名古屋市長選、選挙モンスターの跡地に挑む前参院議員
河村たかし、国政入り
いよいよ、名古屋市の次期リーダーを決める市長選挙が迫っています。
名古屋市長選挙(10日告示、24日投開票)
この選挙は、前市長・河村たかし氏が衆議院選(愛知1区・当選済)への転身に伴い、そのポストが空席となったため実施されるものです。15年以上にわたり、減税や名古屋城の木造復元といった個性的な政策で名古屋市政を主導してきた「選挙モンスター」河村氏。その後継候補として、河村氏の支援を受ける元副市長の広沢一郎氏をはじめ、名古屋市を「アップデート」したいと挑む前参院議員の大塚耕平氏など、さまざまな個性を持つ候補者たちが激戦を繰り広げる構図となっています。
※他にも2名出馬予定です。
近藤諒(音楽家)
鈴木慶明(元自治大学校教授)
河村たかしの後継か、新しい風か
河村氏が推すのは前副市長の広沢一郎氏(60)。
河村氏は自身の政策の継承を託し、広沢氏も「基本的にはまるごと河村の政策を引き継ぐ」と宣言しています。名古屋城木造復元、市民税減税といった河村流の施策が再び続くのか、広沢氏に期待が集まる一方で、異論も少なくありません。
特に日本保守党の衆院の小選挙区のみの表で見ると、大体18,000-20,000票です。これは維新以下、共産や参政、社民よりは上の数字です。
この点を考えてみますと、実質は広沢氏の個人の力量がメインとなる選挙戦ではないでしょうか?なかなか厳しい数字ですので、河村氏がどれほど広沢氏にべったりつくのかが注目されますl。
対するは、大塚耕平氏(65)。立憲民主党、国民民主党、公明党といった複数の政党が推薦する形で立候補し、組織力で選挙に挑んでいます。大塚氏は「遅れているもの、混迷しているものをアップデートする」と語り、名古屋市を新しい方向に導く意欲を見せています。
大塚氏は河村市政に対する批判の受け皿として、参院4期務めた強みとこれまでの市政に変革をもたらすことを掲げ、停滞を脱しようとする姿勢が見所です。
河村氏、広沢氏の個人戦
広瀬氏は自身の名前を書かせたことは最大2回しかありません。一方で大塚氏は参院名古屋選挙区で4期当選した経緯から、名古屋市民に4回自分の名前を書かせたことがあります。
では参院選の時にそれぞれ出馬したことがありますから、その時の得票数を見てみましょう。
ご覧のようにわずか3,700票近区の差があり、候補としては僅差です。
大塚氏はやはり国民民主の古川議員の地盤では強く、広沢氏は河村たかし前市長が衆院選で出馬した愛知1区の東区、西区、中区に加え、自身の県議時代の瑞穂区で強い傾向があります。
左派票の受け皿になるか?
共産党推薦で出馬する尾形慶子氏(67)は、河村市政の「削りに削った」政策に真っ向から反対を表明。市民税減税や名古屋城の木造復元を中止し、浮いた財源で小学校給食の無償化など、より「市民生活に寄り添った行政」を推進すると訴えています。
今回の選挙で国民民主と減税日本(日本保守党)はそれぞれ右の立場であり、共産推薦の尾形氏が左の受け皿になるかが問われる選挙戦です。
問題は組織力
今までは河村氏が4党を相手にし、当選し続けていましたが、広沢氏に同様のことが出来るかはなかなか大変かもしれません。
それは大きな政党である自民と組織力の公明、さらに立憲と国民がつけば、当然連合も大塚氏を応援することになります。この時点で圧倒的な組織票です。
対するは選挙モンスターの河村氏の後継指名を受けた広沢氏ですが、前回河村氏の名前を書いた有権者が今回は何名大塚氏に動くのか?
もし多くの方が動けば、より広沢氏が不利になるでしょう。
ただ愛知1区の地盤と瑞穂区のように重点的に狙うことで、今回は大きなジャイアントキリングを起こせるかもしれません。
果たして名古屋市長選は誰が勝つか?注目されます。
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