地域に根差した活動まとめ、これからのお話 -みまさかぞく#039
“みまさかぞく”も39回を迎えました。美作に生まれ、今も生きている私が、地域の歴史絵本制作の活動を始めたのは、2005年のこと。もうすぐ18年になろうとしています。
第1作目のお話はこちらです。
1.“みまさかぞく”終了します。
39回に渡り、“みまさかぞく”をたくさんの方に読んで頂きました。心から感謝いたします。今回、私の活動のまとめをし、“みまさかぞく”を終了したいと思います。
なぜなら、次回(2023年1月)から新しいステージを展開していきたいからです(詳細は後述します)
2.私の活動のまとめ(気持ち中心)
1.《歴史の遺し方は多々ある》
地域の歴史絵本制作を続けてきて、今、確信していることがあります。それは「その地の人と一緒に作ることに意味がある」ということ。絵本に命が吹き込まれていく感じがします。
現代は、家族のあり方も変化し、先祖の話や、地元の昔話を話したり、聴いたりする機会が減っています。その中で「この話を誰かに伝えたい」「語り継いで欲しい」と願っているお年寄りがおられます。
私はそんな方々の話を聴いたり、調べたりしながら絵本を制作してきました。埋もれてしまうような小さな話かもしれません。でも、それらの声を遺すことに価値があると思っています。
歴史の遺し方は絵本に限らずたくさんあります。石碑や看板は多くの人の目につくし、映像や音声で遺すこともとても重要だと思います。
2.《絵本制作で気をつけていること》
私が、歴史を絵本にする際に、気をつけていることがあります。それは、ひとつの歴史の捉え方は様々だということ。誰かを不快にさせるものを作ってはいけない。だからこそ、じっくり話を聴き、地元の方と一緒に作り上げたいと思っています。
できたものを、多くの方に知ってもらうことも大切にしています。
3.《紙芝居作りも。しかも絵の担当》
令和元年夏、市教育委員会から「人権週間で使う紙芝居を作ってほしい」と連絡がありました。文章ではなく絵の依頼でした。
題材は同市内に暮らす、長瀬加代子さんの作品。私は「紙芝居の絵は描けません」と断ったのですが、長瀬さんとお会いし、話をする中で一念発起し制作しました。
これは、ハンセン病のお話です。岡山県瀬戸市にハンセン病患者さんが暮らす施設、長島愛生園があります。長瀬さんは、そこへ出向き、ハンセン病患者さんの話を聞いて、お話にまとめました。
それが『ふたご山のおじそうさん』の中のひとつのお話、「おばあちゃんと握手」。
この作品の制作過程は、「私が作者の文章を読み、絵を描く」という、いつもの真逆。初めての経験でした。作者である長瀬さんの想い、ハンセン病患者さんの悲痛な想いを汲み取り、表現すること、そして、それを子どもたちに伝える難しさを知りました。
長瀬さんとは、今でも仲良しお友達です。
ここまでを振り返ると、私の活動は「本当に多くの方に活かされている」と気付きます。これからも、地域に根差した活動を続けていけたら良いなと思います。
私の活動について、「二足のわらじですか?」と訊かれることがあります。答えは「いいえ、これは生活の一部です」。
3.次回からのお話
2023年1月から、新しくスタートさせたいことをお話したいと思います。
このnoteの看板である【燈】を核とする、先祖巡礼の旅が始まります。
ひとりのキーマン、吉田多喜雄。彼を取り巻く様々な出来事、出逢い…それらを調査(踏査)していく過程で、分かったこと、考察したこと、感じたことの記録です。
一年前のお正月、ある方から一通のメールをいただきました。その方の名は、すずきりょうたさんと言われます。
彼は遠縁の親戚ですが、連絡をいただかなければ、一生知らずに生きていたと思います。彼と私に共通している先祖が、吉田多喜雄です。多喜雄の名は、私の家系図にも明記されていますが、私と血縁関係にはありません。
くわしくは、来年1月からのnoteでお話していきますが、吉田多喜雄の人生を知れば知るほど、「これはとんでもなく興味深い!」と湧き上がってくる調査欲。でも、それは一筋縄ではいかないのでした(現在進行中!)
※お知らせ
新しいステージに進むにあたり、“みまさかぞく”から、新しい名前に変更します。↓↓
踏査…実際にその地へ出かけて調べること。
頭も身体も右往左往、でも興味が途切れることはない。先祖の人生を巡る旅の始まりです。
お楽しみに!
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読んでくださっているみなさん、いつもありがとうございます。温かいコメント、とっても嬉しいです。感謝!!来年もよろしくお願いします。
藤小雪庵より ありがとうの気持ちを込めて。
2022年12月