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神社で出来ること
昨今のスピリチュアルブーム、御朱印ブームで
神社にお参りする人もずいぶん増えました
物事はすべて陰陽で表されますので
良いことばかりでもありません
それによる恩恵も弊害も色々あるので
少しずつお話しする機会を設けたいと思っています
ただ、今はもっと気軽に神社へお参りしてほしい
そんな思いがベースにありますので
まずは皆さんのお困りごとに
ヒントになるような記事をご紹介していきたいと思います
この一連の記事をどういう訳か
早く届けないといけないようなので
(そういう気がする)
週末の占い、しばらくお休みします
※今回の記事はコメントをしてくださった方への
お返事を兼ねていますので
個人的な言い回しになってしまったらごめんなさい
神社でできること
今回は一般の方があんまり知らない
参拝の話をします
神社でご祈祷しているのは
皆さんの「お祈り」を神様に伝えるため
と前回の記事でお話しさせていただきました
それ以外にも神社に参拝される方は
色んな表現で神様と仲良くなりたいと
足を運んでくださいます
①結婚式やお宮参り、七五三、成人式等
人生儀礼でのお祝いを神社でと選んでくださる方
②厄除、歳祝いを神社でされる方
③お守り破魔矢、縁起物を神社外へお持ち帰りになられる方
④絵馬を奉納してくださる方
⑤ご自身で神様に語り掛けられる方
⑥朱印
方法は様々ですが大まかに分けると
皆さんが目にしたことがあるのは
こんな感じでしょ言うか?
1.人生儀礼・厄除
①②はご祈祷と同じで
いくらか現金を支払っていただくことが必須です
行事を行うための費用だったり、
要員を確保するための費用だったり
または、神事を行った後にお持ち帰りいただく撤下品
(神様にお供えしたものをお持ち帰りいただくので
”お下がり”と言われたりもします)の実費だったりもします
2.お守り・破魔矢
③もポピュラーですね
これはお土産にしていただくことが目的ではなく
神様のお力をお借りして守っていただくことを
物体に託すということをしているわけです
その物体を買うのではなく
お授けいただくことに対して
いくらか現金をお支払いただいています
「え?どういう事?」って思われませんか?🤨
神社は宗教法人ですので税金を支払っていないことを
ご存じの方は多いと思います
それは商売をしているわけではないからです
つまりお守りって「売っている」わけではないんです
神様からお授けいただいている
神様が飲んだり食べたり力を籠めたりしたものを
お分けいただいているという考え方なんです
だからそこに利益が発生しないため
商売しているわけではない、ということ
なんだか胡散臭い話ですか?
3.絵馬
④も皆さん普通にされている方も多いと思いますが
こちらも多分「え?」って思われるんじゃないかな
と言うのも、現在は絵馬にお願い事を
書かれていらっしゃる方が多いので
願い事をかなえてくださることに対し
何某かの支払いをしていると
勘違いされていないかなあ?と
そうなんです
ここに現金をお支払いいただいているのは
お願いを書く、叶えるための費用ではなく
神様への感謝を表す形として「馬を奉納する」ために
神社側が簡易的に用意した「絵馬」を
お手元にご用意してもらい
奉納していただくための費用
おうちで「馬」や「絵馬」が準備していただける方は
わざわざ神社でお金を支払って
絵馬を購入していただく必要はないんです
ちょっと意外な話ですよね😅
4.お参り(社殿前のお祈り)
⑤もわりとポピュラーな行動かと思います
お賽銭を入れたり入れなかったり
思い思いにご挨拶だけで済まされる方
混んでいようが並んでいようが
必ず正面で長い間お願い事をされる方
神様へのご挨拶は正面でなくても構いません
むしろ正面でないほうがいいのは
神社巡りが好きな方ならご存じな方も多いはず
ご挨拶は境内であれば
お尻さえ向けなければいつでもどこでもできますので
ゆずりあって声を出さずにご挨拶くださいね
さすがに結婚式でお参りだけされる方は少ないですが
(無いわけではないし、ある意味素敵かも)
七五三や成人式でお参りされる方で
我々関係者が「勝手参り」と称して
良く思えない参拝をされる方もいらっしゃいました
神社へ参って神様にきちんとご挨拶もせず
晴れ着をお召になった姿を撮影だけに訪れる方
近頃は本当に多いのです
ビックリです
しかもご自身で撮影されるだけでなく
プロのカメラマンを帯同されての撮影会
神社が宗教施設であることを認識されておらない
参拝者様が多くユキノモリは憂えています
どうぞ、
神社は神様に感謝と祈りを捧げる場所だということ
深く深く心に留めてお参りください
5.朱印
⑥ご朱印
これはもう本当に
たくさんお伝えしたいことがあるので
別の記事で単独でお話しさせていただきます
それ以外にも、神社でできることを
ご紹介します
6.初穂
神社ではお金のことを「初穂」と言います
①〜⑥まで一部を除いては「初穂」が介在します
なぜ「初穂」なのか
ご存じの方も多いと思いますが
「絵馬」の話と同様
かつてはお米を奉納していました
初めての稲穂を神様にお供えしていたんですね
昨今ではそういう事も少なくなってきた
そう思われがちですが
実は今でも「お米」「お酒」「作物」は
お供えしてくださる方がたくさんいます
意外な話でしょ?
