維新は結局、大阪でどの程度票を減らしたのか?
衆院選、比例票激減の維新の会
今回の衆院選で大阪の小選挙区で全て勝利することができた維新の会。
小選挙区での議席数は現有の17小選挙区から23小選挙区の躍進を遂げることはできましたが、比例の議席は25→15と大敗でした。
一体なぜでしょうか?今回は維新の会の比例票の減少と今後について考えてみたいと思います。よろしくお願いします。
北海道・新党大地が維新の比例票に影響も
まず北海道維新の会は新党大地と協力して、やや強かった印象があります。新党大地のトップは鈴木宗男氏であり、かつて維新の副代表を務めていました。ただウクライナ侵攻以降の訪露の件で、維新は鈴木宗男氏を処分することとなり、結果的に宗男氏は自ら離党する形となりました。
その件もあってか新党大地の推薦は自民が取り、維新は大きな比例票の減少をしてしまいました。
54.9パーセントの比例票の減少は紛れもなく言い訳できないものでしょう。ただし新党大地の推薦・協力を受けた自民党もまた比例票では86万票から64万票など減少幅は依然として不明な状態です。
数万票は持っていた新党大地の票が今の自民では敗北を少し程度薄める中和剤の機能であり、根本的な北海道での議席死守にはならなかったと考えられます。
自民は3議席、立憲は9議席の小選挙区で道民の民意は野党に傾いたといえます。
東京の衰退は危機的な状況
続いて維新に注目をおくべき箇所は東京での衰退です。
あえて衰退という文字を使わせていただきましたが、今の党勢のままでは都議選や参院選でも議席を取れない危機かと思いますので、厳しく言わせていただきます。
比例票が85万票から51万票になったことは恐ろしいことです。
これまで維新の会が擁立した二人の候補のうち、2022年時点で落選した参院東京選挙区候補者の海老沢氏は53万票、2019年時点で一方で5番手で当選した音喜多候補は52万票です。
私は次の維新の会の候補者は40-50万票の範囲で落選もあり得るかと思います。もちろん候補者次第ですが、維新の会としては奢ることもなく活動頂きたいと思います。
そして余談なのですが、今回の都議選では東京の比例区の議席では自民と立憲は5議席ずつの互角ですが、次の都議選では立憲の16議席からの躍進はあり得ると思います。
もちろん前回と比例票はほぼ全く変わらない立憲ですが、15小選挙区での当選をしている形なので、衆院議員が増えれば活動量も増え、区議会や都議会でも一人でも多くの議員を当選させることが出来るでしょう。
対する維新の会は大田区に一人都議がいますが、今回は何議席増やせるかが鍵となるでしょう。
関西は公明を破るが、決して油断できない
なんと3割近くも大阪で比例票が削られているのです。
ここがミソであり、今の維新の会が反維新で自民-共産までまとめて候補者を一本化されたら、市長選や府議選で勝てるかも気がかりです。そして来年の参院選でも二人当選が出来たとしても、隣県で維新の候補の票数はどのくらいあるのか?
少なくとも前向きな結果ではないことは言えるでしょう。