に戻してI店にM店の方を入れれば、遅番教える手間が無いじゃない。

T店の遅番時間は嫌らしいし。

T店に戻りたいが、営業さんともT店長とも顔を合わせる機会が無いまま、約半月。

自分都合の希望を上司に伝えるべきなのか、どう連絡したらいいのか、分かんない。

ここで私、恐らく人生史上一番の、こすい作成に出た。

愚痴作成である。

シフトが被る主婦のEさんに ひたすら、I店での業務内容を話し、T店との違いを並べたてた。

「え~、そんな感じなんだぁ」

「そうなんです、楽しくないんです…(涙)」

I店長とは喋らなくなり、日々 商品整理やストック整理、掃除に精を出していた。

辞めてしまうI店のスタッフさんとは仲良くしてて話も弾んだけど、居なくなってしまうしな。

I店長と二人きり残されるのは、困るんだ。精神的に。

私の愚痴を同情しながら聴いて下すった、Eさん。愚痴を聞かされる方は たまったものじゃなかったろうに(涙)

Eさんに愚痴をし出して、一週間くらいだったかな。

T店長とシフトで顔を合わせた。

「もうね、○○さんは『うちで引き取る!』て、営業さんに言ったから!来月からは安心して!」

なんと、T店常勤に戻れる運びになったんだな。

Eさんが心配してくれてT店長に私の愚痴を回し話してくれてたんだそう。

Eさん、T店長(感涙)✨✨✨

ここまで思惑通りに進むとは思ってもなかったのは、内緒だ。

いや ホント、今思い出しても、こすい事したな~…て 自分に呆れますよ。

こうしてEさんと入れ替わりにT店に戻って来た、私。
勤め始めて3ヶ月目にして、スタッフ中 一番の古株になってしまった。

ここからは「早の店長・遅の○○」として、お店を守って行くことになるんだ。

③に続く──

誤記
作成 ✕ → 作戦 ○

幼少ひとコマ③

子供の頃から使っている 古毛布や ぬいぐるみを手放せない人って、多いんじゃないかな。

他人には理解されにくい、自分の世界だけの宝物。

私も同じく、物心付く前、それこそ お乳を飲んでいた赤坊の頃から、止められない“癖”が有る。

名付けて、そでちゃん。

Tシャツなんかの袖口を、お乳を飲みながら ずっと いじくっていたのが、語源。

一番記憶に古い そでちゃんは、母親の お下がりの切りっぱなしのオンボロテロテロ部屋着ズボン。

保育園のお泊まり会のとき、母親が恥ずかしながら「ぐずったら、コレを…」と、保育士さんに渡した逸話も存在する。

幼稚園の頃には、何故か袋に入れられて、廊下の納戸の取っ手に ぶら下がってた。

多分、母親なりの “脱☆そでちゃん” 修行だったんだと思う。

そんなんね、手元に袖が有る以上、通用せん。
厳密に言えば、“袖”で無くて良いんだ。必要なのは、“裾”。

勿論、好みも存在する。
大人になってからは特に木綿100%の着倒して薄~くなっちゃった、くったくたTシャツがベター。

これをね、指の股で挟み込んで、擦るの。
何とも言えんが、気持ち良いんだ。

日がな一日やってやれる。
寧ろ出来ないと落ち着かない。
今もスマホ入力しながら、やってる(笑)

着ているTシャツで“お袖”しちゃうと、同じ場所ばかりだから擦り切れちゃうので、最近は お袖用に古いTシャツを専用に下ろした。

先日、姉が「そでちゃんに良いんじゃないかな」ってくれた お古のズロースを、触った瞬間いい感じと思い、ベッドの枕元にヒョイっと置いた。

「この子は~、こんなオンボロを喜んで~(泣)」

母親が わざとらしく嘆いていたよ(笑)

