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カバディのルールは?見どころは?まとめてみました!
こんにちは、雪乃です。もうすぐカバディの全日本選手権!ということで勝手に宣伝タイムに入ります。お付き合い頂けましたら幸いです。
今年の全日本選手権で、カバディを初めて生で観戦してからちょうど1年。ということで、改めて初心に戻って基本的なルールからご紹介していきたいと思います。
まずはカバディのざっくりとした概要を。
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超簡略化してこの3点に絞りましたが、要するに「相手をタッチして自分のコートに帰ってこられたら得点」というスポーツです。
カバディコートはこのようになっています。()の中の数字は女子コートの大きさです。
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ここからは、カバディのルールを試合の流れとともに解説していきます。
カバディの試合は、男子が20分ハーフ、女子が15分ハーフ。しかし男子でも、公式戦は決勝戦以外15分ハーフで試合が行われています。
先ほどの概要でカバディを「鬼ごっこ×格闘技×ドッジボール」と表現したので、「鬼ごっこ」「格闘技」「ドッジボール」の3つの要素に分けつつ、図を交えてご説明します。
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攻撃に使えるのは30秒。この長くて短い30秒間の間に、いくつものドラマが誕生するのですが、ここはその序章といったところ。
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レイダーがアンティの体や服に触れると、先ほど載せたコートの赤い部分(ロビー)が使えるようになります。
なお、カバディにおいて攻撃側は自分の陣地に帰って初めて得点したことになります。よって、この段階ではまだ点を手に持っているだけ。自陣へと点を持って帰らないといけません。
ここまでは鬼ごっこ的な部分を解説しましたが、カバディが本当に激しいのは、レイダーとアンティに接触が発生してから!次は格闘技のような要素について書いていきます。
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カバディと鬼ごっこの違いにして格闘技との共通点。それは「相手を倒しに行ける」ということ。このままレイダーが自陣へ帰ってしまうと、タッチされた分だけ点が入ることになります。守備はなんとかそれを防ぎたい。というわけで、守備はレイダーの足首を掴んだり、体ごとダイブしたりと、全身を使った激しい連携プレイでレイダーの動きを止めます。守備は複数人による連携も見どころ。
わずか一瞬の間にレイダーがコートの上に倒されている……なんてこともよく見る光景。守備がレイダーの身体をキャッチしにいった瞬間の会場の揺れは、ぜひ現地で体感してほしいです。
レイダーとアンティの激しい攻防のすえに、どちらかが得点します。ここからはドッジボールのイメージを交えて解説していきます。
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レイダーが触れただけの人数と同じ得点が攻撃側のチームに入ります。またその際、触られた守備はコートから出なくてはいけません。
「ボールが当たった人はコートに出る」という、ドッジボールのルールを想像していただくと分かりやすいかと思います。
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逆にレイダーが守備に捕まってしまい自陣に帰ることが出来なかった場合は、守備側のチームに点が入ります。
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ドッジボールには「味方がボールを当てた人数と同じだけのプレイヤーがコートに戻れる」というルールがありますが、カバディも似たルールを持っていて、味方がタッチで得点した分だけの人数がコートに戻ることができます。
この流れを攻守を交代しながら繰り返し、試合時間が終わったときに得点の多いチームが勝利です。
ここまでで試合の流れをざっと見ていきました。
そしてカバディといえば忘れてはいけないのが、キャント!
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個人差はありますが、実際の試合を生で観るとキャントを聞くことが出来ます。緊張感の高まった会場に一定のリズムで刻まれる鼓動のようなキャントは、ぜひ一度聞いてほしい。
ここで一旦まとめです。
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カバディの基本的なルールはごくシンプル。とりあえずここを押さえていけば試合は見られます。
さて、ここから少し話を進めて、カバディの面白さについて踏み込んでいきます。
カバディの面白さ、それは点が動きやすいこと。ここからは、点が動くポイントを中心に、ルールをさらに詳しく見ていきます。
まずはローナ!
前述のとおり、カバディは「レイダーに触られた守備、守備に止められたレイダーはアウトになりコートから出る」というルールがあります。では、チーム全員がアウトになり、コートから誰もいなくなってしまったらどうなるか。そこで出てくるのがローナです。
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全員がコートアウトしてしまったチームは、相手に2点を与えたうえで全員がコートに戻ることが出来ます。逆に言えば、相手を全員アウトにすればさらに2点獲得できるということ。画像を見ていただくと分かるように、ローナは一度に大量得点できるチャンス。負けていたチームがローナで逆転、というのも試合ではよく起こります。
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また、攻撃側のチームが残り1人という状況でレイダーを倒せば、守備はレイダーを倒した1点+ローナ2点を獲得することが出来ます。
次はスーパータックル。守備が3人以下の状態でレイダーを倒すと守備は2点を獲得することが出来ます。
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強いチームはスーパータックルがとにかくすごい。人数が少ない分、1人の守備の的確さや少人数でもレイダーを倒せる力強さなど、テクニックとフィジカルの両方がより一層光る守備。その上ローナ手前で見せる強靭な粘りも相まって、スーパータックルが決まった瞬間は会場がかつてない一体感に包まれます。
そしてサードレイド。
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レイダーは無得点で帰陣することも可能ですが、それができるのは2回まで。3回目のレイドでは、絶対に得点しないといけません。よってサードレイドになるとレイダーは必然的に攻撃を積極的に仕掛けてくるので、アンティ側としても絶対に止めておきたい局面。サードレイドは絶対に白熱するので見どころのひとつです。
次はボーナスライン!
