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思い出のイチゴランド@セブンスイーツ

こんばんは。フードイラストレーターのyuckyです。
自分が「食べたもの」に「物語」を組み合わせた【食べ物語】という作品を発信
しています。三回目の投稿は、セブンイレブンさんで5月に発売されました苺のパフェを作品にしました(今は発売していません)。
見てくれた、読んでくれた方のお腹と心が満たされますように。

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「いらっしゃいませ〜」
まどかとお母さんは3時のおやつを買いにコンビニに来ました。
まどかはコンビニに入るなり、一目散にデザートコーナーに向かいました。
「こら、そんな急いで走らないの」
デザートコーナーに行くと、まどかは嬉しそうにいつものおやつを見つけました。
「お母さーん!これがいい!」
「はいはい。まどかは本当にこれが大好きね」

まどかの最近のお気に入りのおやつ、それは【苺のパフェ】。
バニラムースの上に真っ白なクリームとツヤツヤなイチゴソース、ザクザクビスケット、ムースの下にもイチゴソースとスポンジ、底にはチョコレートビスケット。
苺にクリームにビスケットと、全部まどかが大好きなものばかり。
これが発売されてからというもの、コンビニに行くたびこれを買ってもらっていました。

家に帰ってくるなり、台所に直行するまどか。
「うがい、手洗いしてから食べるのよー!」
「はーい!」
急いでうがい、手洗いを済ませて、スプーンを用意していざテーブルへ。
自分の大好きなものがいっぱい入ったデザート。
まどかにはとってもキラキラして見えて、食べる前はいつも遊園地にいるようなワクワクした気持ちになっていました。
(イチゴランドがあったら楽しそう・・!)

「あれ、もう食べちゃったの!本当に大好きなのね〜」
「おいしかった〜!もうなくなっちゃったよーー」
「また買ってあげるから」
カップを片付けようとした時、テーブルの上にチラシが置いてあるのにまどかは気が付きました。チラシをめくると裏は真白な無地。
「イチゴランド描くー!」
「イチゴランド??」
まどかは色鉛筆やペンを持ってきて、チラシの裏側に絵を描き始めました。
「何なに〜?お母さんにも見せて〜!」
まどかは夢中になって絵を描き始めました。
「お母さんできた!イチゴランドだよ!イチゴがたくさんの遊園地なの!お馬さんもいるし、観覧車もあるの!」
「わ、可愛い〜!お母さんもここに行ってみたいな〜」
まどかは、お母さんとこうやっておしゃべりしながらおやつの時間を過ごすのが大好きでした。

・・・・・・・・・・

「ただいまー」
大学生になったまどかは今一人暮らし。久々に実家に帰ってきました。
「まどか、お帰り〜。あのね、昔まどかが大好きだった苺のパフェがコンビニで売ってたの!懐かしくなって買ってきちゃった!」
「え、あの苺のパフェ!?復活したのかな!食べる食べるー!!」
「お父さんの分は買ってないから内緒ね。」

台所でおやつを食べていると、小さい頃を思い出しました。
「ちっちゃい頃本当によくこれ食べてたよね〜。よく飽きずに食べてたな〜」
「コンビニに行くなり、真っ先にデザートコーナーに行ってたからね。あ、そうそう、この前部屋の片付けしていら、昔まどかが描いた絵が出てきたわよ。イチゴランド!」
「イチゴランド??」
お母さんは、まどかが昔チラシの裏側に描いた絵を大切にしまっていたのです。
「うわ〜!懐かしい!!よく残ってたね!にしてもすごい絵だね・・笑」
「楽しそうに描いてたからね〜。捨てるの勿体無くて。でも、最近までどこにしまってあったか忘れてたの。まどかが帰ってくるから部屋を片付けていたらたまたま出てきて。」
「お母さん、チラシってどこかにある?大人になった私でイチゴランド描いてみたくなった!」
「いいわね〜!見たい見たい!チラシあるから持ってくるわね!」
まどかは学生になって美術部に入り、今では美大に通っています。
「はい、チラシ」
「ありがとう!」
まどかは小さい頃に戻った気持ちでチラシの裏に絵を描き始めました。
「できた〜!」
「わ〜素敵!これも記念に残しておくわね!」
「ありがとう笑  イチゴランドみたいな遊園地あったら本当に楽しそうだな♪」

色付き投稿用2

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このお話は全てフィクションです。
登場するデザートはセブンイレブンで販売していた苺のパフェですが、現在は販売していません。
あなたのお気に入りコンビニスイーツは何ですか^^?