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上手くいかないことを許容する経験

H3ロケット打ち上げに関しての何やかやが宇宙開発関連でなくてもエンジニアやってる人の心に響いちゃってる感じです。
私は無関係なのに結構アレです。なのでその気持を吐き出してみる。

手を動かす立場の人なら似た経験あると思う

計画が予定通りいかなかったことで、手を動かしているところが色々言われて何か嫌な気分って現象、私も経験あります。
なんでか知らんけど怒られが発生する感じ。外野の声だけならまだしも近いところがそんなこと言わんでも、みたいなこともある。
もっと仲良くやろうよ。

原因が自分のしくじりだったこともあるし、実際は違うけど自分のしくじりみたいな図式になったこともある。もちろん自分以外の問題なこともある。
自分以外の問題でも馬鹿正直タイプなので俺知らねえしって出来なくてなんかしょんぼりしちゃう。

後から問題を調べれば、あそこをこうしておけば、あれに気づいておけば、あの時に一声かけておけば、みたいなケースも多くて、頼まれてもないのに反省したりして寝られなくなったりとかする。

エンジニアとか手を動かす人って実際そういうもんでしょって諦めてるし、そういう凹みをしない人は向いてないんじゃって思う面もある。
それは回復できたからこそ言えることで、凹まないで済むほうが良いけど。

H3は結果的に上手くいかない場合の最悪を回避できていた

どこまでが分かりやすい説明なのかさえ分からないけれど、打ち上げまで想定や発見されなかった問題が発生した上で、問題が起きた対応ができたという状態。フェイルセーフ。

プログラムで言えば、事前のテストはすべてクリアした上でリリースして問題がおき、念のために用意していた例外処理が動いて止まった感じ。
リリースは監視されていて例外処理で止まったけど、共同通信はその例外処理でとまったことを一般に失敗と指摘して、そういうの辛いばっかですよっていう状態になった。

原因が分かると今度はなんで出来なかったって言えば

いやあ、とにかく世知辛いっす。

自分もずっと前に数ヶ月だけ鴨居に行ってたことがあって、その時「最後まで実地で試験できないものは自爆装置」って冗談を聞かされたことがある。もちろん自爆の指示出して各所の仕組み動くよねってテストはするけど、実際に動かして確認したら全部パーになるよねっていうジョークなんだけど。

後出しジャンケンで何でも言えるし、それは正論っちゃあ正論なわけ。
はいはい、全くおっしゃるとおちです。しょぼん、ぴえん。を経験している人はわりと多いんじゃないかなあ。

上手くいかない=排除 という単純な習慣

そういうぴえん状態の時、自意識を保つために色々と考えてみたんだけど、この風潮は、きっと世間が悪いんだと思いまーすって結論になった。
バブルが崩壊しちゃって、今までどんぶり勘定でじゃんじゃんやっとけやっとけだったのが急ブレーキかかって、何やるにもケチケチになった。
うまくいかない=無駄なことした=無能=そんなヤツいらない、の図式。
今見ると予算は減ったけど人材はまだじゃんじゃんあった状態で、人材の無駄遣いしちゃってた図式なんだけど。
そういう状況がバブル崩壊後から続いて、当時の新人だって20年選手になる。もし組織にずっと残れているということは、排除されないで済んだわけで、それが当然の仕事になっていても不思議じゃない。予定通りいかないなんてあり得ない!って感性でバリバリ仕事できる人が出てきても不思議じゃない。

なので、どんな場面でも上手くいかないことを許容できない人が出てきた。

あれれーうまく動かないっすねーガハハって現場が言って許される状況はどうなの?とは思うものの、そんな態度一切許されないってのもおかしな話だと思う。
もっとみんな仲良くやろうよ。

そういう図式に慣れちゃったのも悪い

そして、そういう図式に慣れちゃった面もあって、仮に次回の打ち上げが上手く行ったとしても、その次のH3の2号機で何かあると「また?」「何度同じことするの?」って言えばオーケーな感じがあるんだろうなって、余裕で想定できる。オーケーな感じってなんだろう?って思うけど、言うよねー。

そして何故か現場もそう言われないように頑張ろう!とか掛け声かけてるとしたら、戦うのはそこじゃなくない?って思ったりする。

上手くいかないことすら楽しめるといいよね

宇宙開発で上手くいかない話を聞くたびに見ているのがスペースXの動画。こんだけ派手に上手く行かなかった映像を自社でYoutubeにアップできる状況はすごく羨ましい。イーロン・マスクの会社だけど。

日本もこんくらい寛容になろうよ。

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