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THE IDOLM@STER SHINY COLORS MUSIC DAWNに新時代のライブを見たという話

ノクチルは実在する(挨拶)

10月31日、11月1日に開催されたアイドルマスターシャイニーカラーズ初のオンラインライブ「THE IDOLM@STER SHINY COLORS MUSIC DAWN」本当に良かったですねぇ…

え?まだご覧になってない?お値段は各日3900円ぽっきり。配信チケ販売は11月7日、アーカイブ視聴期限は11月8日まで。今すぐ観ましょう↓(バタバタしてたら記事の投稿がチケ販売最終日になってしまいました。すまねぇ…)

と言っても、お金払ってまで見るのはなかなかハードル高いと思われる方もおられるとは思いますので、今から書く感想はそういった人もいっぺん見たいなと思えるようなものを目指して書いてみます。

ゲーム会社の本気が詰まったオンラインライブ

今回のシャニマスライブは言うまでもなく、コロナ禍という情勢の為に企画された配信ライブでした。本来はスプリングパーティー、そして2ndライブが予定されていましたが、コロナ禍による自粛のために中止。そして、今回のライブも幕張という会場を抑えていたことがわかり、恐らくですが人を入れることを前提に企画していたんだと思います。

しかし、現状の新型コロナウイルスの状況を見て、無観客のオンラインライブに切り替えることを決断されたようです。他のコンテンツのイベントでは客席を間引いたり色々と工夫をされていますが、現状収束するどころか世界的には第2波・3波が来ているこの状況で無観客ライブに切り替えた運営の決断を支持したいと思います。

だからと言って、普通の配信ライブで終わらないのがアイドルマスターというコンテンツ。そこはゲームを中心とした総合エンターテイメント企業バンダイナムコの技術を総動員して様々な仕掛けを作ってきました。

まず、ライブの前後に「デビ太郎音楽ブース」「アフター会場」と称した特設バーチャル会場を展開していました。

これが、さすがゲーム会社と唸らせるもので、PCのみではありましたが、アプリをインストールすることで、ゲームのようにバーチャル会場でシャニマス楽曲を聞きながらアバターを操作したり、アクションを起こしたりできたのでした。これに関しては世界的にロックダウンのさなか行われたSecret Sky fes(DJポーターロビンソン主催のオンライン音楽イベント)で似たような仕掛けがあり、そういったものをヒントにゲーム会社らしくさらにブラッシュアップされたものの様に感じました。

また、チャットもできるようになっており、プロデューサーたちのコミュニケーションもここで行えました。これに関してはとても面白い出来事があったので後述します。

さて、ここから本題のライブになるのですが、配信ライブ自体はコロナ禍から半年以上を過ぎた今、様々なコンテンツやアーティストが行っています。個人的に別のコンテンツのオンラインライブもいくつか見ました。同じアイドルマスターの中では、シンデレラガールズが24時間生放送という無茶な企画の中で、DJ配信、そしてオンラインライブを企画し、AR技術などを駆使した映像で僕らの度肝を抜いてくれました。

しかし、MUSIC DAWN(音楽の夜明け)と名付けられた今回のライブ。やはり、単なる配信ライブでは終わりませんでした。

客席に俺らがいる

アイマスライブの醍醐味と言えば、各アイドルやユニットに合わせたペンライトの色変え。アイドルをプロデュースするという趣旨のゲーム通り、ライブでもプロデューサーたちがペンライトでライブをプロデュース(演出)していくのがお決まりとなっていました。しかし今回ばかりはそうはいきません。そこで運営が出した一つの答えが、観客席にペンライトを設置して、観客動員ライブに近い環境を作り出そうというものでした。今はペンライトもコンピューター制御で一斉遠隔操作ができる様なものも売られているので、おそらくこういったものが使われたのだと思います。

確かに普段と違いペンライトが全く動かなかったり、ペンライトの色が統一されすぎていたりと不自然さは拭えませんでしたが、普段と違い統制のとれた景色もなかなか良いものでありました。