毎月奉納されている方も少なくはありません
ご祈祷やお守りなどは参拝者側が
望むものを手に入れるわけですが
「初穂」は純粋に参拝者のお気持ちだけです
お気持ちだけで神様に感謝を示すことができます
我々職員側も参拝者のお気持ちに沿うよう
感謝の気持ちで神様との橋渡しをします
それが「撤下品(お下がり)」という形です
我々が常日頃、神様にお供えしているものです
よろしければどうぞ
という体にはなっていますが
今では現実的に上げたり下げたりも大変なのと
口に入れるものが多いため管理上の問題で
最初から撤下品用にお菓子や昆布、お酒など
おめでたいものを予め準備しています
今は古来からの方法でなく
現金を納められる方もいらっしゃいますので
同じ「初穂」として受領し
撤下品を授与します
必要であれば受領証もお渡しできます
領収証として受理できる正規書類ですので
必要な方はどうぞお申し出ください
わざわざご祈祷をお申し出されなくとも
感謝を形に残したい方は
こんな「初穂」という方法もあります
7.特別祈祷
「初穂」と共に耳慣れない言葉として
「特別祈祷」というご祈祷があります
祈願する内容は祈祷の中から選んでいただけますが
より近くで神様を拝んでいただけること
お正月以外は
基本単独(貸し切り)でご祈祷ができます
ユキノモリのご奉仕していた神社では
祈祷料は5万円以上です
同じ「商売繁盛」でも
一般祈祷なら5千円以上
特別祈祷なら5万円以上なんです
ともに上限はありません
では下限のその差は何なの⁈
先ほどあげた二点
祈祷を受けられる場所、貸し切り
それだけでなく一般のご祈祷とは違った
特別なはからいをします
まず奉仕者、神主が一人から二人になります
ユキノモリのいた神社ではどの祈祷でも
巫女も奉仕させていただいておりますが
神社によっては巫女が奉仕するかしないか
また一人なのか二人なのか
鈴祓(すずはらい)をするだけか
神楽(かぐら)を舞うかによっても
金額が変わるところがあるようです
そして『祝詞』も一般には内容が濃い(長い)
通常の祈祷はどこかのAさん、どこかのBさんが
このようなお祈りをされています~みたいな内容です
一度にたくさんの祈祷をする関係で
大体一人にかかる『祝詞』の内容は2行くらい
特別祈祷の場合、どこそこに住まわれてるAさん
生まれは何年でこういう風に生きてこられて
今回こういうことを祈られていますよ
会社の場合は住所や創立月日以外に
社長が誰それで今回の人は何代目
こういう事業をずっとやってきて業績はこうです
今日はこういう目的のために来られています
と言うことを事前の打ち合わせをしながら
事細かに作っていきます
いわばオリジナルの『祝詞』ですね
また代表者の方に
玉串を奉奠(ほうてん)していただくのですが
これもその順番や、司会者などがいる場合は
どのタイミングで行うかなど
オーソドックスなスタイルはあっても
ほぼ参拝者のご都合に合わせてオリジナルで行います
だから事前の準備と打ち合わせが必要になりますし
日時も神社の行事の間を縫って行われますので
先方とのすり合わせが必要です
どうしても予約制にならざるを得ません
外国の教会のように突然できる結婚式が
日本ではできないのと同じくらい
特別祈祷もできにくいのです
もちろん準備を待っていただくことと
いくらかが簡素化されることを了承していただければ
承れることもあります
ただ神社に神主が一人しか駐在していなければ
(外の行事に出ている場合や、もともと一人しかいない場合)
物理的に無理なので、お断りすることもあります
「特別祈祷」はその奉仕料ゆえか
企業様が受けられることがほとんどです
会社の創立記念日を祝して
これからの繁栄を祈願されたり
交通系の企業様が安全を祈願されたりします
もちろん一般の方でも
お受けできないことはありません
一族挙げて
待ちに待ったお孫さんが生まれたときとか
毎年のお正月は並ぶのも大変なので
(予約できるので)
特別祈祷でと仰る方もいらっしゃいます
ですからこれを読まれている皆さんが
特別祈祷を受けてみたいなと思われれば
「良縁祈願」であっても「合格祈願」であっても
「特別祈祷」と言う形でお受けできますので
気になる方はご希望の神社で
問い合わせてみてください
どの神社でもできるかどうかは
いくつか条件があると思いますので
詳しいことはご参拝になる神社さんに
直接お問い合わせくださいね
8.正式参拝
最後に「正式参拝」についてお話しします
「正式参拝」という言葉は
「初穂」「特別祈祷」に比べて
割と定着しているのではないでしょうか?
