アイディア農場プロジェクト:AI時代に生きる(その2)
このページは通読用のものではありません。
ここにあるのは、思考の断片、アイディアの種です。
毎日ひとつを取り上げて読み、それに対して考えを巡らせてください。
そこから、新しいアイディアが芽を吹き、成長することを期待します。
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自動車の自動運転が可能になれば、免許証がいらなくなる。すると、現在の教習所産業は大打撃を受けるだろう。
高齢者認知症試験と言うもののを受けさせられて、午前中の時間を取られた。AIによる自動運転が一般化すれば、こうしたことも必要なくなるだろう。
自動車の自動運転が可能になれば、自動車の稼働率は10倍以上になるので、自動車の生産は10分の1以下に減少する。
このような大きな変化が、遠くない将来に迫っている。
データを売買するというが、わずかな料金で個人データを提供する人がどれだけいるか疑問だ。
データを売れるようになれば、偽のアカウントを大量に作って、偽のデータを売る人が増えるだろう。
コストを払ってデータを入手し利用するのでは、経済的に採算が取れるかどうかわからない。
グーグルやフェイスブックは、サービスを提供することによって自動的に、対価を払わずに個人データを入手できたので、その利用から莫大な利益を得ることができた。
データをコンピュータに与えれば自動的に学習するというものではない。データの欠損値を補正するなど、様々な前処理が必要だ。
AIの創造性とは、ランダムな変化を与えて、うまくいくものを残すということだ。これは、人間の創造性とは違う。
紙の書籍には安心感がある。書籍に囲まれた書斎や図書館の書庫にいると安心する。
紙の書籍に安心感があるといっても、それは過去に生産されたものである。遺跡を訪ねると安心するようなものだ。
まとまった体系は、紙の書籍になっていないと把握しにくい。ウェブではまとまりを捉えにくい。
デジタルでは、10万字程度の内容(書籍1冊分程度)の体系を一括して把握するのが難しい。しかし、紙の書籍であれば全体が一覧できる。
紙の本であれば、5分間あれば全体でどんなことが書いてあるかを把握できる。ウェブの書籍ではこうはいかない。
デジタルな書籍を紙の書籍のように一覧することは、技術的に不可能ではないと思うが、そのような技術はいまだ発明されていない。
紙の書籍は、一旦書籍にしてしまうと内容を追加したり変更したりするのは難しい。しかし、ディジタルであれば一旦アップした後でも修正したり追加したりすることができる。
デジタルな書籍は、リンクが貼れる点で紙のよりも優れた特性を持っている。
電子書籍の利点:絶版がないこと。書籍の置き場が必要ないこと。見たい時に、すぐに入手できること。
現在ある電子書籍は、リンクや自由や修正などデジタルな情報の特性を十分に生かしていない。
電子書籍は、単に紙の書籍を電子化しただけのことである。これは流通面では優れた特性を持っているが、機能面で紙の書籍より優れているとはいえない。
デジタルな書籍を作り上げていく過程は、紙の書籍の場合とは違ったものになり得る。しかし、それは実現されてないように思う。
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