観てないミュージカルの音源だけ感想パート6
こんにちは、雪乃です。観てないミュージカルの音源だけ感想シリーズ、第6弾です。Apple Musicに入ったおかげでいろんな音源が聴きやすくなったので楽しいです。前回はこちら↓
Schikaneder
ウィーンミュージカルです。シカネーダーといえばモーツァルト作曲のオペラ「魔笛」の脚本家。作曲は「ウィキッド」っでおなじみスティーヴン・シュワルツ。Mark Seibertさんがタイトルロールをされているようだったので気になってはいたのですが、ようやく聴けました。日本でもやってほしい。メロディもオーケストラのサウンドもかなりクラシック寄りな印象を受けました。「Träum Gross」はサウンドそのものも華やかで、甘く時にポップなナンバー。そしてコロラトゥーラがあった気が。聞いているだけで華やかな気分になるアルバムでした。
I am from Austria
宝塚の月組でやったミュージカルのウィーン版。Rainhard Fendrichというオーストリアのアーティストの楽曲を使用しています。ポップスの楽曲を使用しているゆえか、全体的に曲がオシャレ。そしてどこか懐かしい。
最初にウィーン版のPVを見たときは「あんまりウィーンっぽくないのかな〜」と思ったのですが、フルで音源を聴くとすごくウィーンでした。ポップス曲を使用してもなおわかる。音楽の都としての歴史に裏打ちされた伝統。どんなメロディでも伝統が常に背後に控えていることこそがウィーンミュージカルだと教えてもらったような気がします。私ウィーンミュージカル生で観たことないんですけどね。
そして私は「Helikopterflug」からの「I am from Austria」でなぜか泣きました。なんというか、誰かの懐かしさを疑似体験している気がして。もしかして私って前世オーストリア人だったんですか?
DIE PÄPSTIN
こちらはウィーン劇場協会でないプロダクションが制作したドイツ語圏ミュージカル。YouTubeで偶然知りました。
PäpstinはPapst(教皇)の女性形ということでしょうか。教皇の女性形とはこれすなわち伝説上の教皇ヨハンナ。ってことはヨハンナの話ですね。音源を聞いていてもヨハンナという名前が聞こえましたし。
YouTubeで聞いて印象的だったナンバー「Das bin ich」。こういうソロ曲、ミュージカルファンなら皆好きって思ってます。皆好きですよね???Apple Musicのおかげで歌詞も同時に見られる〜!嬉しい。
歴史モノらしい重厚なオープニングから現代的なナンバーまで、メロディもバリエーション豊か。何より「Ein Traum Ohne Anfang Und Ende」も切なくて好きです。Spotlight musicalsの公式YouTubeチャンネルには良い曲がたくさんアップされているので、日本でもやってほしい。
SIX
イギリス発のミュージカル。映像をYouTubeで見たのをきっかけに知った作品です。ヘンリー8世の6人のお妃に焦点を当てたミュージカル。映像を見る限り、ミュージカルというよりもライブって感じです。メロディもサウンドもとにかく新しい。ミュージカルの音源を聞いている、という感じがあんまりしません。1曲目の「Ex-Wives」は歌詞を見ながら聞いたのですが、「離婚」とか「打首」みたいな単語がバンバン出てきます。でも史実だからな全部。そりゃそうよ。
他の曲も歌詞をちゃんと見ながら聴きたいです。あとヘンリー8世周辺の史実はちゃんと知っておいた方が楽しめそうだな、と思いました。ノリのいい曲ばかりですし、日本でもやってほしいですね。盛り上がりそう。
Hadestown
こちらはブロードウェイミュージカル。確かギリシャ神話で有名なオルフェウスの冥界下りを翻案したものですよね。韓国でも上演されていました。余談ですが「hades」は英語だと「へーディス」と発音されているのに対し、韓国版では「ハデス」と発音されているようなので脳が混乱します。日本でやったらより馴染みのある「ハデス」という発音になるだろうな〜と思っていたのですが韓国も「ハデス」と発音するんですね。
ジャズっぽいオシャレさと適度な仄暗さのバランスがすごく好きでした。同じフレーズが繰り返し使われていて、全体を通してすごく統一感がありました。ハデスの低音ボイスも素敵。PVやダイジェスト映像でも使用されている「Wait for me」はやはりダントツで耳に残るナンバーでした。
Hamilton
こちらもブロードウェイ作品。やっとフルで聴けたよハミルトン。アメリカの政治家であるアレクサンダー・ハミルトンに焦点を当てた作品、というのは知っていました。ほぼ全編ラップというのもうっすら知っていたのですが、フルで聞いたら本当にラップ。ラップは某マイクなジャンルでしか知らなかったので、本場の英語によるラップには衝撃を受けました。テンポも恐ろしいほどに速いし、もう英語の音一つ一つが音楽のサウンドと一体化している。歌詞を見ながら聴いてもついていけないテンポ感に、「英語、ちゃんとやり直そ……」と思いました。でも聴いていてとにかく楽しいですし、頭まで英語に浸かろうと思ったら最適なアルバムですね。
On your feet
シアタークリエで上演された日本版を観ているので「観てないミュージカル」ではないのですが、せっかくブロードウェイ版を聞いたので感想を書いておこうと思います。
グロリア・エステファンの半生をグロリア自身の楽曲で綴ったミュージカル。ラテンの音楽が持つ弾けるようなパワーは音源で聴いてもエネルギーの塊です。ライブシーンの楽しさを思い出しました。
そして一番好きな曲は、クリエで聴いたあの日からずっと「Wrapped」。改めて聴いても心に沁みる名曲です。
おわりに
とりあえず気になる作品をざっと聞いてみました。歌詞をちゃんと見られていなかったりするのですが、いい加減英語をやり直すべく歌詞もきちんと解釈したい所存。
本日もお付き合いいただきありがとうございました。