近況メールと、昨今の報道について。

こんにちは、ゆきのぶです。

久しぶりのnote投稿です。

ほぼ、gooブログの転載ですがご容赦ください。

朝晩はかなり冷え込んできましたね。

空気が澄んで、夕焼けや星空がきれいに見える日も増えてきました。

さて、以前提供させていただいた方からメールをいただきました。

ご本人の了解を得て、こちらで紹介させていただきたいと思います。

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こんばんは!

今日連絡しておきたかったので、夜分遅くに申し訳ありませんがお許しください。
今日子どもが無事に●歳を迎えることができました!
ここまで来るのが当たり前ではなかったこと、重々承知して過ごしてきました。
子どもの親にならなければわからなかった感情や、子どもから教えてもらうことはこの●年間で沢山ありましたし、きっとこれからも沢山あるんだと思います。
恐ろしいスピードで成長していき、うれしい反面寂しい気待ちもありますが幸せを噛みしめながら育児をさせて頂いてます。
本当にこの子に出会わせてくれてありがとうございます。なにがあっても守っていきます。
ここ最近では、精子提供という言葉がトレンド入りしたりしていて正直な世間の声などを聞く機会がありました。正直心ない言葉ももちろんありましたがそれも世間の声、すべての人が受け入れられる事ではないとわかっていますし、仕方のないことだともわかります。
でも子どもが色々とわかるようになったときに、胸を張って愛情を沢山もらってたって思ってもらいたいです。血の繋がりが全てじゃないと、わかってもらえるようにこれからも育てていきます。
今はこの●年間や、妊活を頑張っていた日々を思い出しながら、子どもの隣で幸せを噛みしめながら過ごしています。
本当にありがとうございます。
まとまりのない文章でごめんなさい。
またたまには成長報告をさせていただけたらな、と思います。
コロナなどで大変な世の中ですがゆきのぶさんもお体に気をつけてお過ごし下さい
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メールと一緒に子どもさんのお写真もお送り頂きました。

文章と写真から幸せがとても伝わってきました。

さて、メールでも触れられている、昨今の精子提供に関する報道について今日は少し長めに書いてみようと思います。


『グッとラック!』『スッキリ』など、多くのメディアで個人間の精子提供に関する報道が増えてまいりました。

またインターネット系のメディアでは精子提供活動をしている男性が顔を出して出演されたりということもありました。

これらの報道に関して色々思うことがあったので、つらつらと書き連ねてみようと思います。


まず、子どもが授かれないご夫婦というものが報道されることについては良いことだと思っています。

社会的・医療的なバックアップや法制度などまだまだ未整備な部分がかなりありますが、報道が増えることによってこういった問題が解決される可能性が高まりますので、声なき声を紹介するということはとても有意義なことだと思っています。

さらに当事者の方達については、目の前の問題に頭がいっぱいで社会や行政に対して声をあげたりするような余裕はあまりないと思っています。

そのためこういった報道によって世論が盛り上がり、治療が受けやすくなったり助成金が増えたり保険適用の枠が拡大するというのは、とてもいいことだと思っています。


次に個人間の精子提供に関しての報道ですが、これは良い側面と悪い側面があるのかなと思っています。

良い側面については、同じような不妊の悩みを抱えている人が希望を見いだすことができることだと思っています。

ご承知の方もいると思いますが、現在病院でのAIDというのは、初診までの待ち時間が長くかかったり、継続して提供を受けられないという状況が発生しています。


そして私が考える最も悪い側面としては、安易な精子提供者が増えてしまうこと。

それによって嫌な思いをする人が増えるのではないか、ということを危惧しています。

報道にもあったように、国籍や学歴を偽った提供者が増えたり、善意ではなく自己の欲求・性欲を満たすために活動する人が増えるのではないかと考えています。

そのような理由で、トラブルが続発した場合には今後何らかの法律が整備される可能性もありますし、病院でのAIDという受け皿が全くない中で個人間の提供というのが規制されてしまうと、結果的に子どもを授かれないご夫婦やカップルがかなり増えてしまうのではないかと考えています。


以前から私がブログで書かせていただいているように、理想は病院で望む人全てがAIDを受けられるのが良いのではないかと考えています。

そのためには①精子提供を希望する方たち、②精子提供によって生まれた子どもたち、③精子を提供するドナー、この三者がきちんと法律で守られるような法整備が進むことが必要だと考えています。


昨今、出自を知る権利というのが世界的な課題となっています。

AIDによって生まれた子どもさんたちが、将来自分の遺伝上の父親を知りたいとなった時、その情報を知る権利、それらが整備されることは必要ですが、同時に提供ドナーが守られるような法整備がなければ、このまま公的な病院などでのドナーは減り続けると思います。

そうなると上に挙げたようなトラブルも増えますし、何よりも安全安心して提供を受けるということが難しくなってしまいます。

こういった法整備が進むことで、SNSなど個人間での提供というのはかなり減るのではないかと思います。

そうやって安心して安全に精子提供を受けられるというのが私の掲げる理想です。

なかなかその理想に現実が追いつく日はすぐには来ないと思いますが、そんな日が来るように情報発信など、当事者の声を表に出していけられればなと考えています。

今日は長い文章になってしまいましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。


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