中国の国際的膨張は続くが、経済成長率は鈍化
◇一帯一路への中国の投資が拡大
中国は、一帯一路の地域での港湾への投資を積極的に進めている。
事業主体は、中国港湾運営大手の招商局集団(チャイナ・マーチャンツ)と中国海運最大手の中国遠洋海運集団(コスコ・グループ)。
ギリシャ最大港のピレウス港に積極的に投資。中国からの積み荷を同港で揚げて、鉄道輸送に切り替え、欧州各地へ配送する。
ただし、問題も多い。東アフリカのジブチ港では、トラブルも発生している。また、港湾が軍事転用される怖れもある。
◇ デジタル人民元
中国人民銀行がデジタル人民元を発行する計画を持っていると報道されている。
中国ではすでに電子マネーが普及してキャッシュレス経済が拡大している。デジタル人民元によって、完全なキャッシュレス経済に移行することになる。
中国国内だけでなく、国外でも利用される可能性が高い。国際決済は、仮想通貨が最も得意とする分野だ。
「一帯一路」の地域に、人民元が浸透通大していく可能性がある。
東南アジアやアフリカ諸国などにも進出する可能性がある。
◇ 中国版GPS、北斗
中国政府は、2020年6月までに中国版全地球測位システム(GPS)「北斗」を完成させる。
衛星53基を打ち上げ、米国のGPSを上回る35基を運用する。
これを自動運転に用いる。
また、物流管理などにも利用する。
中国のハイテク分野での躍進は続く。アメリカは、ファーウエイ以外にも、メグビーやアイフライテックなどのハイテク企業を制裁対象にしている。
◇ 2010年の成長は5.9%に
米中貿易戦争は、第1段階合意には達したものの、制裁関税は残っている。
米大統領選までに解決できない可能性が高い。
このため、2020年の経済成長率は6%を下回る可能性が高い。
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