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画像にも書きましたが、ボークラインとエンドラインの間にある線をボーナスラインといいます。(ボークラインは攻撃時にレイダーが絶対に越えなくてはいけない線。)
このレイダー強いな〜と思う人はこのボーナスラインを越える確率が高い傾向にあるような感じがします。守備の一瞬の隙をついて確実にボーナスを取ってくるようなレイダーがいるチームはやはり強い。
ここまでご紹介したように、カバディはルール上非常に点が動きやすく、試合全体のテンポが良いスポーツ。「まだ時間あるな…」と思っていたはずが、次の瞬間には「もう終わり⁈」と感じる、そんな現象に翻弄されるのもまた楽しいんですよね。試合が終わった次の瞬間には「もう1回観たい」と思える理由のひとつです。
続いては、カバディならではの魅力に触れていきたいと思います。
カバディの魅力……それはなんと言っても「もがく」スポーツであること。先ほどルール説明で登場した「STRUGGLE」の意味は、まさしく「もがく」こと。そしてそんな人間の「もがき」を見ることのできるカバディのルール、それが「守備の人数が増減する」ことです。
守備の人数が多い時は、多人数による連携。そしてそんな連携が取れた守備はひとつの群れのようでもあり、そして1頭の大きな生き物のようにも見えます。
どんなに守備の人数が多い時でもたった1人で敵と対峙しなくてはならないのがレイダー。守備に食らいつく攻撃の、その野生と理性が炸裂するレイドはとにかく「カッコいい」の一言。どれほど守備に飲み込まれようともがくことをやめない姿を見るたびに心が熱くなります。
多人数での守備を1頭の大きな生き物と書きましたが、そんな大きな生き物に捕まったに見えたレイダーが守備の手を逃れる様は、さながらその大きな生き物を内側から食い破ってきたような迫力とカタルシスに満ちています。
一方、2人や3人の少人数の守備。こちらはスーパータックルの項目でも書きましたが、一人ひとりのフィジカルとテクニックが光ります。人数が少ないからこそ際立つ的確な無駄のない連携、そして何より絶対に諦めない意志の強さを象徴するようなプレイは、コート上のプレイヤーの人数に左右されないだけの見応えがあります。
またカバディの試合中で最高の熱量を見せてくれるのが、やはりライン上の攻防。カバディは指先やつま先の数センチでも自陣に到達していれば「帰った」と判断され得点になるため、レイダーはどんな状況でも手足を伸ばして自陣を目指します。
「仲間の元に帰る」ことで得点になるルール自体がエモーショナルなシーンを生むことはもちろんのこと、ライン上で見えるのは人間の「もがき」。本能と本能がぶつかり合うことで生まれる圧倒的な熱量こそカバディの真骨頂です。
またレイダーの数だけ異なった帰陣があるのもカバディの好きなところ。守備を引きずって帰る選手もいれば長いリーチを活かして自陣に倒れ込む選手、守備の上と跳ぶアクロバティックな帰陣をする選手もいて、レイドのたびに違った景色を見ることができます。
カバディというスポーツそのものも面白いのはもちろんのこと、私が好きなのは、カバディ界全体の雰囲気なんですよね。大会に行くとコートの外で子どもがカバディをしていたりするようなおおらかさも好きなんです。
カバディは日本ではマイナースポーツですが、しかしだからこそ競技人口の増加を肌で、リアルタイムで感じることができます。
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この記事を書くにあたって昨年の全日本と今年の全日本の出場チーム数を調べたのですが、1年で確かにチームが増えています。切り開かれた道が広がってずっと先へ続いていく、そんな光景を一緒に見ることのできる競技です。
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各地域のチームによる独自の体験会や初心者も参加可能な練習が開催されているほか、チームによっては練習試合の観戦が可能なこともあるので、体験する以外の楽しみ方もできます。
また日本カバディ協会制作のweb番組「カバディTV」の配信もスタート。カバディ選手による基本的な技の解説からトークまで、プレイヤーでもそうでなくても楽しめるコンテンツです。
ここまでカバディのルールと面白さについて語ってきました。ということで、
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カバディ、観に行ってみませんか?