ドローン映像

↑おそらく使われたであろう機体

たくさんの方が言われていましたが、一番度肝を抜かれたのがこれでした。普段と違い観客が入っていないことで、事故の確率が減るからこそできた思い切った演出。このドローンのおかげで、ぼくらはお家にいながら観客視点どころか、アイドル視点というとんでもないものを手に入れたのでした。そしてそれが最もはまったのが2日目のノクチルの「いつだって僕らは」。初日は4人全員が揃ったライブでしたが、2日目は樋口円香役の土屋李央さんが他コンテンツライブ出演のために欠席。しかしこれを巧妙な演出で、見事に僕らを泣かせる場面へと昇華しました。

※情景がわかりやすかったので、てんまさんのツイートを引用させていただきました。

ライブではあえて樋口パートをCD音源のみで歌わないという決断。そして曲中にセンターステージで4人が向かい合って歌う場面、ドローンが樋口円香の目線の映像を映し出したのでした。これにはシャイノグラフィ作詞の古屋さんも思わず涙ぐんだそうです。

ほんとこの演出を考えた人に金一封包みたい…けどできないので、代わりにグッズ課金しよう。

この他にも、Twitterでハッシュタグをつけることで公式が自動的にコメントを拾ってくる仕組みや、オンライン上でのプロデューサー名刺の公開など、普段プロデューサー同士が会場で行っているようなコミュニケーションを行えるように色々と配慮されているように思いました。

まさかのオンライン打ち上げ

こういった中で、個人的にすごく印象深い出来事がライブ後にありました。運営が用意したアフター会場で当日のセトリなどを聞きながらプロデューサー同士で当日の感想合戦などでチャットが盛り上がっていました。そしてこのサイトはアフター後、アーカイブ配信の0時まで残っていたのです。この何の映像も音楽も鳴らないサイトで、プロデューサーのチャットは続きました。話題もアイマスの事だけでなく、声優さんのこと、お隣コンテンツの事など多岐にわたりました。しまいには、八海山(杜野凛世役の丸岡和佳奈さんが大好きな日本酒)を買って乾杯とかし始める始末… 

そう、これって知らずにオンラインオフ会してたんです。一つのコンテンツの下に集まった見ず知らずの他人が、意気投合してオンライン上で酒を酌み交わしながらおしゃべりする。私はこれを機にTwitterで繋がった人もいました。おそらく運営はそこまで考えてチャットを残していたわけではないと思いますが、個人的にとても楽しい時間でした。

アフターコロナのニューノーマルライブ

ここからは個人的な予想も含めて、散々聞き飽きたであろう新型コロナの話題や少し面倒な話などもしていきますので、MDの感想だけを見たい人はここで閉じてください。

非常に残念ではありますが、新型コロナウイルスの状況は芳しくありません。他のコンテンツなどでは客席を間引いたライブなども行われていますが、正直その程度でどうにかなるウイルスではないと思っています。スーパースプレッダーといわれる感染者がまぎれた時点で、おそらくかなりの確率で感染します。日本はまだはっきりした要因などがわかってはいないものの欧米などと比べてかなり感染を抑えていますが、それでも新規感染者は横ばいから最近は若干右肩上がりになりつつあります。

油断すれば再びパンデミックがいつ起こってもおかしくない状況で、何かしら根本的な解決策が見いだせない限り、正直今までの形でのライブは行えないと考えた方が良いです。というか、行わない方が良いです。もちろん現地でコールなどをして一緒に盛り上がるのがライブの楽しみであることは、アイマスやラブライブ!などのライブコンテンツをたくさん経験してきた私も同意するところです。しかし、コロナ禍の現状を見るにやはり3蜜環境とたくさんの人の移動を引き起こす大型ライブは避けるのが無難です。

だからこそ、今回のシャニマスMDライブで一つのニューノーマルを見た気がしました。元々、バンダイナムコの様なゲーム会社はVRやAR技術などをずっと開発し続けてきました。だからこそ、現地に行かなくても現地にいるかのような体験を提供することは得意としているはずです。そして、恐らくライブでたくさんの人が求めているような人同士の交流も行えることが今回身をもって体験出来ました。また先日の星井美希のshowroom配信の様な試みも始まっています。

アイマスというコンテンツはこれまでもたくさんの挑戦をしてきて、新たな時代を切り開いてきました。このアフターコロナの世界でもエンターテインメントの新たな形を提供し続けるパイオニアであってほしいと願ってやみません。

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