見出し画像

高市vs石破、決選投票ならどっちが優位か?


9名の大乱立と小泉進次郎氏の失速により高市か石破の二択に

今回の総裁選で当初は優位と見られていた小泉進次郎氏ですが、しかし結果は石破と高市の二択を生み出してしまったと考えます。なぜならば議員票や派閥に強い旧来のキングが党員票の比重が強いため、決選投票で生き残れずに振り落とされるからです。

だからこそ議員にとっては自民党総裁選は厳しい選択となるでしょう。果たして勝つのは石破か?高市か?考えてみたいと思います。

議員票は分散するものの、鍵は世耕弘成と麻生太郎

昨日、小泉進次郎候補は麻生副総裁とと会談されました。

麻生副総裁は唯一残る麻生派(50名規模の派閥)の領袖であり、麻生派は河野太郎候補や上川陽子候補を応援していますが、決選投票では菅前総理がつく小泉候補とかつての麻生内閣で麻生おろしに加わった石破候補と異なり、今回は高市候補につく可能性が高いでしょう。

麻生派からは中村裕之議員ら4名の保守系が高市氏を支持していますが、今回の決選投票でまとまって麻生派が高市氏につくとなると、小泉氏には厳しい総裁選になるでしょう。

また鍵を握る人物は世耕弘成前参院幹事長です。安倍派参院のトップであり、今回の裏金問題の処分を受けて世耕氏は離党されることになりましたが、未だ参院安倍派には十分な影響力があるでしょう。

今、選管を除く参院の安倍派は22名であり、不明票の約4分の1が世耕氏がグリップを握っていると言っても過言ではありません。


果たして総裁選を制するのは誰でしょうか?続いては議員票を読み解きます。

議員票は分散も参院安倍派は高市に流れるか?

まず参院安倍派の心情においては複雑なものがあるでしょう。国民人気を取るには不記載の議員に対し厳しい処分を求める一方で、議員票の大票田が安倍はという矛盾です。

2025年の参院選は自民党にとってはかなり厳しいものになるのは確実であり、安倍元総理が亡くなったムーブメントはもう起きず、独力で選挙戦を勝ち抜く必要があります。

安倍派の世耕弘成前参院幹事長(和歌山)、大野泰正参院議員(岐阜)、橋本聖子参院議員(全国比例)、宮本周司参院議員(石川)、堀井巌参院議員(奈良)、加田裕之参院議員(兵庫)、西田昌司参院議員(京都)、森雅子参院議員(福島)、赤池誠章参院議員(全国比例)、吉川 有美参院議員(三重)、太田房江参院議員(大阪)、北村経夫参院議員(山口)、長峯誠参院議員(宮崎)は既に100万円以上の不記載があり、相当の逆風が予想されます。

党としたら公認の差し替えも有り得るかもしれませんし、保守分裂の可能性もあるなど、少なくとも裏金議員とレッテルが貼られた議員に対し、全面的な支援をする総裁か否かを判断する必要があるでしょう。

そのため唯一不記載があった議員の推薦人が多いかつ、保守系の高市候補に支持が流れると予想します。ただ参院選まで人気が持つかと言えば、石破氏も高市氏も小泉氏も厳しいものとなるのは確実です。

予想結果、高市と石破の決選投票に

では以下のような予想が出たのでお伝えしたいと思います。


高市早苗候補が175票、石破茂候補が165票、小泉進次郎候補が126票、よって決選投票は高市早苗経済安保担当大臣、石破茂元幹事長になると予想します。

なお仮に小泉進次郎氏が決選投票で勝ち進む場合は参院の安倍派+他派閥のまとまった指示で30-40程度の上積みが必要ですが、現状はこの党員票予想を見てみると、高市か石破の二択になる可能性が高そうです。

接戦の末に・・・しかし


決選投票と各派閥を鑑みて、結局は接戦の末に石破さんの勝利を予想しました。これは各派閥の領袖のコメントや動向を注視してのものですが、私はこの予想をあたるとは決して思いません。なぜならば政治は常に裏側を見ない限り分からないからです。

茂木派と岸田派、決選投票になった際に各陣営と旧派閥の駆け引きによっては総裁選の構図はさらに変化します。

今回はプロレスのように何が起こるか分からない組み合わせであり、結局は議員票人気が高くない両者の戦いであるため、結論から申し上げれば高市総裁の可能性も十分高く、50対50の総裁選だったと予想します。

いずれにせよ新総裁の相手はプロレス大好きの元内閣総理大臣であるため、厳しい総裁選の後には厳しい党内運営と国会対策が求められるでしょう。

いいなと思ったら応援しよう!