国内での大会は屋内で行われるため天候にも左右されず、またカバディの試合は入退場中で観覧無料のためチケットを事前に取る必要がありません。当日ふらっと行っても楽しめます。
私が行ったことのある会場はこの2つ。
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どちらも駅から歩ける距離なのでアクセス良好です。ちなみに両会場ともに敷地内にコンビニはあったので、昼食は現地調達した記憶があります。
おすすめの持ち物がこちら。
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屋内競技、かつ体育館の床が結構冷たいので室内履きをもっていくことをおすすめします。私は高校時代の体育館シューズを持参していますが、スリッパ等でも大丈夫かと。プログラムは大会前になると日本カバディ協会の公式ホームページにファイルがアップされるので、私は毎回印刷して持参しています。
折り畳めるアウトドア用の座布団を持参したこともありますがこちらは使わなかったかな。観客席が普通の椅子なので、あったらあったで便利だと思います。
生観戦の魅力は、なんといってもコートとの距離の近さ。
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こんなに近くていいの?と思うほど近くでカバディを観ることができます。日本代表クラスの選手も多く、国内トップクラスの戦いが目の前で展開されている光景はとても壮観です。
会場が遠い、いきなり行くのは不安……という場合は配信がおすすめ。
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試合はすべて日本カバディ協会の公式YouTubeチャンネルで生配信されます。事前に配信チケットを購入したりサイトに登録する手間がなく、当日YouTubeにアクセスすればすぐに観戦が可能です。アーカイブも残るので、リアルタイムで観られなくても安心。
カバディの試合で実況と解説を担当しているのは、その時に試合がない選手の方々。カバディ界の第一線で活躍する選手の躍動感あふれる実況や、ここでしか聞けない(⁈)カバディトークも満載。基本的な用語やルールの解説からプレイヤー目線での戦術の解説まであり、内容も充実。初心者から見慣れている人まで楽しむことができます。
またコメント欄で質問をすると選手がその場で答えてくださるので、生観戦とは一味違った距離の近さを味わえます。
ここまでカバディ全体を私なりの視点でざっと概観してきました。そこで、競技の特性やカバディ界全体を、こんなふうに表現してみたいと思います。
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一瞬の爆発力×積み重ね=物語。
カバディは点が動きやすい競技であることは前述の通りですが、それはすなわち盛り上がる瞬間がとても多いということ。攻撃と守備に接触が起きる一瞬と、そこで湧き上がる拍手を積み重ねて、ひとつの試合が出来上がっていって、ドラマが完成していく。そんな一連の物語を楽しむことが出来るスポーツです。
以前の記事で、カバディを「一瞬の間に熱が爆ぜる」と書いたことがあります。その熱は近代的なスポーツの文脈上における熱であるのはもちろんのこと、自分の内に潜む原始的な熱を呼び起こされるような、そんな不思議な感覚を覚えます。
1年前、カバディを初めて生で観て驚いたのが、自分が頭で考えるよりも先に感動して、無意識のうちに拍手をしていたこと。まるで、狩りの成果を皆で祝うような、そんな原始的な喜びに似ている気もしました。点が入るたびに起こる拍手はまるで祝祭。体育館を満たす温かいライトと、何より温かい「人」の存在を感じて、忘れられない初観戦になりました。
そしてカバディを見て知ったこと。それは、たとえ狩りを自分がしたわけではなくとも、狩りの成果を喜んで良い、ということです。
実際に競技者になれる人もなれない人も、あの空間で、同じ時間を、同じ瞬間を共有していれば、心の底から喜んだり悔しくなったりすることが出来る。スポーツを一度も生で観たことが一度もなかった私にとって、それはカバディを好きになって初めて知ったことでした。できないのならば楽しめないと思っていたスポーツに対するイメージを、がらりと変えてくれました。
こうしてカバディの記事を書いていると思い出すのは、10月に行った池袋満月祭という、カバディのコーナーが設けられたイベント。
あのイベントで、守備が攻撃手を持ち上げた瞬間に、会場にどよめきが起きたのが忘れられないんです。カバディはルールをよく知らない人でも、「なんかすごいことが起きた」ということは分かる。それを体感した瞬間となりました。
あの日のような光景が、もっと広がってほしい。という思いで、今日も勝手に宣伝中です。
そして宣伝といえば、全日本選手権の宣伝をしなくては。
今年の全日本選手権は、11月19日と20日です。場所は国立オリンピック記念青少年総合センター。1日目の第1試合は10時30分からです。入退場自由なので、気になる試合だけ観る、ということも可能です。来てくださいね!!!もしくは配信見てね!!!!
さて、そろそろここでこの記事のまとめをしようと思います。
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理性と論理でできていながらヒリつく駆け引き、野性的な本能のぶつかり合い。そのすべてがドラマを生み出すスポーツです。若手中心のチームが年上のチームを倒したり、新チームが王者を倒すなど、大会全体でドラマが生まれるのもまた熱い。
今年の全日本選手権ではどんなドラマが生まれるのか。今回も楽しみです。
本日もお付き合いいただきありがとうございました。