シーン・ビジネス③

色々と説明しにくいので、館や店舗形態により前後したり違ったりは有るんだが、一日の業務内容をT店を例に記しておこうと思う。

─開店前─

シフト上の出勤は開店15分前だが、余裕を持って1時間~30分前に店着しているスタッフが多い。

スタッフ間の情報共有、連絡ノートを一読する。

館の金庫室から釣り銭バッグとポストから連絡物を取って来る。

常備釣り銭額に差異が無いか確認、レジのドロワー(引き出し型の金庫のところ)に釣り銭を納める。

什器に掛かっている暗布(あんぷ)十数枚を撤去。とりあえず丸めたまんまバックヤードに置いておく。

掃除、特に床一面は来客が有る時間はやりきれないので、今のうちに全体にモップをかける。
ハンディモップで商品間のホコリも撤去。
鏡類を拭く。

商品整理。大抵遅番は時間が無いので、ぐちゃ~ってなってる事が多い。
開店前にできる限り整頓して商品の抜けは補充しておく。

テナントの入口を塞ぐ網2枚を畳みながら撤去、提げる用の長いS字フック十数本も撤去。
この3~5mの網、旧式は かなり重たい。床を引き摺るので結構汚れてる。

早番は体力仕事。ぶっちゃけ、コレを「15分間でやれ」とか、鬼である。

─開店─

館により、5分間程 店頭に立って お客様を出迎える。
「いらっしゃいませ」「おはようございます」挨拶と共に一礼。

割と この時間、立ち尽くしているだけの場合が多い。

あ、お客様来た♪

挨拶して一礼して顔を上げたら、別テナントの従業員だったり、なんて良く有る話(笑)

店頭を見守りつつ、暗布を畳んで箱に納める。

─日中業務─

宅配便で店着した商品の入荷作業。
当時は一点一点ハンディスキャナーでバーコードを読み取り、店舗PCに読み込んでいた。

基本、前前日の売上商品+新商品数種類。
大きなパッキン(ダンボール箱)にワイシャツで30枚くらい、ネクタイで100本くらい、これが日々10箱程店着する。

早番の時は何か良くわからんアドレナリンが出ていて、皆「中番(遅番)が出勤する前に全部片付けるんだ!」みたいな事やってた。

欠けた商品サイズを補充、新商品のレイアウトを調整して、とりあえず袋のまま店出しする。
ストックは什器下の納戸やバックヤードに全スタッフが分かり易いように納める。

他スタッフが出勤したら、引き継ぎをして各々の休憩回し。

商品の袋出し、ネクタイを畳む。

店頭ディスプレイの変更、立ちボディか3体、半身ボディが8体。
アイロンを当て、畳みジワは取る。
他、畳まれた商品を立て掛けたり、平什器の上に広げて飾ったりもする。

ネクタイにはBOX型のディスプレイ棚に丸めて納める。地味にこれだけで180箱くらい在ったかな。

商品部から依頼あらば、倉庫や別店舗に商品の出荷とパッキング作業。
宅配便の集荷が来たら持って行ってもらう。

ゴミ捨て。ダンボール箱は畳んで納めてもとにかく かさばる。PPバンドやビニール袋も沢山。
館の果まで台車に乗せ捨てに行くんだが、私はバックヤードを歩くコレが好きでな。ヘルプ先でも行ってたな。

手隙の時間あらば、ひたすら掃除。
ホコリってのは時間が経過すれば積もるもので、特に積んであるシャツの首中(タグの辺り)に、いつの間にやら溜まってるんだな。
ガムテは必需品。

あんまりペタペタ毎日ホコリ取ったから、一度店長がM営業に「そんなにペタペタやってると、無くなっちゃうよ(笑)」なんて冗談言われてた。

実際 無くなりはしないんだが、後からM営業が「糸は繊維を束ねた物だから、ホコリと一緒にガムテに引っ付いて、毛羽立ったり繊維が抜けてしまったりするんだよ」と教えてくれた。

商品にキズを付けないように、との危惧である。が、商品を綺麗に保たねば買い控えが起こる。

どっちも大切だし、匙加減は難しい。

備品、消耗品類の発注。基本、備品倉庫にFAXするかたち。

ショップバッグ大中小は勿論、ラッピング用の箱やリボン・シール、ロゴ入りのセロテープやレジロール(レシート紙)・空のメンバーズカード・割引券…上げたらキリがねぇな、etc。

