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製造業工場勤務看護職を経験して、必要だなと思った知識などを考える①

 産業保健を目指す方が多いので、今回は自分が実際に働いてみて必要だな、こういう知識やスキルあったらいいなと思ったものについて書いてみます。

1.ビジネスマナーを身に着ける

 まず、産業保健のお仕事をする際に身に着けていただきたいのは
ビジネスマナー
です。
 職場にもよると思うのですが、様々な部署の職制とお仕事をすることもあります。安全衛生委員会に参加する場合には、職制、つまり基本的に偉い人ばかりです。
 また、自分の名刺を作ってもらうことも多く、健診を実施する場合には健診機関との打ち合わせなどを行います。その際に、名刺交換をして相手方の連絡先を頂くということも必要です。このほか、学会に現地に行くようになったら、交換する場面もあるかと思います。
(個人的に学会での名刺交換はどれだけ偉い先生たちと交換できたか?ってことではないと思っていますが…)
 Twitterを見ていると、看護師さんが産業保健を目指すことも多いので、ビジネスマナーを必要としない病院という、世間的には一般的ではない組織から、企業というビジネスマナーを前提としている組織でお仕事をするので、就職活動をする学生ぐらいのビジネスマナーは必要だと思います。
 例えばノックは2回ではないとか、すすめられるまで椅子に座らないとか、電話やメールではどこの誰なのか名乗るとか、正しい言葉遣いを使ってみるとか、そういうことです。
 Google先生に相談するとある程度出てくるので、わざわざ本を購入したり秘書検定を受験するという必要はありません。
(岸部露伴は動かないの富豪村だけでは参考になりません)
 そして、このビジネスマナー、企業で働く人には前提知識として必要とされています。
 以前一緒にお仕事をしていた方で、この前提知識ゼロでお仕事をされていたので、メールに5W1Hがなく、何の話をしているのか全く分からないということがありました。メールをもらって、電話しても主語や目的語がないので、会話が成立せず…5分以上色々なことを確認して、やっと理解できたということがありました。
 更に、このビジネスマナーがないために信用を得られずに、担当の看護職ではない、別の拠点を担当している看護職の私にわざわざ連絡をしてくる人が出てきた等、私の業務にも支障が出ました。

2.ビジネスマナーがない状態とは?

 お腹がすいた状態だからといってコンビニやスーパーに入り、いきなりおにぎりやサンドイッチを会計せずに食べることはしませんよね?
 ビジネスマナーがないというのは、お会計をせずに食べだす人と同じようなものです。
 最低限のビジネスマナーを身に着けて、就職活動をして欲しいと思います。競争の激しい産業保健の世界ですが、もしかしたら、ビジネスマナーがなくて残念な結果になっている方もおられるかも…。
 メールの送り方、電話の対応の仕方等、看護師さんの時とは全く異なる対応になりますので、この機会にぜひ、身に着けてください。日常生活でも、対応が丁寧だったり良い方は、とても気持ちよく感じますので。

3.業界を知ろう

 私は製造業の工場常駐の保健師しか経験が主です。働く業界によって、その業界の知識は必要だな~と思ったので、求人をみたらその企業のHPや同業他社のHPをみて、場合によってはyoutyubeで工場見学を公開していることもあるので、それを見ながら、こんなことをやってるんだな~と思いながら見ていただけると嬉しいです。
 私は学生の頃から真面目に生きていなかったので(国家試験は1月半ばから始めたため)、参考になることは少ないと思いますが…
 「会社四季報」業界地図や会社四季報などで求人のある職場や家の近くの会社を見てみると、働く会社のことが分かると思います。多分、多くの就活生がやっていることではあるので、私が言わなくてもご存知の方は多いはず…
 そして、youtubeで工場見学とざっくりと検索してみると、様々な工場の動画が出ていると思います。まずはそこを見ていただくのが良いかな~と思います。(なお、実際の現場は動画には上げられないほど酷いところもあったりするので、お仕事をはじめたら見てみてください)
 Youtubeは結構面白いです。今は工場見学ができる動画もありますので、実際の現場とはかなり異なりますが、一度見てみるのもオススメです。

4.うるさいお局より

 とにかく、転職活動は思うような結果にならないことが多いです。だからといってあきらめるのではなく、自分自身を振り返り、足りないと思われるものや弱いと思う部分を見つけて、振り返ることも大切です。
 病棟や看護師の世界ではない、新しい世界に行くので、多少の努力は必要です。私の後輩で、PC操作が全くできないですという方がおりましたが、半年もたたずに退職してしまいました。
 思っていた仕事や他の職場の看護職と比較して、これは看護職の仕事じゃない!!とわがままを言うのは、どうかと思います。後輩保健師がそのようなことをしており、私は常に過重労働でした…
 会社と病棟は全くの別物です。キラキラ✨楽だと聞いた、一流企業で働けるからお給料も良い…後輩たちはこのようなことを言っていましたが、思うような仕事はほとんどありません。保健指導の機会があって張り切っても、上から目線で一方的な指導をしていませんか?産業保健看護職に求められている役割、考えてみましょう。たとえ資格に関係ないと思うような仕事でも、それが残業をするような結果になっていない限りは、「看護職免許がなくてもできる仕事、いたしません」のような、どこかのドクターのような発言は、職場でするのは控えましょう。
 また、看護師経験がどんなにすごくても、産業保健の現場では評価されることはほとんどありません。過去は過去、今は今です。今求められている役割は何か、求められている知識やスキルは何か、常に考えて、成長していくことが求められています。
臨床マインドからの脱却
こちらは産業医だけでなく看護職にも読んで頂きたい内容です。

勉強に疲れたら…
 COEDOHのイベントに参加してモチベーションを上げたり、ゆる会のようなコミュニティーに参加したり、色々な機会もあります。
 常に努力し続けることはとても難しく、疲れることです。時々気分転換をして楽しい産業保健ライフを過ごしてください。

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