「超」整理日記(第971号):連休のさなか「グローバル化」について考える
◇ 働らかされ改革?
1月13日が休日であることに気がつきませんでした。
昼頃になってようやく休日であることに気づいた次第です。
このところ、毎月1回は月曜が休日になっているような気がします。
「働き方改革」というのですが、連休がこれほど多いのは、少し異常ではないでしょうか?
一昔前、「欧米諸国ではバケーションを取るのが一般的で、日本人はもっと休みをとるべきだ」といった議論が盛んに行われました。このときから思うと、世の中も随分変わったものです。
「働き方改革」というのは、実は「働らかせられ改革」ではないかという気がします。
自分から進んで働くのであれば、休日が多すぎるのは、むしろ支障になる場合が多いと思います。
「働かされると」いう感覚があるから、「休みが多いほうがよい」ということになるのではないでしょうか?
「目指せ窓際族」という言葉を聞いたこともあります。全員が窓際族になってしまっては、会社は成立しなくなるでしょう。
◇ 中国の若者は世界で仕事をしたいと考えている
中国の「知乎」というSNS質問サイトを見ると、「外国で働くためにはどうしたら良いのか?」、「そのためにはどんな勉強をし、どんな準備をしたらよいのか?」という質問がたくさんあります。
中国の若者たちは、広く世界中で仕事をしたいと考えているのです。
日本で働くことについても、強い関心を持っています。
そして、ノウハウが提供されています。
例えば、企業の面接で何を聞かれるかとか、家を借りる方法など。また、どのように就業したかの経験談もあります。
「似たような仕事の賃金は故郷の3倍であり、賃金と労働環境は中国の賃金と労働環境よりはるかに優れている」、「日本は安全な社会であり、そこで働くのは快適だ」、「日本の伝統的な大手企業では、賃金に加えて、さまざまな福祉手当が支給される」等の指摘があります。
「移民到日本」(日本に移民する)で検索すると、「日本は先進国であり、礼儀正しく、生活習慣も非常によい。したがって、日本に移住したい人が増えている」といった指摘がありました。
ただし、日本に特別の関心があるわけではありません。アメリカやヨーロッパで働くことについても、多大の関心をもっています。日本は選択肢のうちの一つにすぎません。
中国の学生はグローバルなのです。
◇ カプセルに入ったグローバル化
日本の経済にはさっぱり元気がないのですが、そうであれば、外国に仕事を求めれば良いはずです。
日本の国内にしか可能性を求めないという内向きの姿勢では困ります。
外国で仕事をすることが考えられていないわけではないのですが、そこで臨まれているのは、日本の会社に就職して、外国の駐在員になることです。
そうすれば、渡航や住居に関わる費用・手続きは会社持ちとなるし、ビザの取得も会社がやってくれます。したがって、安全に外国での勤務ができるというわけです。
その半面で、外国の地場企業に就職することはあまり考えられていません。あまりにリスクが高いと考えられているのでしょう。
「会社」というカプセルに入り、その庇護の下で外国で働くという方法が、日本人には適しているというわけです。独力で知らない土地で働くのは無理だという判断があります。
「グローバル」という言葉は実によく使われています。大学の新設学部にはこの言葉を関するものが圧倒的に多いのですが、「カプセルに入ったグローバル化」では、意味がありません。