私がみんなとともにえがく、みらい。
私は四月から、大学を卒業して社会人となる。社会人になるにあたり、私が成し遂げたいことが楽しく働ける人を一人でも多く増やすことである。そのために自分がやるべきことは、まず自分が楽しく働くことであると感じる。
社会人生活を目前に控えるこのタイミングで、掲げる目標について再認識し、これから待ち受けている未来について考えていきたい。
「楽しく働く」とは?(ワーク・エンゲージメント)
私が思い描く「楽しく働く」の理想像は、社員一人一人が仕事に対してポジティブな感情を持ちながら働くことである。昨今では、このような状態を「エンゲージメントが高い」と言い表すことも多い。
厚生労働省もこの観点に着目をし、「ワーク・エンゲージメント」という概念を取り上げている。厚生労働省の『令和元年版 労働経済白書』によれば、ワーク・エンゲージメントとは、活力・熱意・没頭の3つがそろった状態だと定義される。仕事に対してポジティブなモチベーションを保つことで、仕事に対する原動力としている。
どうしたら楽しく働ける?
エンゲージメントの高い労働者の傾向として、成長実感・自信・キャリア展望の3点が挙げられる。
成長実感とは、仕事を通して社員が自分の成長を感じられることである。そして、成長することで仕事に対する自信が芽生え、新たな仕事に取り組むモチベーションとなる。また、成長を実感するためには、あらかじめ自分の理想を設定しておき、仕事を通してどれだけ理想に近づけたかを測る必要がある。この理想の設定がキャリア展望の明確化である。
私はアルバイトで塾講師をやっていたため、塾講師の例で考えたい。例えば、ある講師が「チェーンの全店舗で一番入試の英語に強い講師」という目標を持っていたとする。それならば、まず店舗内で一番実績を挙げることが必要であるし、そのためには店舗で何人の合格者を出していくのかを考えることができる。目標が明確になっていれば、必要になることが細分化される。キャリアが明確であることによりさらに細かい目標設定が可能となる。
そして、合格者を出すことができたら、目標に近づいたことを肌で実感できる。目標に対し自分の成長を知ることで、目標に対する立ち位置を知ることができ、さらに達成可能性が上がることでモチベーションが向上する。
自分の設定した目標が達成に近づくにつれ、自分は目標が達成できるんだという自信がわいてくる。その自信からさらに真剣に取り組むようになってくる。
大前提として、自分が設定した目的が、達成したときに自分がわくわくするものかどうかという点は重要である。そうであればおそらくどんな例で考えても、このサイクルが出来上がれば同じようにモチベーションが向上する結果になる。
自分のえがく、みらい。
この3点に共通することは「未来視点(フューチャービジョン)」だと考える。成長を実感することは未来の可能性を広げるためのポジティブな感情であるし、自信は漠然とした未来についてポジティブな可能性を見出すことである。キャリア展望は言わずもがな、自分の描く未来を想像することを意味している。
最初に述べた通り、私には楽しく働ける人を一人でも多く増やすという目標がある。それが意味することは、ワークエンゲージメントの高い人を増やすことである。
そのためには、キャリア展望や成長実感を高めていける人を作るために、企業に対するサービスを生み出したり与えたりして環境を整えていくことが必要だと考える。これが自分の手で実現できるように、社会人としてまず意識したいことが2つある。一つは多くの企業と関わることで根底にある問題をとらえていくことであり、もう一つは自分に与えられた職務を遂行して成長し、自分でできることの幅を広げることである。
やや抽象的ではあるが、自分の目標に対して自分なりにフューチャービジョンを掲げてみると、社会人として働くことが楽しみになってくる。このビジョンを常に持ち続けることで、まずは自分の社会人としての生活を豊かにしていきたい。
「成長」と「みらい」
私が入社する会社の特徴を端的に説明するなら、まさしく「未来」と「成長」であると感じる。
私は目標の実現に先駆けて、最初は国家公務員である労働基準監督官になることを志していた。労働基準監督官とは、長時間労働や賃金未払いを指摘して企業に指導する役割を持つ職業である。まずは苦しめられている労働者を救うことが必要であるということを信じて疑わず、大学1年のころから3年ほど勉強を重ねて一次試験の合格まで実現していた。
しかし、途中で民間企業の就活を始めてから多くの価値観に触れ、視野が広がった。その中でも特に印象的だったのが入社先である。選考では自分の価値観やビジョンに興味を持ってくださる選考官ばかりだったし、担当のリクルーターは自分のビジョンについてあいまいな部分を明確にできるために電話や面談で何度も相談に応じてくれた。(下の写真はそのときのメモの一部である)
そのようにして固まった未来を実現するために選んだ会社で内定を承諾した。内定を決めてから取り組んできた課題も、自分に求められているものや足りていないことをフィードバックしてもらい成長意欲が増していく実感があった。
会社の風土として「未来」と「成長」に重きを置いており、社員にも魅力を感じている。同期となる内定者も成長意欲が高く、研修に行くたびに刺激をもらっている。環境としては本当に素敵なところで社会人生活を送れると感じている。
立派な社会人となるために
自分の揺るがない目標も存在し、社会人1年目として成長するための環境も十分に用意されている。あとは自分次第。私はもちろん、自分自身をこれまでにないスピードで成長させて、自分の理想とする未来に近づいていきたい。自分が社会人として生きる上で2つのことを宣言したい。
まずは目標を見失わないこと。自分の人生でしか得られない価値観を持って描いた未来の目標は、誰に否定されても自分が否定しなければ正しい道だと感じる。目標の更新はあっても、軸がぶれないように未来を描いていきたい。
そして、自己の成長のために、できることは惜しみなくやりきること。成長は自分の意欲と実際に行動した分で差が出ると感じる。まずは一社員として会社でやらなければならないことを把握し、全力で取り組んでいきたい。そして、それぞれに意義をもって取り組み、自分の未来の可能性を広げていきたい。
未来を想像するだけで今はわくわくしている。きっと社会人として辛い日々もあるだろうが、ここに記事として今の熱意を残し、つらい日にはこの熱意を思い返して活力に変えられるような道しるべとしたい。
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