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「超」AI整理法 無限にためて瞬時に引き出す(第2章の2)
2.「超」整理法は数学的に最適な方法
◇最後に使われてから最も長い時間が経ったものを捨てる
私が『「超」整理法』を書いていたのと同じ頃、コンピュータサイエンティストも、キャッシュメモリの設計に関して同じ問題を考えていました。「キャッシュメモリ」とは、超高速で読み書きできるコンピュータのメモリです。容量はあまり大きくないので、優先度が高いデータを入れます。
まず最初の問題は、キャッシュがいっぱいになってデータを捨てる必要が生じた場合、どのデータを捨てるべきか? ということです。
LRU(Least recently used:最長時間未使用の原理)がその答えです。直訳すれば「最近で使われることが最も少ないもの」ということですが、「最後に使われてから最も長い時間が経ったもの」というほうが分かりやすいでしょう。それを捨てるのです。
「超」整理法は、まさにLRUの方法をとっています。というより、ファイルを押し出していくことによって、自動的にLRUを見いだす方法になっています。
LRUは、コンピュータ以外でも広く使われています。図書館で用いられている「12年間1度も読まれなかった本は倉庫に送る」というルールは、その例です。
ブライアン・クリスチャン、トム・グリフィスは、『アルゴリズム思考術』(早川書房、2017年)の中でこの方法について説明し、「超」整理法は、「コンピュータサイエンスにおけるLRUを発展させたものだ」と評価しています。
私は、『アルゴリズム思考術』を執筆中の著者から、メールと国際電話でインタビューを受けました。原著は、2016年にHenry Holt and Co.社から刊行されています。
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