うかうかしてると、売上が爆発する土日なんかに不足しちゃったりするんだな。
間に合うように補充しておかねばならない。

スタンプ押し。
メンバーズカードや割引券・館提出用帳票類それぞせに種類の違う、店舗名スタンプを押印しておく。

シュッと押印欄を並べたら、トン、ペタ。トン、ペタ。トンペタトンペタトンペタ。リズミカルに。

店舗紹介用のリーフレットに、既存店のショップリストを挟む、なんて作業もあったっけ。

ラッピング用のリボンもホチキスで止めて作っておいたり。

この作業たち、地味に好き。

客注発注・受注。
チェーン展開なので、自店は欠品していても他店舗が在庫を持っていたりする。逆も然り。
基本、店舗間での電話での やりとりになる。

電話が掛かって来たら、品番から商品を店舗内から探し出すんだが、私コレ、めっちゃ速かった(えっへん)

品番・サイズ聞き終えるとほぼ同時に、商品を見つけ出し終えてた。
良く電話口や一緒に居るスタッフに「速ッ!」と言われたものだよ。

そんなに難しい事じゃない。

アルファベットの品番からメインカテゴリ、数字から生産時期、色番、電話で聴きながら、お店の中 動いちゃうんだ。
山を見つけたら、サイズを探すだけ。

フライングで動いちゃうからメモ書きは残っておらず、必ず品番等を復唱して確認を忘れずに。

時々 見つからない時は他客注やB品(傷商品)箱に入ってたりして「残念」て、なる事も有る。

後は取り置きか店舗移動か、客注伝票・連絡ノートに引き継ぎ記入し、時が来るまで定位置に保管する。

釣り銭の両替。
万券は釣りには使えないので、他スタッフが居る間に、細かくしておく。
やり過ぎても不足しても後が大変。

他スタッフが居る間に、売上金に差異が無いか確認。
札類は一枚折り込んだ十束にしておく。

館への定時売上報告も有ったな。
これはキャットでの入力。
同時に店舗の時間帯売上も売上ノートに記入しておく。

─閉店準備─

閉店一時間に、締めで使う物品類の用意。

館提出用の帳票類・提出袋、釣り銭バッグ・入金袋 等、時間が有れば事前に出してカウンター裏なんかに纏めて置いておく。

PC報告用の表計算シート・売上メールの雛形 等、ウィンドウを開いておく。

売上金の確認。
この際、マネーカウンターにセットした小銭類はそのまま、安全な所に安置しておく。

T店は未開封の棒金が入金出来たから、私は両替の時に小銭も札も多めに作っておいて、事前に翌日分の釣り銭を作っちゃってた。

─閉店作業─

閉店時間が来ると、警備員さんが通路に締切用のテープを張る。
店内に残留お客様がいらっしゃらなければ、レジ上を残し照明オフ。

レジ締め。
売上金・釣り銭を分け、それぞれバッグに納める。
レジのドロワー内に残り物が無いかチェック、小銭入れをひっくり返して「レジ締めました」サイン。

商品券の切取線を切り提出分と控に分ける、裏面に店舗印を押印、控はホチキスで止めておく。
提出用帳票へ枚数と金額の記入。

クレカの署名控の枚数確認。

レジの精算処理と、キャットへの精算項目入力。
この際、出力されたレシート各2部のうち一枚は館提出用の帳票に貼付。残りは店舗控。

館提出用のジッパー袋に、帳票・クレカ署名控・商品券を納める。

店舗控分はホチキスで止め、一日分のクレカ店舗控・商品券控と共に纏めて止め、保管箱にポイ。

館の入金室に入金に行く。

入金機にお札と小銭と通帳をセット。
テナントカードをスライドして、集計開始。
ジャラジャラと呑まれていく小銭をボケ~ッと眺めるの、結構 好きだったな。

精算レシートと集計された現金に差異が無ければ、通帳記入して終了。

釣り銭バッグを金庫に納め、館提出用袋をポストにポイ。

店舗PC作業。
売上帳票・在庫タグ等を入力し、売上メールを本社と店長に送信。

暗布を広げ、各什器を覆う。
長いS字に網を引っ掛けて、店舗と通路の境目を囲う。

売上ノート記入・連絡ノートに引き継ぎ事項を記載。

私物をバックヤードから出し、扉類・引き出しに鍵を掛け、施錠確認。

PCに退勤打刻をして、電源オフ。
残った照明もオフ。

お忘れ事項が無いか確認して、退店。

──とまあ、覚えている限りで こんな感じの流れなんだか、コレを15分間でやれとか、ぶっちゃけ鬼である。

あくまでも基本形で、不測の自体が起こり 以外の業務が増えるなんて茶飯事。

ほぼ毎日 退店打刻だけ定時で打っといて、30分~1時間はサービス残業してたな。

先に出来る事は先に済ませ、翌日出来る事は翌日に回さねば、まず不可能だ。

余程の事情、例えば現金売上に差異が発生してたり、お客様が閉店後も残留してたり、なんやかんや起きた時だけ、15分くらいは残業付けたけど。

あんまり残業多いと、本社に叱られちゃうんだよ(遠い目)

