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溢れる
灰色の冷たい空を見上げて
ほぅっと息をつく。
力が抜けるとともに、涙が溢れた。
…いったい今まで何を頑張ってきたんだろう…
一旦溢れ出した涙は止めることができない。
…大丈夫、今は一人だ…
止めることができないなら、止めようとしなければいい。
もうずっとずっと、我慢しすぎたんだ。
こんなになるまで一体、何を我慢していたんだろう…
日常のそこかしこに息を抜く場所はあったはずだ。
私にはそこが見つけられなかった。
だから今、こんなにも
よくわからない悲しさや、怒りや、やるせなさに支配され
感情が溢れ出して止まらない。
涙を流すしかその感情のやり場を知らない。
あの灰色の空は
いつからあんなにも冷たくなったのだろう。
空はもっと青く輝いていたのではなかったか。