と言うのも伊勢神宮では割とお気軽に
正式参拝できると記憶しています
もともと参拝される人数も桁違いということ
全ての日本国民を守る神社ですから
古くからいろんな段階での正式参拝を
ご用意されていたはずです
ユキノモリは神社庁の職員というわけではないので
他の神社のことまで良くわかりませんから
記憶だけでお話しすると
今回ご案内するとある神社の「正式参拝」と違って
もっとお気軽でリーズナブルな感じだったと思います
もちろん皇居へお出向かれるのと同じ感覚なので
服装に関しては割と厳しかったかな
ご奉仕していた神社の場合、昇殿にあたっての服装は
伊勢神宮ほど厳しくはありませんが
Tシャツ、短パンはアウト
これは着替えていただくように申し上げます
ご説明したにも関わらずお着替えもないようでは
正式参拝自体が中止になります
またジーンズ、デニムも本来は作業着ということで
望ましくないのですが
前述した交通関係の企業様などは
作業着が制服となっているところもありますので
昨今ではそこまで求めることは無くなりました
なぜそんなに厳しいルールを設けているか
それは普段は公開していない場所まで
ご案内させていただくことがあるからです
ご存知かどうかはわかりませんが
神社の奥側、高い所に神様はいらっしゃいます
そこへ入ることが許されるのは
神事であっても概ね宮司のみです
まれに宮司の命を受けた
権宮司や禰宜が昇殿することもあります
宮司しか上がれない場所まで
昇殿していただくことはありませんが
一般の方が立ち入れない場所へ
特別にご案内することがありますので
服装には十分ご注意くださいね
そう言うことなんです
因みにフォーマルな服装は概ねokなんですが
黒は喪服を連想させますので実は御法度です
男性の燕尾服やスーツは黒が多いですが
結婚式仕様の白・銀のネクタイをお召しください
昇殿にあたっては御身衣という白い羽織ものに
袖を通していただくので白装束を
お召しになっている状態になりますので
黒だったとしてもご心配なさらず
女性はもともとたくさんの色がチョイスできますので
おめでたい色を着用していただくのがベターです
神主も普段着用している装束は
袴が浅葱色であったり紫であったりしますが
重要な神事であれば
上下白の浄衣(じょうえ)となります
「正式参拝」の場合は神事ではありませんので
お迎えする神主は狩衣(かりぎぬ)と呼ばれる
色物を着装しています
そんな厳しい前提のある「正式参拝」ですが
お受けするにも厳しい条件があります
元々は皇族の方がお越しになられた時に
ご案内していた正式参拝ですから
お受けする神社側での意識も高く
お客様をお迎えするという形式で行われます
まずどのような方なのか
きちんと身分を明かしていただきます
お住まいの住所、ご職業、お名前だけでなく
訪問の目的や前後の行程など
事細かくお尋ねした上でお受けするかどうか判断し
お受けさせていただきます
また受諾後も必ず書面で申し入れていただきます
その後日程や内容を調整するのは
特別祈祷と変わりはないですが
ユキノモリのご奉仕していた神社では
お越しになられた際、ウェルカムドリンクの
提供をさせていただいておりました笑
次行程など時間の問題もあるようなら
打ち合わせの時点で省くこともありましたが
大抵はお抹茶を点ててお迎えしておりました😊
その後は講演や食事、見学など
参拝者の意向に従いできる限りの提供を
させていただきます
これだけのことをするので
一般の方はなかなか敷居が高いかもしれませんが
強い信仰心があれば神様も
きっとお迎えしてくださるはず
一度トライしてみてはいかがでしょうか?
因みに過去どんな方が「正式参拝」されていたか?
80%くらいは他の地域の神社の
氏子総代さんたちが研修旅行です
この場合はその土地の神社さんが
申込者になりますのでお互い様と言うことで
行程以外は根掘り葉掘りのインタビューはありません
他には企業の社長様、大学の教授などが
何か思うところあって参拝されるような場合です
一度だけ全くの個人様がお見えになったことが
ございますが、その後崇敬者様に
移行されなかったことを考えると
なんだかよくわからずに申し込んじゃったのかと
思っています
気になるところの費用ですが実は決まっていません
我々はこれを「お心持ち」と表現するのですが
それを「ただ」と思われる方はあまりいません
3人で参拝するから1人10,000円かな?
30人で参拝するから1人1,000円かな
2,000円かな?と言うような感じです
「特別祈祷」が50,000円以上なので
それを参考にされる方もいらっしゃるようです
お気持ちが純粋であればお一人で1,000円でも
お受けできますので、神様をお近くに感じたい方は
申し込まれてはいかがでしょう?
もちろん、各神社いろいろ規定はあると思いますので
ご参拝前に必ず確認をお願いします
ちょっと長くなりましたが
神社では概ねこんなことを広く承っておりますので
ご参拝の参考にしてくださいね
今日も暑い1日なので神社でひと涼み
もちろんそれを神様は否定することはありません
でもそこは宗教施設、公園ではありません
観光に訪れるとしても、そのことだけは
しっかり踏まえて上でご参拝ください