T店はテナントの ほぼ真裏に入金室が位置していたけど、店舗に よっては最果てだったり。

他スタッフは皆、定時で上がる努力をしていたけど、私は なんかもう定時上がりなんか諦めちゃってた(笑)

④に続く──

シーン・ビジネス④

他スタッフに対しては「この辺は早番に お願いしちゃう」とか「次の日やれば良いよ~」なんて指導していたが、私は真逆を行っていた。

決して他人には強要しない、口外もしない、私だけの胸の内。

自分は別に構わんのだが、他人に やられると「え、大丈夫?無理しないで早く上がんな」て、物凄く心配になっちゃう。
真似する必要は無いと思いますよ。

─遅番の流儀─

これは、T店勤務で確立して以後、ずっと念頭に置いていた、接客最小限で売上を伸ばす私個人のやり方。

一.動き続ける

手隙の時間など作らない。
常に清掃・ディスプレイ変更・ストック整理etc、とにかく手を止めない。

その際、清掃・ストック整理時は什器に体が向いてしまうから、お客様に背を向けないよう、壁に対して垂直に半身で行い、膝頭は店舗入口に向けておく。

しょっちゅう店舗入口をチラ見し、入店あらば「いらっしゃいませ」が言える状態に置いていた。

店員がカウンター等で静止して店舗に立って入口を見張っているよりかは、幾分か入店し易いと思う。

備品補充等のカウンター内作業は閑散期以外は閉店後。

一.接客では無く、お手伝い

お客様に声掛けしてグイグイ行く接客は どうにも苦手だもんで。

近くに寄られてきた お客様に対しては「お伺い致しますので、お申し付け下さい」程度でフェードアウト。

お客様を作業しながら直視はせず、視界には捕らえておき、サイズを探されている素振りや興味を惹かれているな、と確信した時のみ、声を掛けに行く。

あくまでも、お客様には店内を自由に見回ってもらって、私は お買い物のお手伝いをする、という姿勢。

一.閉店直前に金銭を数えない

特に30分前からは一切 現金は数えなかった。

閉店時間間近に小銭のジャラジャラする音が響くと、大半の お客様は「あ、閉まっちゃうんだ」と気取られ、退店してしまう。

だから私は閉店1~2時間前に売上金と釣り銭と別けておいて、売上金から釣り銭が出せるように両替していた。

まあ、札も小銭も多いと入金機の集計に時間が掛かっちゃうんだがね。
この方法、別の効果も生まれたので、それは後述する予定。

どうしても数えねばいかん不安な時は、小銭音が出ないように細心の注意を払っていたっけ。

一.商品整理

特に閉店前に売上が爆発する店舗では、閉店時に店内が荒れたまま。

私は放っておきなどしない。

一例を除き、ピシッパシッと店内商品位置を正してから上がっていた。

早番のオープン前作業を少しでも減らしてあげたい、また、整頓時間が足らずにぐちゃ~となってる店舗をお客様に見せたくない、という思い。

流石にこれはT店長を筆頭に早番メインの方々は、私が遅番の日の後は「ゆっくり来れる(出来る)」と、お言葉を頂いた。

ほんのサービス精神なので、決して褒められた話では無い。

定時で、上がりなさい。

一.備品準備

土日や店舗により、オープンしな売上が爆発する。

特に割引券やショップバッグやラッピング小物も、ガバッと減る。

常に必要分以上を使い易いようにセッティングしてから帰宅していた。

店舗印の押印なんかは来客中はカウンターに広く出し辛いので、繁忙期は閉店後にガーッと一気にやってたな。

とりあえず、こんなもんかな。

⑤に続く──

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