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失声症から声を取り戻せたお話※11※

遡ること、20年前。

もう遠い遠い昔のこと、

でもね実はまだ今も周りから‘’話す声が小さい‘’と言われている。それでも声を出せる、話せるとゆうことは私にとっては大きな進歩なんだ。

見えない傷は、小さな心に刻まれていた。まいにちまいにち、明日は殺されるかもしれないと怯えていた。

小さな体と純粋な子供の心に、深い傷がついたんだ。だからね、長い長い時間がかかったよ。沢山の涙を流した。

14歳で声を失くしてしまった。

だけどね、

そんな私の深い心の闇に光をくれたもののお陰で、私は、光の指す方へと歩いていく事が出来た。

私にとってはそれが、


※音楽※ 

  

だったんだ。


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病院に入院してた時は、病院にあったピアノで大好きな曲を弾いた。先生のピアノにあわせて、童謡を歌ってた。

学校に行った日には、大好きな音楽室でピアノを弾いては歌ってた。

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家に帰ったら、ラジカセから好きな音楽を流して、その時持っていたテープウォークマンやMDに好きな音楽をランダムに入れて、私だけのプレイリストを作って、小さな声だったけど歌ってた。

きっと、今読んでくれているあなたにも、自分だけの‘’光をくれる何か‘’があると想う。

絵を描くこと、写真を撮ること、手芸や何か物を作ったり、料理をすること、動物と触れ合うこと、とかね。

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どんなことでもいい。

光の指す方へともに歩いてくれる友達のような、

居てくれるだけで安心出来る家族のような、

そんな一緒に時を歩んでくれる自分にとっての‘’ひかり‘’。


そんな音楽に、これからは私から恩返ししたいんだ。


いつも壊れそうな心の側にいてくれて、ひとりじゃないと歌ってくれて、ほんとにほんとに、ありがとう✾✾✾


光をくれた私の友よ。

今度は私からあなたへ、

*ありがとう*を届けたい。

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